読者の心も盗んでしまう新訳アルセーヌ・ルパン「アバンチュリエ」

”ルパン”と言われると、どうしても某モンキー・パンチ大先生を思い出してしまいます。特に漫画よりもアニメの印象が非常に強いですね。今でも2時間くらいのアニメをやっているのを見かけます(評価については割愛)。作品のタイトルはルパン三世になるわけですが、子供の頃の何も知らない時は「1世はどうしたんだ・・・?」とか思っていました。実は初代ルパンがしっかりといたんですよね。フランスの小説「アルセーヌ・ ルパン」が”そもそも”の最初なわけで。まぁ、読んだことはないんですけどね・・・。



で、現在イブニングにおいて、その”そもそも”の作品でもある「アルセーヌ・ルパン」が漫画化されています。主人公ルパンが若い!奇抜な道具とかじゃなくて心理戦がメインなんだ!というか、かっこいい!!おもしろい!!!ちなみにタイトルはアバンチュリエ



怪盗アルセーヌ・ルパン

やだ・・・かっこいいわ。
アバンチュリエを読んでから某Wikipediaで色々とアルセーヌ・ルパンについて調べました。どうも原作はルパンの一生についてを描いた作品であり、アバンチュリエもそれに沿って描かれているようです。
アルセーヌ・ルパンの逮捕」
「獄中のアルセーヌ・ルパン
アルセーヌ・ルパンの脱獄」
「王妃の首飾り」
これらは1巻に収録されているお話ですが、原作も同様のお話がありました・・・って当たり前ですね。一度比較してみたいと思いつつも、ちょっと手が出そうにないのでアバンチュリエでルパン一代記を楽しみたいなぁと思います。*1


痛快・愉快・ルパン活劇

アニメのルパン三世から入っているせいか、心理戦を多用する本作がとても新鮮に感じます。ライバルのガニマール警部をあざ笑うかのような出し抜く話の数々。非常に痛快です。第1話目の「アルセーヌ・ルパンの逮捕」を読んで、捕まったけど大丈夫なのこの作品!?と思ったのもつかの間。その後の獄中で繰り広げる犯罪にうっとり。特に脱獄編は本当に面白かったです。


その裁判にいたのは・・・誰?

有罪が確定しているような裁判を控え、そこからさらに犯罪を重ねるルパン。その前に「裁判には出ませ〜ん」と語るルパンに街中が釘付け。脱走はどうやってするのか?裁判には本当に出ないのか?警察もあの手この手を駆使しますが・・・。あとは読んでのお楽しみ。


どうにもこうにも面白い。まぁ、実際の刊行順とかも知らないので、今の話の流れですら正当なものかは分かりません。流れ的に面白いんだからこれが正解でしょう。きっと作者の森田崇先生も相当に練っているように思います。帯にも書かれていますが、森田先生のルパンへの愛と情熱が込めて描かれています。
先にも書きましたが、あえて(?)原作を読まずにアバンチュリエアルセーヌ・ルパンを楽しみたいと思います。森田先生・・・信頼してますよ!その前にどこまで描くのかが気になるところですが・・・。




自分で言うのもなんですが、ラノベすらも含めた活字作品を読んでないのってどうなんでしょうね。やっぱりダメかなぁ・・・。

*1:こう書くと原作ファンから怒られそうですがごめんなさい。