賢い大人になるために読んでおきたいこの2冊「論理少女&Q.E.D.」

えーっと、まずは・・・




藤沢先生おめでとうございます!!!
新しい命が生まれるなんて、これ以上に素晴らしいことがあるでしょうか。これを糧にまた次々といいお話を描いてほしいと思います。目指せGTO!!(←グレート・父さん・お父さん)




生まれたばかりでまだ文字を読むことすらできませんが、今後の英才教育を支えるべくこの2冊は押さえてほしいなと思うのが「論理少女」「Q.E.D.証明終了」です。どちらも読んでて考えてしまう漫画であり、子供にとっても悩むことは今後の成長に云々・・・。ただ、そんな漫画が大人でも読んでて楽しいと思えるから不思議です。

「論理少女」の方はシリウスに連載していました、というか最近最終回を迎えた作品です。そんな論理少女の最終巻が今月出たわけです。




この論理少女の世界では、全ての優劣を「津隠問答」と呼ばれる頭脳ゲームで決定します。相手が出す「津隠問答」に答えたり、自ら出題したり・・・。そんなクイズだらけの街や学校を舞台に、”論理的に説明しなさい”が口癖の主人公・芝いつきと、勘が頼りの少年・若野くんが、度々挑まれる「津隠問答」を切っては投げるを繰り返します。


津隠問答例1「上の6×6のマスを形も大きさも同じ4つに分割し、その中に○と×を必ず1つ入れなさい」





津隠問答例2「お父さんはハゲてますか?」


ちょっと津隠問答の例題を載せさせてもらいましたが、これもほんの1例でしかありません。もちろん答えはご自身で考えて、単行本で確認してください。全5巻の中に色んなクイズやゲームがたくさん詰まっています。たまには頭の体操をしないとね!!


で、ただのクイズ本かといえばそうではありません。もし本当にクイズ集を読みたいのであれば、そちらをオススメします。ただ、登場人物の人間模様もありつつ、物語として楽しく読めるのが論理少女のいいところです。



最後はラブラブ展開なんかも・・・

最初から読んでいくと、結構ニヤニヤできますよ!!あと、どうでもいいけど、いつきは黒髪ロングなんだぜ!!(ドヤ顔で)
作者のつじ要先生はシリウス新人賞出身の方です。もちろん受賞作は論理少女。独特の絵が好き嫌いを分ける可能性もありますが、どこかコミカルな雰囲気があり俺は結構好きです。ただ、作者の話題が全然ないですwww  どんな方なのかの情報もなく、最終巻であっても作者のお言葉らしきものが収録されていません。全ては漫画で語っているということでしょうか・・・。




それと、もう1つのオススメがイーノで連載中の「Q.E.D.証明終了」です。知る人ぞ知る講談社の推理漫画エースです。ドラマ化をしたようなしていないような記憶が曖昧なところはありますが、今月発売の単行本で38巻目。アニメ化なんてどうでしょう・・・?



ヒロインの可奈

それにしても、可奈は可愛くなったよね・・・。1巻から読んでいると絵力がグングン上がってきて、むしろ最近は昔の可奈が愛おしく思えるレベルにまで来ました。
なので、読む場合には巻数に気をつけてください。ほとんどが1話読み切り方なので、雑誌を読んでから1巻を読み始めるのがオススメです。そういう意味では最新巻からでも・・・???



最新38巻ではQ.E.D.では珍しい(?)殺人事件と、数学ものの2本立てでした。この漫画の特徴といえば、なんと言っても殺人が少ないことと、数学の話題が多いことに尽きます。自分が理系人間ということもあり、特に数学関係のお話には楽しませてもらっています。そもそもQ.E.D.という単語も数学用語だしね・・・。



白と黒の面積差はいくつ??

津隠問答・・・というわけではありませんが、これはQEDからの宿題です。直感ではなく、普通に数学で解いていけば分かります。あくまで解く気があれば・・・ですが。数学嫌いな人には頭が痛くなるお話かもしれません。こういった話が出てくると、推理漫画というより数理漫画だなぁと思ってしまいます。高校生くらいの数学好きには興味を惹くテーマが多いですよ!!


そんな38巻の数学話のテーマは正17角形。正確には違うんですが、X^17=1の解を得ようとすると複素平面上に正17角形が描けるよ!というものです。
神社に残された由緒あるお堂が正17角形で建てられており、何故そんな形をしているのかという謎を、大昔のお話と、現代でそれに出会った主人公たちとのお話を絶妙に組み合わせています。


大昔の算術では、今の数学で使われているような微分積分はおろか、複素数なんて概念がありませんでした。しかし、有能な算術家たちは様々なテーマに立ち向かう中でどうしても算術では解けない部分が出てきました。そんな問題に対して、昔の人たちが出した答えは「病題(=ダメな問題)」だという決め付けでした。




まぁ、お話に登場する人々もあくまで想定のものですが、本当に「これは病題だね〜」といったやり取りがあったのかもしれません。
色々と想像を掻き立てるものではありますが、今の数学に発展していかなかったことを考えると、やはり新しい概念への取り組みがなかったのでしょう。新しいことに挑むって大変なことではありますが、日本の算術が外国産に負けてしまったという事実はちょっと残念です・・・。

話は戻りますが、その算術家の一人が、算術では出てこないはずの答えから平面上に正17角形を描きます。もちろん仮定のお話です。



ひょっとしたら・・・?

そんな話があったら面白いねって終わり方をしていましたが、そういう想像を持つことも素敵なことだと思います。漫画なので何をしてもいいという例の1つではないでしょうか。
作者の加藤先生は話を作る上で”仮定”をとても大切にしているように思います。最後の答えを出す上で、最も重要な想像と条件付けの部分に力が入っていますよね。これは漫画であることの根本的なところだと思いますので・・・。


本来であれば、C.M.B.も一緒に紹介を・・・と思いましたが、考えるというよりは知識量がドッと増える漫画だと思ったので割愛。C.M.B.を読めば世界中に旅をした気分になれる???という作品なので、もし興味があればどうぞ。




もし自分に子供が出来たら読ませたい漫画というのもたくさんあるかと思いますが、感動系、恋愛系、冒険系などと一緒に勉強系というのもいいかと思います。嫌がるかもしれませんが、漫画好きならきっと通ってくれるに違いない。まずは・・・まぁ・・・嫁さんを探さないと。これが一番の難題だったりして(←笑えない