不器用な恋をする少年少女「無重力コミュニケイション・2巻」



無重力コミュニケイション・2巻

別冊少年マガジンで連載中の「無重力コミュニケイション」。作者の大柴健先生は週マガで「ティジクン! 」の作画をやっていた方なんですよね。その時の経験が活きているのか、別マガで連載している無重力〜の方でも勢いある場面を描けているように思います。まぁ、無重力〜の方はバトル漫画ではないんですけどね。
そういえば、別マガって恋愛要素多いですよね。今更かよ!って言われるかもしれませんがw マガスペは日常的な中でイチャイチャしてますけど、別マガは独特なイチャイチャ感がありますよ。悪の華とか、悪の華とか・・・。進撃の巨人もエレンは巨人に恋してるし、ミカサはヤンデレだし。カプリッチョはおセックス推奨漫画だし。数少ない良心は、カウントラブルと無重力になりますな。大切!無重力の恋愛は大切!!



龍太とみよちゃん、二人は仲良し!

さて、もし仮に超能力が使えたとしたら何がしたいですか?物を持ち上げるってだけでもスゴイことなのかもしれませんけど、仮にできるなら何でもしてみたいものです。ちなみに俺は透視をしたいです。えっ、当然でしょ?見まくるに決まってるじゃないの(最低
この作品では超能力が当たり前な世の中になっています。ただ、それでも物珍しい程度。今の世の中で言うとどの程度でしょうねぇ。左利きの人くらい?いや、巨乳美少女の存在率くらい?まぁ、とにかく珍しいレベルではあるようです。ヒロインの大宮司美代子(通称みよちゃん)もそんな超能力者の一人。そんな彼女を大切に思う主人公の長谷川龍太とのラブロマンスになっています。なお、みよちゃんの超能力レベルはハンパないものだったりします。物を動かすというレベルじゃない。木っ端微塵にするレベル・・・。




みよちゃんは強い

2巻の帯文にも書いてありますが、みよちゃんは「世界最強少女」です。もちろん超能力のレベルが尋常じゃないという意味です。仮にみよちゃんが悪に染まったとしたら、世界は簡単に滅ぶかもしれませんね。誰も止められない唯一無二の超能力を持ち、誰にも負けない優しい心を持つ少女。それがみよちゃん。
1巻で説明が上手いなぁと思った言い回しがあるのですが、仮に「銃を持った人間」が身近にいたとしたらどうでしょう。もちろん使う使わないは別としてです。超能力=銃ということではないですけど、そう見えてしまう部分がある。そうした時に、みよちゃんは可愛い女の子から危険な女の子へと見え方が変わってしまうわけで・・・。人とちょっとだけ違う。見た目も性格も、普通の人と変わりません。超能力が強すぎることがみよちゃんをあんなことに・・・。



SPSの隊員になるよ!

SPSというのは、超能力者(サイキッカー)が集まる特殊部隊。普通の人と違う上に、普通の超能力者すらも凌ぐ。これだけの能力者を見逃すわけがありません。彼女を意図的にSPSへの試験を受けさせ、とある方法を使ってSPSから逃れられないようにさせます。人を守る部隊であると言いながら、地味〜にクロクロ真っ黒な部隊だったり。というか、隊長が謎すぎんよ!!!あれじゃまるで・・・。
作品を語る上で、みよちゃんと龍太の子供の頃のお話。初恋だったみよちゃんを延々と待ち続けた龍太のお話。SPSに関わるお話。これらはどうしても外せない要素になります。特にSPSの話題については、超能力者という存在であるからこそ・・・かなりロクでもないことに・・・



最強の死神

おめでとう!みよちゃんは“最強の死神”にランクアップしたよ!
SPSでのみよちゃんの仕事。それはサイキッカー殺し。何度も言っていますが、超能力が使えるからといっても普通の人間なんです。SPSは普通の人を守りながら、超能力者を殺し回っていました。理由は定かではありませんが、みよちゃんは2巻の最後で最強の死神として認定されています。なんせまぁ・・・肉塊どころか・・・塵みたいな殺し方してるもんなぁ・・・。



1巻も驚く終わり方をしていましたが、2巻も相当な驚きでした。この作品のタイトルにもなっている“無重力”という言葉。ちょっと気になりませんか?別に宇宙にいるというわけでもないので、気になっていたりします。宇宙でコミュニケイションするわけではないです。重力のないコミュニケイション。・・・コミュニケイションが無重力なんです。
そんなことを考えていると、みよちゃんにしろ龍太にしろ、どこか不器用だなぁと感じてしまう読後感。みよちゃんは龍太のために超能力を使いたくないと子供の頃に思いました(その後、龍太のために使おうとしますが)。龍太はそんな弱い(超能力ではなく優しいという意味)みよちゃんのために、彼女を守ると心に決めます。世界最強を守る・・・というのは、ちょっと面白い話だなぁと思いつつ、壮大な話だなと感じるわけで。


二人とも言葉にはしているんですけど、うまくいかない不器用さがあります。これがなかなかもどかしくて・・・ね。もっと素直にコミュニケイションが取れればいいのに。あ、そういえば龍太について不思議な描写がありましたね。あれじゃまるで龍太も超能力者みたい・・・?つ、続きが気になる。次巻も楽しみです。