誰でも取り戻せる時間を求めて・・・「超人学園」

別冊少年マガジン創刊時の新人の中で、石沢庸介先生を例えるなら戦隊モノの赤色って感じがします。先日紹介した蓬莱ガールズの山田瑯先生は緑色とか黄色ですかね。そんな石沢先生の連載作品である超人学園が熱いです。

超人学園(1) (少年マガジンKC)

超人学園(1) (少年マガジンKC)

石沢先生は数年前の新人漫画賞を取ったマガジン的エリートさんです。


「奇才にして鬼才」


こんな煽り文句がとても似合う別マガ最高の新人漫画家さんです。ちなみに創刊時に唯一カラーページを貰っているまさにエースです。とまぁ、煽りに煽っていますが、そんな煽りにも負けないくらい熱いです!!




主人公の神冗徒無(シンジョウアダム)が物語の中心なのですが、その特徴が『超・主人公体質』です。某コナンや某金田一を読んでて「お前らの行くところは事件ばっかだな!」なとツッコミを入れたと思います。つまりはそれと一緒です。事件であろうが何だろうが、変わった出来事を自分の周りに引き付ける能力を持った人間がアダムという主人公なのです。



神冗徒無

しかし、先の探偵少年たちと違い、引き寄せてから解決する方法を身に持たないアダム。一番困っているのはアダムなんですが、実はその周りにいる人たちも困ることは明白です。そのため、生まれてからずっと周りの人間から虐げられていました。どんなに辛いことがあっても明るく前向きなアダムですが、これはこれで相当辛い思いをしていたに違いありません。尾獣を持ってないのに「あっちいけ」と皆から言われるとか・・・辛いってばよ。

そんなアダムにちょっとした光明を照らした存在が、悪魔のオスカです。オスカと出会ったのは超・主人公体質の成せる技ですが、これが二人にとって最高の出会いとなります。不思議なことに慣れっこだったアダムにとってはオスカですら当たり前の存在となっていました。一方で、人間と仲良くなりたいオスカは、そんなアダムにベタぼれします。
アダムの様に不思議なものを認める存在がいる。オスカの様に存在を認められたい不思議な存在がいる。こんな二人が導いた答え。それは・・・


自分たちの学園を創ろう―


そんな物語が超人学園です。
まーアダムの周りに集まる集まる。喋る動物や殺し屋なんてのが1巻では出てきますが、これからもまだまだ出てきそうで楽しみです。
しかし、そんな彼らもオスカと同様に、愛したいものに虐げられてきた過去があります。上述の喋る動物や殺し屋は虐待以上のことまでされてました。それでも全てを癒す場所が超人学園です。誰かに「認められる」ってすごい重要なんだなって思います。是非ともそんな虐げられてきた超人たちには、この超人学園で楽しく過ごしてほしいなぁと思います。辛ければ辛い過去を持っている人ほど特に・・・ね。



Welcome to 超人学園!!

俺も入学したいものです。特に能力は無いけどねー。



Q:トルドさんは取り戻したいor既に取り戻したものってありますか?
A:このレビュー(発売が3月なので)