誰得展開すぎる件「進撃の巨人・第30話」※ネタバレあります



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先月に引き続き同人誌の連絡です。春先まで載せてそうですが・・・。ボチボチ売れているらしいので、気が向いた方はよろしくお願いします。2011年の進撃総決算ということで。



しかしまぁ、巨大樹に入ってからの進撃の巨人はどうしたいんだろうという話ばかりですね。正直、困惑しまくりです。普通に王道っぽい話にすれば!普通に女型を倒して、グリシャの秘密の部屋まで行けば!その流れにしないのが21世紀の王道漫画なんだろうか・・・。



巻末コメント「サブタイトルを誰得にしようかと」

ほんと誰得だよ!
先が見えない漫画になってきましたね。作者が誰得って言ってるのに、読者はどうすればいいんだああああって感じです。設定まではいいけど、話の流れまで誰得展開て。それでも楽しめるから不思議です。来月号は一体どうなるのやら・・・。




○リヴァイの胸中やいかに



リヴァイとペトラ(死亡)

いまだにペトラとオルオを殺す必要があったのかと考えてしまいます。あれだけリヴァイを慕っていたペトラが死んでいるのを見たリヴァイは一体何を思うのでしょう。ペトラとリヴァイは常に一緒。週マガ出張版からのコンビであると信じていた自分としては、本当に本当に悲しい出来事です。せめてペトラくらいは生き残らせておいてくれればね。
リヴァイが信じたリヴァイ班はもういないんだよ・・・。
第30話のタイトルの「敗者達」という言葉。何が勝利なのかは色々と意見が分かれるところでしょうが、リヴァイにとって、リヴァイ班が全滅したことは大きな敗北なんじゃないかと思います。週マガ出張版で見せた部下への熱い言葉を見るに、リヴァイという男は相当な部下想いなはずです。涙を流さないのか、流せないのか、思いっきり堪えているのか。冷酷に見えるリヴァイが一体どういう気持ちでいるのか、少しでも分かればいいんでしょうけどね。アキ子生け捕りの時も結局はよく分からないままだっただけに・・・。クールなのはいいんですけどね。




ペトラ父の言葉・・・

お父さん、もうペトラさんはいないんですよ・・・。
凱旋後、何も知らないペトラの父親がリヴァイに語りかけていました。それに無反応のリヴァイ。いや、無反応というよりは反応できないですよね。自分の判断(だけではないですが・・・)で娘を亡くさせているわけですから。エレンがしっかりしてなかったからだ!とか言えないですし。「これから色んなことが」と言っていましたが、ペトラにとって楽しむことができたアレもコレも全部できません。
重要だな〜と思ってたキャラがあっさり死ぬ。それが進撃の巨人なんだと受け入れるしかありません。というか、ペトラ父に感情移入して泣いてしまいました。自分に娘がいたらと思うとちょっと・・・ね。ここで親話はずるい。




○ミカサ暴走、リヴァイ無双



ミカサ対アキ子

ここ半年ほど目立たないミカサさんでしたが、ようやく見せ場が出てきました。やはり巨人と戦うか、エレンをストーカーする時じゃないと目立ちませんな。しかもアキ子との対決ですよ。これは盛り上がりましたね!!いやぶっちゃけ、諌山先生自身がアキ子登場以降かなり戦闘描写の方が上達していますから。読んでいて迫力ありました。ミカサの動きがグルグルしてましたよ。
ただ、やはりエレンに関するためか冷静さに欠けていたようにも思います。話数が進むにつれて、エレンへの愛情が鬱屈しすぎですから。ちょっと怖いです(汗)。「その女殺して・・・」という言葉に恐怖を覚えます。その子は巨人ですよ?恋敵にするには大きすぎますよ?目が怖いってww




ミカサ「お前が悪い」

そこに登場するリヴァイ兵長。戦闘経験の差か、エレンへの執着の違いからか冷静な判断をしてくれてます。アキ子の硬化能力の高さを考慮し、ある程度距離を保ちミカサと作戦を練ったりしています。その中でエレンが生きているかどうかで押し問答になっていましたが、その時にミカサから「エレンを守れ」言われたリヴァイ。ギャーギャー言うミカサとは対照的に、そんな非難も飲み込んでいるあたり大人だなぁと関心しました。多くを語らず受け止める男・・・か。
で、リヴァイが立てた作戦は、多分生きているであろうエレンをとりあえず助けるというもの。そのためアキ子を殺すことはあきらめています(もちろんミカサは反対してましたが)。リヴァイが削り、ミカサが注意を引きつける係。ついに、人類最強2トップの競演が見れるとか胸熱の展開でしたね。
とにかくリヴァイが強い。ミカサの動きもすごいよねと書きましたが、リヴァイの動きはそれ以上。かなり力入っています。さすがのミカサも”速い”の一言。リヴァイの冷静さ、その動き。ミカサには色んなものを盗んでおいてほしいものです。


本質を見失うな

ちょっと欲が出たミカサを叱るリヴァイ兵長。アキ子を殺そうとしたミカサも、自分の失敗には何も言えず・・・。この後「ちがう 私は・・・」と返すのが精一杯でした。この時の”違う”は何が違ったんでしょうね。自分の欲求(殺意)を満たすことを優先したことを違うと言ったのか。それともエレンが友人だという関係性に対して言ったのか。たいした違いはないですが、ちょっと気になりました。




○完全敗北
エレンが生きていた、エレンを助けることができた。本当に微々たる内容ですが、これについては成功だったように思います。しかし、遠征という観点から言えば大失敗でした。皆が命を捨てて頑張ったのに、敵対する相手がまったく見えなかった。そして、アキ子を殺すこともできなかった。



税金ドロボー

税をドブに捨てたと言われるのも仕方がないですよね。調査兵団自由の翼であり、将来の希望、人類を巨人世界から解放する鍵です。しかし、裏を返せばこれだけの鬱憤が隠れているということで。第1話の頃から税の無駄を言われていましたが、今回はエレンたちもその原因の一端となっています。



昔の自分たちのようで・・・

「英雄の凱旋だ」と調査兵団を迎えたエレンたちの第1話。100人以上の遠征で20人しか戻ってこなかった調査兵団に目を輝かせて出迎えていたのが懐かしいですね。今では自分たちがその眼差しを受ける側となり、彼らに今回の様な絶望を与えていいのか迷うエレンたち。行ってみて分かる絶望。しかも完全敗北。後ろめたさが残る凱旋、そして憧れの眼差し。エレンやミカサが抱える複雑な感情があ伺えます。
”外に行く”ことはエレンにとって最大の目的でした。壁の中にはない世界に向けての第一歩がこれです。生きて戻って大成功。それでも、得られるものが何もないという現実に、エレンたちの大切なものがポッキリ折れたのではないかと心配になります。




エルヴィン失墜

アキ子が来るかもしれないという予想を立てたところまで完璧だったんですけどね。あれでアキ子の謎が解けてれば・・・と悔しい気持ちになりますよ。今回の遠征で調査兵団の支持母体が失墜したそうです。そして責任者たるエルヴィン他、エレンも王都へ行くことに・・・。ホントどうなるんだこれ。
1つ付け加えさせてもらうとすれば、調査兵団の中に、死んだ兵士の中に悔いはなかったと思ってます。残された人間には悔いは残るでしょうけどね。まぁ、死人に口なし。これから楽しいことがいっぱい待っていたかもしれないペトラなんかを考えると、悔いばかりかもしれませんが。




○今後の展望
いやまぁ、この状態で何を予想しろって話なんですけど。スムーズに行って、これから王都編にでもなるのかなぁという感じがします。
いくつか気になる点として、凱旋シーンで2人ほど見当たらなかったことでしょうか。名前はジャンとアルミン。描き忘れたのが、実はいなくなってるのか。影が薄いベル・・・なんとか君ですら描いてもらっていたのにね。意味があるのかどうかは今後の楽しみということで。
さて、もし仮に王都編となった場合ですが、エレンが殺されないこと、エルヴィン&リヴァイの処遇などが気になりますね。エレンが殺されそうになったらミカサが暴れそうですが。で、王都編でどうしても気になる点が2つあります。1つはアニがどうしているか。これについては、アニ=アキ子説が根強いことを考えるとどうしても頭を過ぎってしまいます。そして、王都が一体どういう場所なのかという点。全くと言っていいほど謎に包まれた場所なんですよ、王都ってところは!!
巨人について少しずつ明かされてきていますが、王都情報は全くと言っていいほど無かったように思います。本当に王がいるのか。どんな奴なのか。あと、王都の繁栄具合等々。期待は大きいです。実に楽しみです。



まぁ、これで実はエレン殺されてしまう展開だったら笑える・・・というか驚くけど。ああ、来月号が待ち遠しい。




さて、最後まで書くべきか悩んだ内容を下に書いておきます。ほとんど妄想なのですが、当たってたら嫌・・・というか来月号での楽しみが1割以下になる可能性が高いので。というか当たってないことを祈るレベルでの戯言です。読んでもいいですが、こういうのって自己責任ですから。いや、そもそも妄想をこんなところに書くのって気が引けるんですけどね。考察と妄想って違うんだよ?

























○今後の展望・Extra



アキ子の涙・・・

アキ子が泣いているのがどうしてもよく分からないんですよね。自らの死を覚悟しての今回の乱入だったと思うんですよ。立ちはだかる人間を殺して、もちろん自分も本当は人間なので人殺しをしながらの乱入なわけです。地味〜に104期生が生き残っているというのも気になりますが(偶然??)。それだけの覚悟を持っていたアキ子が、自らの死を恐れる以上の悲しみを涙で表現していたわけです。いや、それにエレンがエレンゲリオンになったことで壁の破壊をストップさせていた〜という展開から、エレンを殺すのではなく、エレンの捕獲をしようとしたことが大いに謎です。逆に言えば、利用価値がある?生かす必要がある?全く見えませんが、気になる点ですよね。

そもそも、超大型巨人、鎧の巨人、アキ子も含めて知性のある巨人は何故、壁を壊す&人類を滅ぼすようなことをしているんでしょう。やろうとしていることは大きいですが、メリットが全く見えません。人間が嫌い?そんなことでここまでするでしょうか。王政府が目的?もしかして他の壁世界からやってきた?壁が”元々”用意されていたのは裏設定で出ていますが、その時点で想像がどうしても膨らんでしまいますよね。ぶっちゃけこのあたりは、サッパリ分かりません。

で、アキ子の涙についてです。巨人が泣くことが驚きだったんですけど、やはりアキ子がやろうとしていたこと、エレンが必要だったであろうことが失敗したことに対しての涙でしょうね。というか、それ以外に捉えようがないんですけど。ただ、”泣く”という行為までさせていることに、もっと大きな意味があるんじゃないかと期待してしまいます。
例えば敵だとばかり思っていたアキ子側の方が実は人類にとって重要なことをしていたとか・・・。現時点でどう考えてもメリットのないアキ子たち(人類)による進撃。もしかするとやむを得ない事情があるのかもしれません。そして、大きな目的のためにエレンが実は必要だった・・・とか。本当はエレンたちはアキ子たちと共闘してでも”何か”をしなきゃいけなかったとか。敵が敵じゃなかった・・・という展開とかどうですか。




↓そして本当の妄言。





○今後の展望・Extra2
上の方で、きっと王都編だよねぇと書いているんですが、違うパターンを勝手に想像してしまいました。今月号の話を呼んで、来月号の話の予想が2つ浮かんだんですよ。1つは王都編。もう1つは13ページ編。つまり第1話の13ページに戻るという展開。



第1話13ページの謎

初めての進撃同人であった「絶望した?」で知り合いの白拍子さんに寄稿してもらった時に指摘されていた13ページの謎。これは、単行本を見た時に、13ページ目にしかノンブル(ページ数のこと)が振られていないんですよ。しかも物語上、重要であろうページにです。6巻までの全ページを確認してくれるといいかと思います。
で、前提として「進撃の巨人がループもの」じゃないかという懸念があるわけで。第1話の二千年後の君へというタイトルにあって、年数がとぶような作品なのかなというのは想像できます。さすがに二千年が何なのかまでは分かりませんが、年数が行き来するくらいはありえるのかなぁと。あと作者自身のとある作品をオマージュしたという発言も気になるところ。どういう形でかは分かりませんけど、いつかは13ページに戻るんじゃないかと思ってました。さらに「-14-」ってノンブルだったらどうしようとか。
まー、これだけ展開を裏切って裏切って裏切ってきた作品なわけです。これくらいの予想はアリなのかなと思ってます。あと、今回が30話目、つまり7巻で収まるってのもちょうどいいですよね。8巻目から新シーズン。しかも13(14?)ページ目にミカサが起こしにくる。顔に傷までついてたら100点満点ですね。ただ、ここまでくると何の作品か分からなくなるんだろうけど。


もちろん王都編が一番いいと思ってます。というかそっち希望。13ページに行ったら何書けばいいか分からないしね。あ、もし予想が当たってて、数日中にここの文章がもし消えてたら何かしらの力が働いたんだと・・・うわ、何する、やめr





※追記
web拍手にて「アキ子の涙は良心の呵責じゃないか」とご指摘がありました。何かそんな気がしてきた・・・。そうであれば普通に物語が進みそうですよね。きっとそれですよ。