■
自分の考えを根底から覆されたり、何度読んでも感動のあまり泣いてしまう漫画にあえることなんて長い人生でもめったにないでしょう。私の友人なんかではハチクロを聖書にしたり、DMC読みながらはしゃいでる人間もいます。私もこういう漫画に何度あえるでしょうか。
はぁ・・・。今から書く漫画の文章にあまり乗り気になれないのはどうしてだろう。
今回の漫画はこちら。
- 作者: 桂明日香
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2006/08/24
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (70件) を見る
・・・・帯の文章からして怪しいなぁ。
しっ、しかし、桂明日香といえばかのBLOOD+の漫画を描いていたわけですから、(多分)しっかりした漫画家に決まってますよ。天下のTBSのアニメの漫画をやっていた人が変態漫画を描くわけがない!!
・・・・・。
・・・・・・・・・。
えっ、え〜・・・・っと、「この変態ー!!」と公園で裸で叫んでいるこの女子高生が主人公です。むしろコイツが変態なのでは?と思わせてくれるあたりが素敵です。
実はこのヤエコは子供の頃から変態に好かれるという特異体質の持ち主。実際にこのコマではドSの友人(女)にレイプされそうになって、最終的に未遂ながらも「家に帰ってオ○ニーするから服を全部ちょうだい」という無茶苦茶な理論で身包みを剥がされます。終盤では仲良くお話をしてたりするんですが、どこまでヤエコの心は広いのでしょうか?
この他にもオカルトマニアの保育士に脅されたり、サドの叔母にいびられ、姉からはDVという悲惨な少女です。
とはいえ、この子自身も雑煮を作るために杵と臼から作ったり、妄想しまくったり、家出をしてジャングルに行ったりと十分に変態です。
この漫画はラブコメのため、六郎というお相手もいます。
フフフッ、素敵なカミングアウトですね・・・・って、アホか!!
すいませ〜ん、ここに変態がいますよ〜!!!早く捕まえてやってくださーい!!
まさか、ノリツッコミをさせられるとは思いませんでした。漫画の帯文に書いてある美形変態とはこいつのことです。この漫画はこの六郎をヤエコが変質者と間違って(実際は変質者だけど)、手を怪我させてしまい一緒に暮らすことになるというお話なんですねぇ。
変態と女子高生の二人暮らしで大丈夫なのかと心配してしまいますが、ロリコンだから大丈夫という私の考えを根底から覆してくれることを言ってのけました。ロリコンだと女子高生と住めるのか・・・。
さすがに変態ばかりだと話も進みません。
六郎の仕事仲間であり、偽装彼女である潔良さん。結構随所に出てくる真面目な女性。
あっ・・・コイツも変態だった。
すいません。この漫画は変態しか出てきません。しかし、変態ばかりの漫画なりにもしっかりとしたストーリー性があってビックリです。もちろん、ラストもビックリです。
衝撃のラストがこちら。
ん・・・?普通だな・・・。これでいいのか?この漫画は。これだけ変態が集まった漫画なのにこんなオチだと正直申し訳ないですよね。もしかすると既に私の感性まで毒されている可能性がありますが。ついに変態ばかりで鈍ったか??
・・・まぁ、変態ばかりではあるんですが普通に面白いのもこの漫画の特徴かもしれません。せっかくだから作者もなんか言ってやれ。
※巻末コメントより抜粋
可愛いものをみると辛抱がたまらなくなり前歯を思いっきり噛んでしまうため、現在前歯は差し歯です。
・・・この作者あってのこの漫画だったようですね。
変態漫画を描く漫画家がいて、それを無作為に選んでしまう変態読者がいるわけで。ここらへんは一期一会かもしれません。まぁ、そこはぼくらの問題ですから。・・・お後がよろしいようで。