感想
○小説感想
- 作者: 今野緒雪,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/03
- メディア: 文庫
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率直に言うと、また引き伸ばしたなぁ〜て感じです。毎回毎回次回こそはと思いつつ、ついにここまで来てしまいましたね。今回の話を大きくまとめると「バレンタイン企画」「瞳子の秘密」の二つでしょうね。
それにしても今回も志摩子さんはやってくれましたねぇ・・。バレンタイン企画の当事者になりたくなかった理由を「ただ、乃梨子の隠したカードを探したかっただけで」と言い切った志摩子さんはすごいよね。前回の由乃への告白もすごかったけどね。
今回の特徴としては主人公の祐巳視点がなかったのは驚きでしたね。今回は乃梨子、由乃、祥子、瞳子といった面々の目線のみで、祐巳の視点はなしというめずらしいものでした。特に祥子さまがあったのは驚き。
こういっちゃあ何だけど、瞳子の出生にはビックリしましたね。そういった境遇の人間でもなく、また会ったこともないのでどれほど辛い境遇なのかは分かりませんが、瞳子がこれほどまでになったことを考えるとかなり辛いのでしょう。とはいえ、ラストは衝撃的でしたね。勘違いとはいえ祐巳とのすれ違いや、祥子からも軽蔑され(?)、最後に手を差し伸べたのが親友である乃梨子・・。作者的にもまさかだったらしいですが・・。レイニーでもそうでしたが、どん底から手を差し伸べてくれる人がいるという流れはいいですねぇ。
そして地味にバレンタイン企画が気になるところでもあります。ここで祐巳と瞳子が・・・・?と期待してしまいますね。
それにしても瞳子は大変だなぁ・・。悪い子ではないんですけど。ただ、それ以上に瞳子という人間を救おう、助けようとする人間、つまり瞳子のことが好きだと思ってる人間が多いのも事実ですよね。今回はそれを改めて再確認。
ただ、ここまでの流れ、つまり瞳子と祐巳の話を引き伸ばしすぎな気もします。ようやく次回終了な勢いではありますが、2冊くらいで終わらせてほしかったかも。とはいえ、時系列を考えるとこんなもんでしょうかねぇ。
また蔦子さん(俺の彼女)の出番がほとんどなかった・・・。