愛されたら消えていく、繰り返しだ!「不死身ラヴァーズ・第2巻」
圧倒的消えカワ!!!!
さすがに消えすぎでしょ・・・。
両想いで即終了!さっきまで居たアナタの好きな人は消えます。消滅します。存在そのものが無くなります。そんなとんでもない恋愛漫画「不死身ラヴァーズ」、元気に別冊少年マガジンで連載中!
好きなジャンル:長谷部
主人公の甲野じゅん、彼が愛する女性はたった一人です。長谷部りの、この作品唯一?のヒロインです。甲野はずーっと長谷部が好きでした。好きすぎて好きすぎて毎日猛烈アタックは当たり前。ただし、その気持が通じて両想いになると消えます。そして新しい長谷部が現れます。この作品はその繰り返しです。
今の長谷部は何歳か?次の長谷部は何をやっているのか?前の長谷部は・・・と思うほどに多種多様な長谷部が登場します。その都度、甲野と恋愛漫画をやってくれます。ただし、新しい長谷部は甲野のことを知りません。そもそも長谷部がリニューアルしているなんて甲野以外誰も知りません。それはもちろん長谷部自身も・・・。
「いってしまったわ円環の理に導か・・・あ、戻ってきた」
こんな感じですかね・・・。
好きを諦めない
さて、1巻でも色んな長谷部を見ることになりましたが、2巻でも色々な長谷部が登場しています。例えば大学院生の長谷部。この時は無口で読書が好きな長谷部でした。「愛」とはなにか?を模索し続け、偶然見つけた(というか長谷部を見つける率がすごい)甲野と一緒に「愛」を見つけるお話。
まぁ、甲野ってアホですけど愛の塊みたいな男なんですよね。そんな奴がいて「愛」を教えられないわけがないというか・・・。逆に、消えていく長谷部に「愛」を教えるという展開が面白い。もちろん教えられるものでもないんですけど、一緒にいることで変化していった気持ちは分かります。これが愛だとは言えなくても、甲野と出会って変わったなぁと思えれば、甲野と一緒にいて良かったと思えればそれが「愛」なのかもしれません。何にせよ甲野は作中で好き好き言い過ぎですけどねww
等身大の君が大好きだよ
小学生じゃねーか!!!
また違う長谷部ですが、小学生長谷部にもアタックを仕掛けてます。言っておきますが甲野は大学生です。小学生の等身大が大好きとかもろ犯罪じゃねーか!!!ただし、甲野は小学生が好きなのではなく、長谷部が好きなだけです。小学生でもいいんかい!と思いつつ、ここまで来ると執念めいたものを感じますよ。
1ページに1好き以上あるのでは?と思う作品です。俺はこれほど“軽くて重い大好き”を知りません。こんなに軽く言ってるのに、気持ちはかなり重い大好き。それが甲野の生き様です。しかし、小学生はねーだろwww
ちなみに小学生長谷部とは劇をやってます。何でもできちゃう皆の憧れな長谷部でしたが、本当は弱い部分だってあります。それを知った甲野お兄さんが優しくしてあげます。頑張る長谷部が大好き、それが甲野という男。犯罪じゃない、犯罪じゃない。・・・多分、犯罪じゃない。
甲野は年齢が普通に上がっていくのに、長谷部だけ何歳で登場するか分からない。長谷部マジック!
防犯ブザーを鳴らされたよヽ( ´¬`)ノ ワ〜イ !!
中学生もいるんかい!!!
小学生は無垢だけど、中学生になるとさすがに悪い人がいるかもしれないという分別が付いてきます。というわけで、大学生なのに中学生のコスプレをして好きだと長谷部に言った結果、防犯ブザーがなりだしてます。防犯ブザー最強ですね。俺も気を付けないと←
好きって気持ちを否定すんな!
中学生編の面白いところは、長谷部に別の好きな人がいたということでしょうか。よくぞまぁ、色んな展開を思いつくものです。長谷部毎に様々なジャンルの恋愛を繰り広げられるから、この作品は利点が多いですな。だからこそ変な読み応えと勢いがあるんですけど。
でまぁ、長谷部の好きな人には彼女がいた。その失恋で長谷部はショックを受けますけど、その長谷部の近くにいたのが“あの”甲野ですからね。不思議な失恋をし続ける不遇な甲野が、落ち込む長谷部を否定するお話。中学生長谷部との別れ方はとても切なかったです・・・。
不倫のチャンスを!
人妻にまで手を出すんかい!!
・・・というのは単行本で確認してください。人妻・長谷部話も超面白いです。合言葉は“悲しみのラルフローレン”です。
甲野がね〜、アホなんですよね〜。でも、長谷部への気持ちが真っ直ぐすぎて清々しい作品でもあります。この作品については語るべき部分が多すぎです。あえて触れてませんが、甲野の親友・田中とかね。読んでいると田中が完璧超人で黒幕なんじゃないか?とか思ったりもしますし・・・。そもそも何で長谷部が消えるかも語られていません。消えさせない条件だって分かりません。絵的な要素で言うと、甲野の失恋描写の魅せ方が独特で面白いです。読む度に面白い作品だと思います。
また、物語全体に子供のようなヤンチャさがありつつ、大人目線の冷静なツッコミがあります。作者の高木先生は、子供のような感性と大人のような感性をうまく使い分けていていますよね。ヤンチャさだけで作品を作れるのに、冷静なツッコミによるギャップも楽しめると思います。それでいて長谷部ループという設定力もね、すごいとしかね、言いようがないね。好きという感情だけでここまで描けるものなんだろうか・・・。素直にスゴイです。オススメ・・・というか、今すぐ読むんだ!!