好きを貫き通したバドミントン漫画「スマッシュ!」最終巻発売

週刊少年マガジンに連載していたスマッシュ!が終了し、ついに最終巻が発売となりました。週マガのスポーツ漫画は群雄割拠。はじめの一歩からダイヤのA、あひるの空といった看板漫画や、ベイビーステップといった玄人好みの漫画まで盛りだくさんです。そんな中でバドを軸にした青春恋愛漫画が終わったわけです。

スマッシュ!は打ち切りだったのか?

答えはNOです。なぜなら俺がそう思うから。俺がスマッシュ!を好きだから。俺の好きな漫画が打ち切りなわけがない。何度読んでも、何度読み返してもこれは最高の漫画。そして最高の終わり方でした。



そう、俺はスマッシュ!が好きなんです。大好きなんです。
一方で、そんなスマッシュ!を描いていた咲香里先生はバドミントンが好きです。最初はヤングマガジンアッパーズやまとの羽根という作品を描いていました。スマッシュ!よりもバドミントンに力を入れていた作品なのですが、バドミントンは諦めずにコツコツと続けることが大切だと教えてくれました。しかし、アッパーズが休刊になり、中途半端にやまとの羽根が終了してしまう結末でした。
それでも咲先生は大好きなバドミントンというジャンルの漫画を続けることを決意します。そんな咲先生が勝ち取ったスマッシュ!。咲先生が得た自分の「好き」を表現できる場所。そして・・・・週マガからいなくなった咲先生。



はぁ・・・・。



スマッシュ!(18)<完> (講談社コミックス)

スマッシュ!(18)<完> (講談社コミックス)

漫画を買うとき・・・、ここでの漫画はもちろん単行本なんですけど、どういった理由で買いますか?きっと雑誌で読んでるという理由が多いかと思いますが、他にも見た目って重要だと思うわけですよ。そういう意味では表紙と一緒にある帯って大切なんですよね。特に帯は「どこが面白いのか」を端的に示しているち重要なファクターです。なお、スマッシュ!の過去18巻の中で帯がついたのは3回。1巻、3巻、14巻です。ちょっとそんなところから過去のスマッシュ!を振り返りたいと思います。



1巻

ここで注目したいのは大きな文字ではな『勝ち続ければ、いつかは会える!!』です。恋愛やバドミントンが主体ではあるんですが、はっきり言ってスマッシュ!の最大の目的は翔太が優飛に追いつくことなんです。そこを失念して読んではいけません。そして、それを上手にまとめたのが最終話です。(←最終話レビューを読んでください)





3巻

オグシオが出てます。オグシオ人気が絶頂だったと思いますが、この時にドラマ化とか映画化していればと思うとちょっと悔しいですね。週マガのドラマ化がまだ少なかった時期であること、巻数もそこまでじゃなかったということが大きかったと思います。
それはそうと『本気のバドミントン漫画です』という煽りが好きだったりします。スポーツ漫画でよくある必殺技とかではなく、ただ純粋にバドミントンをする少年や少女を描いた良作だったと思うのです。





14巻

この表紙と帯がすんごい好きだったんですよ。ちなみに表紙の女の子たち・・・全員翔太に惚れてます(嘘)。咲先生はバドミントンを描くのと同じくらい可愛い女の子を描くのが大好きな方だったりします。物語としても俺の中でのスマッシュ!絶頂期でしたね。
咲先生が森川先生のアシをやっていたのはあまりにも有名ですが、そんな師匠からありがたいお言葉をいただきました。はっきり言おう。この森川先生の言葉が全てだと思うよ。

僕はバドミントンという競技に詳しくない。だけど、この作品は楽しめる。
あまりにも純粋な彼と彼女はこの先、何を見て何処に辿り着くのだろう。
ページをめくる度ドキドキする。

ボクシングを再興させた漫画家さんだからこそ書ける言葉だな・・と。せっかくなので一歩の恋の行方も咲先生に考えてもらったらどうでしょうか?





この漫画の最も凄いところは何だろうか・・・・?



皆さんはどう思いますか?バドミントン描写ですか?マイナーなスポーツ漫画なところですか?恋愛描写ですか?色んなキャラたちですか?ストーリーそのものですか?


俺は『好き』を絶対に諦めないことだと思っています。



翔太を好きだと言った蛯沢先輩は最後にこう言いました。



私と付きあって

蛯沢先輩って実は9巻から出てきてるんですよね。物語の半分以上で翔太を追い掛け回しているわけです。最後まで翔太はバドミントン(=優飛)を取りましたが、スマッシュ!という作品の中での恋愛部分で非常に活躍してました。蛯沢先輩がいたおかげで、スポーツだけではなく学園モノとしての良さが光ったと思います。






この二人なんて1巻からの付き合いです。翔太と優飛がさっさとくっ付いたのに、この二人ときたら・・・。正直になれない者同士でツンケンしあって本音を言わない。お互いに本当は好きなのに好きだと言わないんですよ。ニヤニヤさせられるじゃないですか!!
やばい・・・。思い出しただけでニヤニヤしてしまう。もうありがとうと言わざるを得ないよ。亜南は俺なんて好きになってくれるわけねーよと思いつつ「俺の彼女になれ!」と叫びます。優勝したらキスしてやんよと言う美羽。しかもお互いの気持ちが分かりあった後のラブラブっぷりがやばい。もういっそ俺を殺してくれ(満面の笑み)



もちろんメインの二人もです。




お前らはもうちょっと自重しろ。なっ?なっ?




これは恋愛でのお話。紆余曲折ありましたが、週マガでの数少ない恋愛部分を楽しませてくれました。
そしてそれ以上に、キャラ全員がバドミントンというスポーツを好きなのも伝わってきます。というか、バドに対しての名言が多すぎ。それはまぁ・・・読みなさい。書いてたら長くなりすぎたので割愛しちゃうけど、お前らどんだけバドがすきなんだwと思ってしまうことは間違いないです。1巻から18巻まで読めば、きっとあなたもバド好きに洗脳されているはずです。



スマッシュ!という作品の根本は咲先生のバド愛につきるわけですが、最初から最後まで自分のスタンスを変えずに18巻まで連載した情熱に頭が下がります。バドミントンの良さを小出しにせず、最初から最初まで全力投球をしてました。そこが本当に凄いと思います。
咲先生の描くキャラたちは好きな人に対してもバドに対しても好きでい続けました。そして咲先生はバドミントンを、スマッシュ!を好きでい続けました。ここまで自分の好きなものに全てを捧げた漫画家さんもなかなかいないと思います。だからこそ俺はこの漫画が好きなんです。感動してしまうんです。スマッシュ!は咲先生の好きの結晶です。




ぶっちゃけて言うと、ブログに書ききれないほど言いたいことがあるんです。こんな無駄に長い文章を書いといて何ですが物足りません。それだけの作品だったということですかね。


「俺が一番スマッシュ!を好きなんや!!!!」と声を大にして言いたい。けど、5千万人はいるであろうスマッシュ!ファンの中の100番目くらいに入っていればいいなぁと思う今日この頃です。



兎にも角にも咲先生にお疲れ様を言いたいですね。そんな咲先生の次回作は月刊ヤングマガジンです。バドミントンではないそうですが今から楽しみです。








次回作も好きが詰まっていて欲しいし、また好きになれたらいいなぁ。
終わり。