本物の凄さを伝える漫画「GET SPORTS」の話をしようと思ったら嫁って誰だ!?誰なんだ?ってお話

スポーツ漫画が大好きです。野球、サッカー、テニス、バスケ。そしてスマッシュ!・・じゃなくてバドミントン。色んなスポーツ漫画に感動させられ、泣かされ、また次を楽しむ。このサイクルを何年も続けています。
しかし、実際のスポーツ観戦も一味違う、いや現実だからこそ味わえる感動があります。そこには「感動をいただきました」と押し付けがましいテレビ番組には出せない、本当の感動があります。なぜ感動するか。なぜその瞬間を見逃したくないか。なぜ涙してしまうのか。スポーツにはそれだけの力があるという事実がそこにあります。

GET SPORTSってテレビ番組がある(あった?)んですけど、それと連動して週刊少年マガジンで数人の選手を取り上げていました。その作品たちを集めた作品が同名の単行本として出ています。絵は全て関口太郎先生が描いており、一緒にインタビューもしていたそうです。


まずは巨人の核弾頭・坂本勇人選手




楽天のマーくんと同じリトル出身なのは有名でしたが、実は練習嫌いでも有名でした。確かに初期の頃、いや今でもそうですけど、ちょっとおちゃらけた雰囲気がある坂本選手ですから容易に想像はできるんですけどね。
素材は一級品だけど練習しなくて大成しなかった・・・なんて話はよく聞きますが、もしかすると坂本選手もそうだったかもしれません。そんな坂本選手を支えた最大の存在がお母さんでした。ある時、坂本選手のお母さんが癌になり、駆けつけようとした坂本選手にお母さんがこう言います。


死ぬ気で死なへんから。

お母さんネタに弱いので読んでて泣いてしまいましたが、どこのお母さんも強いんだなぁ・・と思わされます。1軍に上がる前に残念ながらお亡くなりになられたそうですが、唯一巨人のユニを着ている試合を見に行き、坂本選手はHRを打っています。
スカウトの大森さん、母親、仲間、色んな人に期待され、理解され、それに応えるのが坂本選手です。巨人での坂本選手は打率がいいとか足が速いとか守備がいいといった選手ではないと思っています。ここぞという時に打ってくれるのが坂本選手だと思っています。坂本選手は今後の巨人を担う逸材なのは間違いありません。そんな彼がどんな気持ちで、どんな想いで野球に取り組み始めたのか、大切な人は誰だったのか、そんなことがいっぱい詰まった物語でした。坂本選手好きならより一層好きになれる話でした。




サッカーからはG大阪遠藤選手




日本代表の心臓は遠藤選手です。これについては断定しておきます。遠藤選手がいない日本代表が今では考えられませんが、そんな遠藤選手も結構苦労人だったりします。
プロになって所属の横浜フリューゲルスが無くなり、シドニー五輪では補欠の補欠、ドイツW杯では唯一フィールドプレーヤーで出られませんでした。オーバーエイジで選ばれた北京では病気で辞退しています。今の日本代表での活躍、G大阪での活躍を見ていれば決して劣っている選手ではないことは分かります。神様も酷だなと思いますが、これら多くの躓きに決して負けず立ち上がってきたのが遠藤選手なわけです。
遠藤選手には笑顔でいてほしい。そう思わされるのです。あ、あとオシムを尊敬・感謝しているという点がいいですよね。
この話を読みながら思ったんですが、関口先生の絵がうまいんですよ。よく特徴を捉えていらっしゃる。正直、この1冊じゃもったいないので続巻を期待したいものですよ。





そして北京で最高の感動を見せてくれたソフトボール上野選手
上野の318球。決勝での苦しみながらの投球にはすんげー感動させられました。あのピッチングを見て感動してない人間がいたら鬼か悪魔ですよ、ホント。




遠藤選手でもそうだったんですが、やっぱり一度でも下を見た人間が這い上がるのって感動してしまいます。そして、やっぱり魅せる選手って能力だけじゃないなと思わされます。周囲の応援はもちろん、努力やそのスポーツが好きだという純粋な気持ち、勝ちたいという情熱があるんだと思います。
この物語を読んでいるだけであの時の情景が思い出されます。というか、上野選手がどういった想いであの舞台に立っていたのかを知ると・・・・胸が熱くなってくるな。





フィギュアスケートの代表としてはミキティこと安藤美姫選手です。
他の選手、坂本選手は母親、遠藤選手は奥さん、上野選手はライバルやコーチといった支えがありました。安藤選手はお父さんでした。何でもやってみろと言ってくれたお父さん。その何でもの一つだったフィギュアスケートにいつしかのめり込むことになった安藤選手。のめり込むことになった理由は・・・お父さんの死でした。心にポッカリとあいた穴を埋めたのがスケートだったそうです。
お父さんの死に涙が出なかった安藤選手がスケートのリンク上で初めて泣いた場面、そこから本気で子供がスケートに取り組むまでの全てが感動もんですよ。



いやね、やっぱりスポーツはいいよ。
特にこういう実在選手を取材して漫画にするのって面白いですよね。あの場面や今の活躍の裏に何があったのかが非常に分かりやすいですし、思い起こさせてくれるキッカケになります。残りはジョージマッケンジーの物語もありますが、是非上の4人も含めて全部読んでもらいたいものです。というか続きが読みたい!!!できればまた関口先生に読んでもらいたいですよね。




そういえばちょっと気になったことがありまして・・・・。関口先生が巻末にこんなことを書いていたんですよ。



Special Thanks KAMISAN 



ほほう・・・・。関口先生には嫁さんがいるのか。きっと関口先生を支える素敵な人なんでしょうね・・・。どんな人なのかは気になります。
まぁ気にしすぎはよくないけどね!
※オチ修正しました。何を気にしすぎたかは買って読んでください。