なでしこは澤だけじゃない!「なでしこジャパン物語」



なでしこジャパン物語!

月刊少年ライバルで描かれたなでしこジャパン物語」の単行本が出ました。昨年最も話題となった、なでしこジャパン。その中で宮間あや安藤梢鮫島彩が描かれています。なでしこジャパンの象徴といえば澤穂希ですが、澤選手は描かれていません。なでしこジャパンは澤だけじゃない!そう伝えようとしてる作品です。





1人目は宮間

まずは現在のキャプテン・宮間あや選手。今更説明するまでもない選手ですね。澤という選手はドイツW杯前から生きるレジェンドでした。その次のレジェンドになるんじゃないかってレベルの選手。ドイツW杯の各試合の中で澤選手が日本代表にもたらしたものは大きいですが、そのチームを支える技術を扱ってるのは宮間選手でした。右も左も蹴れる技術、というかコーナーキックを左右任されてる時点で凄すぎです。何といってもアメリカ戦、延長ラストで澤選手の頭にあわせたコーナーは芸術品でしたね。
バルサのようだと言われるなでしこ(実際は微妙に違うと思うけど)にあって、宮間がいるいないでサッカーの質が変わるはず。作中では、彼女の貪欲なまでの成長しようという気概に驚かされます。永遠に成長しようとする姿勢は見習うべきものがあります。彼女の技術とその心の強さは、皆を引っ張れる力です。澤選手が皆を支えてくれる力だとしたら、宮間選手は皆を引っ張れる力。いい選手、いいキャプテンです。
なお、宮間選手を描いたのは、ライバル誌で「ぶろおど!」という柔道漫画を描いていた笠原巴先生。絵を見ただけで気付きますな。笠原先生はやっぱりスポーツものが似合いますね。次回作、待ってます。






2人目はこずこず

なでしこジャパンといえば中盤の構成力だな〜と思いますが、実はそれ以上にFWは群雄割拠。色んな選手が頑張っています。なでしこのFWと言われると、実は元永里を思い出しちゃう派です。ただ、そのコンビでもある安藤梢選手も忘れてはいけませんね。男子日本代表のウッチーがこずこずと呼んでいるで有名ですね!!(←本当か? 
しかし、日本代表FWとして長年、体を張ってきたのはこずこずですから。アテネも北京も選ばれてますからね。実は俺より年上だったり・・・。あと、宮間選手もそうでしたが、「世界一」を公言しています。こずこずはその世界一を叶えるために、ドイツに渡ったり、大学でサッカー技術を研究したりしたそうです。とにかく、夢を叶えるための努力がハンパないです。
作画は山崎夏軌先生。記憶が確かなら新人さんだったかと思います。絵柄を見るに、エリアの騎士の系譜を継いでいるように思います。アシスタントさんだったりしたのかな??






3人目は鮫島

ラストは超攻撃的サイドバックの鮫島選手。この作品を読んで知ったのですが、本職は攻撃だったんですね。この間の壮行試合でもとにかく目立っていたと思います。とにかくいい選手です。
きっと東日本大震災を描くのかな〜と思ってたんですが、ちょっと違いました。鮫島選手といえば、元東電チームの選手でしたから。あのドイツW杯で勝ったということを考慮すると、少しは出てくるのかと思ってましたが・・・。実際には、彼女の幼少からの恩師とのお話が描かれています。こちらもこちらでとても素敵な物語。サッカーをやめようとしたお話もあったりしてます。こう言っては何ですが、鮫島選手は周りの人たちにとても恵まれているのかもしれませんな。それだけ魅力ある選手ということだとも思いますが・・・。
佐治晴斗先生の作画です。ライバルでは初登場でしたかね??とても特徴的な笑顔を描く方だなあ〜と思いました。次も是非、ライバルで頑張りましょう!





3選手を描いた3話に共通しているのは、本当に楽しそうにサッカーをしていること。そして、みんな、仲間、一緒にといった言葉が出てくること。そんな3人のいるなでしこジャパンが、頑張って、頑張って、頑張って、ドイツW杯で優勝した。奇跡を起こした。そう思うと、改めてあの災害後に現れた大きな希望の光だったなあと思わされます。
というか、いまだに優勝した時の映像を見ると泣けてきます。あの優勝は奇跡だったかもしれない。けど、彼女たちが努力してきた結果があっての成果なんです。もちろん今回の3人だけじゃない物語があって優勝したわけです。そんなことばかり考えていたら五輪も優勝できるんじゃないかと思えてきました。期待は大きいです。そしてメダルという結果を見せてくれるのではないかと思っています。

女子サッカーの熱はまだまだ熱いです。澤選手も今大会がギリギリラストじゃないかな〜と思ってます。ただ、澤の後ろから来た、宮間、安藤、鮫島という物語、そしてさらにその後ろから続く「なでしこジャパン物語」が一過性じゃない熱として燃え上がらせてくれるはずです。五輪頑張れ!!




そういえば、某小学館でも川澄選手を取り上げていましたね。3対1・・・。勝ったな(←何が?