雑誌購読のススメ

どうしてもweb上で漫画を読むのって苦手なんですよね。できることなら床でゴロゴロしながら漫画を読みたいわけです。このブログでは講談社をプッシュしていますが、特に講談社の場合、webの活用もやってはいるものの紙媒体の多さが特徴です。そういう意味で、楽しみの多いジャンルだと思っています。
ただ、最近だと漫画業界自体にwebの活用が増えてきて、例えば小学館だとクラブサンデーでの連載漫画が続々と出ています。webだと紙媒体と違い掲載ページや掲載漫画の数に限りはありません。しかし、いまだに紙媒体が主流であることも相まってか、あまり人目(一般人)につかないように思います。よっぽど漫画が好きだという人種、いわゆる「漫画読み」にしか読まれることが無いのでは・・と思ってしまいます。

自分を「漫画読み」という分類にするのもおこがましいと常々思っているのですが、漫画の読書量を踏まえると人より多くそちらの分類になるようで。上を見たらキリがないんですけど、下をみてもギリがないという・・・。で、今回はそんな「漫画読み」について、「漫画雑誌」について興味深いTwitterでのつぶやきがあったので紹介したいと思います。









このつぶやきはモーニング編集長の島田英二郎さんのものです。週マガ代打で有名な島田英次郎先生とは違いますので気をつけてください(←?


最初の方は置いといてですね、最後の方で言いたかったことが島田編集長の主張です。このブログ内で度々言っている「看板漫画が雑誌を飾り、中堅が支え、新人が推進力となるのが雑誌のあるべき姿」という考えに近いなぁとすごく共感しました。そんなわけで、ブログ内で雑誌を取り上げようとする場合には極力いいなと思った新人さんについて言及するようにしています。別マガなんて特に顕著だったなと思います。


そして本題の漫画の売れ方についてです。
例えば週刊少年ジャンプのワンピースは出す単行本が記録を塗り替えるほどの売り上げをしているそうです。しかし、雑誌自体の売り上げは落ち込み気味だそうです。天下のジャンプで売り上げが落ちているんですから、他の雑誌でもそれは同様のことが言えると思います。
こういった内容の場合、一概に答えがないことは重々承知です。かなり複雑に絡んでいると思います。とはいえ、結論として「単行本の売り上げが重要」という部分は変わりません。実は編集部は単行本が売れればいいのかな・・と諦めてる部分があるのかとずっと思っていたのですが、どうやら違ったようです。ちょっと安心しました。そんな俺は雑誌派(購読)です。


雑誌派の利点はやはり最新の話題に触れることができる、可能性を持った漫画をたくさん読めるというところだと思います。面白い漫画を新規開拓したい場合に雑誌を読むというのは実に有効です。
また、雑誌派の多くは単行本を買っています。つまり、雑誌派・単行本派と分かれているように見えて、実は単行本派というのは雑誌派の亜種でしかないと思っています。むしろ可能性が広がる分、雑誌派の方が利点が多いように思います。
ただし、ここで気をつけたいのは雑誌で読んだ場合と単行本で読んだ場合に読後感が違うという点です。雑誌で面白くなかった漫画も、単行本で一気に読んでみると面白かったというのは多々あります。雑誌で読んだことがなかった良作を単行本で最初から最後まで読んだ時の最高の気分は言葉でも言い表せません。そのため雑誌派だろうと単行本派だろうと優劣をつけられる類のものではないわけです。
なお、ここでの単行本派というのは雑誌を全く読まない人を指しているのであしからず。


じゃあどうしてこうも単行本の売り上げが重要視されているかについてですが、雑誌は立ち読みですませる、長期連載が増えすぎて単行本の発売を待っていられる、新規開拓はネットで調べるといったところでしょうかね。これらの解決方法については語りきれない部分が多いため、ちょっと割愛させてもらいますが、とても重要な内容だと思います。


ちょっと誤解の無いように書いておきますが、立ち読みも購読も雑誌派としてカウントしています。雑誌から読むから雑誌派なんだと思っています。そして、購読が多い人というのが漫画読みだと思っています。まぁ、一概には言えませんが・・・。


そんなわけで、結局雑誌を買い支えしているのは編集長の言うとおり「漫画読み」だよなぁ・・と思います。特に秋田書店はその色が強いと思っています。紳士・淑女という、雑誌が面白かろうが面白くなかろうが買い続ける根強いファンが支えています。それはそれでいいことなんですけど、新しくチャンピオンに入ってくることへの難しさが伴います。
非漫画読みからすれば看板漫画だけで十分と思うのかもしれませんが、中堅にだって新人にだって面白い漫画はたくさんあります。それをどうやって糧にするかは人それぞれではありますけれど、漫画読みからすればそんな漫画たちも是非読んであげてほしいわけです。


一介の漫画読みの戯言ですが、是非是非雑誌から読んでくださいよ。そしてできれば立ち読みだけじゃなく、購読してゆっくりとじっくりと読んでみて下さい。特にいつも単行本を買っている作品以外のものをを読んでください。話題作ではなくても本当にいいなと思える自分らしい作品に会えると思います。


・・・ここまでだとやっぱり「雑誌を読もうね」くらいの力しか出てきませんね。
「雑誌を買おう」と言うには説得力もなければ、拘束力すらありません。雑誌を買ってアンケートを送れば好きな漫画が生き延びるよ!というのはちょっとした脅しかもしれませんがwwそんなわけで、漫画を買わせようとする努力は編集部の皆さんにしかできないことだと思います。



ああ・・・最後の最後で何て他力本願なんでしょうか。


少なくともこういったブログで面白い漫画の紹介はできますが、それを実現させるのも漫画雑誌が力強くなければいけません。もちろんそれによって非漫画読みへの購買意欲をかきたてる可能性も増える・・・はず。そんなわけで漫画家さんはもちろんのこと、編集者の皆さん頑張れ頑張れと今日も思うのでした。