おもむろにちはやふるの感想を書きたくなった

ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)

ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)

ちはやふる (2) (Be・Loveコミックス)

ちはやふる (2) (Be・Loveコミックス)

漫画の神様というのがいるなら感謝したい。
また一つ面白い漫画に出合わせてくれてありがとうって感謝したい。
それくらい面白かったです。


ちょうど先週に2巻が発売したんですが、1巻を買っていなかったので一緒に買って読みました。小学生編を一気に読めたことがとてもよかったです。あと、2巻の終わりが歌にある奥深さを知るという展開で終わったのも読みごたえ感を与えてくれました。


最初、歌モノということで某ショートソングを思い出しました。ショートソングでは短歌を使ってその時その時の登場人物の感情を歌で表していたのに対し、この作品では(当たり前ではありますが)百人一首という和歌が作品に厚みを与えています。簡単に言うと感情や気持ちを現代風短歌で表現した作品だったショトソング。昔の人が趣、情緒、風景等々を詠んだ歌を扱ったちはやふる。2巻新キャラの大江さんから言わせると、詠み人の想いもかなり複雑に入れてあったりするらしいです。「たれをかも〜」の歌の意味を知っていると、一人で無駄美をしながら寝ていたちはやの気持ちが分かりますよね。(誰をかもの意味が表紙についていてよかったです)


1巻と2巻途中まで、かるたの楽しみをずーーーっと描いていた本作に、歌の良さという厚みを与えた大江ちゃんの功績は大きいですよ。「ちはやぶる〜」がこの作品でも注目の一首になっていますが、大江ちゃんのおかげでより重みのある1首になったと思います。ちはやたちが「ちはや」と呼んでいるのに対して、他の人が「ちは」と呼んでいるのも地味に強調の一種ですよね。まぁ、先がどうなっているのかは分かりませんが、きっと新たちとの友情にも重要な一首になっているはず?



とまぁ、こういう感想を持ったわけですが、この作品はそれ以上に友情モノとしてもうまいですよね。かるたにたいして並々ならぬ想いを持つ新。心細かった最初の頃から「かるたを一緒にしてくれてありがとな」と泣くところまで完璧すぎますよ。自分の全てとまで言えるものに興味を示してくれて、つながり、理解しあうことで深まる友情なんて素敵です。


太一にしても、初めて上手くいかないことに出合って、地味にのめりこんでいくという姿がなかなかいい。頭がいいという利点はありますが、かるたの才能という点では普通の少年だったと思います。ただ、新やちはやという友人がいて、ずっとやり続ける状況にちょっと共感できますよね。どういう展開になるのかは分かりませんが、この子はきっと伸びる・・・・と信じたい。


一番を持っている姉を羨ましいと感じながら、自分の一番を掴もうと努力し続けるちはやももちろんカッコイイ。華やかな世界に対してかるたが地味な世界という一面を姉妹の中に持たせながら、それでも一生懸命追い続ける姿がこの作品最大の魅力だと思います。まぁ、高校になって無駄美だったことと、原田先生ラヴというキャラには笑いましたよ。いいキャラしてる。


そういえば、太一と新ってちはやのことをどう思っているんでしょうね?普通に考えれば・・・なんでしょうが、そこらへんは3巻以降になるのかな〜??とはいえ太一には彼女がいたり、新には献身的なお隣さんがいたり、ちはやには原田先生がいたりwwただ、2巻帯で恋物語と書いてある時点で、きっと恋愛モノにシフトしていくんでしょうが・・・。太一にしろ新にしろそこまでちはやに対して直接的なものがぶつかっていない分、まだ先かもしれませんね。




この漫画については、他にも歌を扱っているからか言葉の使い方がとても印象的だな〜と感じたりします。そこらへんはこの漫画を読んでる人からすれば当たり前なんでしょうが、読んでない人には是非味わってもらいたいですね。
他にも無駄にキャラ数を増やさず効果的にキャラを使っているのも上手いなーとか思ったり、ちはやのかるたに対しての取り組み方(友達になる)とか、全キャラのかるたに対する「おもしれー」という魅せ方とか・・・・・・・・・あー思うことが多すぎる!!!なんかもう書き足りません。


とりあえず、「肉まんを買ってこよ」という一言のせいで、肉まんくんと呼ばれる西田くんがかわいそうです。




買ってから何度も読み返しちゃいました。いや〜、続きが気になりますな。まぁダラダラ書いてきましたが、俺の気持ち的には冒頭に書いた言葉が全てですよ。かなりオススメ。