無敵歴史娘見参!「レッケン!・1巻」



レッケン=歴史文化研究部

月刊少年マガジン is 最強。これ自然の摂理ね。まぁ、そんな月マガの数少ない弱点と言っていいものかどうかは分かりませんが、実はそれほどショート作品がそれほど多くないという側面があります。もちろん無いわけではないんですけど、他の雑誌と比べて少ないよなぁというのが実感としてあるんです。唯一挙げるとすれば、佐佐木勝彦先生の作品が突出しているでしょうか・・・。佐佐木勝彦に始まり、佐佐木勝彦に終わる・・・というのが現状。そんな月マガ事情にあって、現在一人気を吐く作品があります。それが4コマ漫画の「レッケン!」
クソ面白い作品ばかりではありますが、ほとんどがストーリーものです。高級店で極上の寿司を味わっているかのような雑誌であり*1、どのページをめくっても面白いものばかりになります。ただ、箸休めも必要なわけです。というか雑誌としての面白さはショートが鍵を握っていると言っても過言ではありません。そういう意味でもレッケン!にかかる重圧は大きいんです。・・・多分。



武田信玄の生まれ変わり※ウソです

この作品は歴史文化研究部、略してレッケン(歴研)のお話。本当は女性しかいなかったので、歴女研だったんですけど、主人公の幸村が入部することでレッケンと略称を改めることに。レッケンの中心人物は武田小春という女の子。残念なことに自分が武田信玄の生まれ変わりだと信じきっています。ぶっちゃけ思い込みの激しいだけの歴女です。
歴女とは歴史好きの女性のこと。いくら歴史が好きだからって、苗字が武田だからって、思い込んで武田信玄になりきるとかぶっ飛んでますね。なお、自転車にチャリ影と名前を付けて乗り回している模様。日常的に具足を身につけ、風林火山の旗のもとに楽しそうに学園生活をエンジョイしています。まぁ、中身は普通の子・・・のはず。


幸村・・・くん

小春以外にも、武具歴女種子島なたね、腐歴女の中大路みやびといった個性あふれる仲間がいます。そんな歴女の中に混じることとなったのが幸村くん。名前が幸村、かの真田幸村を彷彿とさせる名前であったため、無理矢理入部させられます。歴女さんに真田幸村って人気高いんでしょ?



まぁ、この作品の幸村くんって・・・苗字なんだけど。



大いなる勘違いを抱えたまま、作品は進み、挙げ句の果てには部長にまで認定される幸村くん。真田幸村枠として、男性枠として、そして部長として・・・。何より作品にいる唯一のツッコミ役として大車輪の活躍を見せます。




謎の解説ページ

それほどページが多くないこともあり、1巻目には15回ものお話が収録されています。各話には最後にオマケ?として解説めいたお話が載っています。これもなかなか面白いので、じっくり読んでみてください。中でも気になったのは、作中で小春が使った斬馬刀の解説。斬馬刀を作成した武具歴女のなたねは某浪漫譚のファンだけど、講談社的にはスルーだ!という一言。うーん、これってあの浪漫譚ですよね。流浪してるやつですよね・・・?だっ、大丈夫。講談社は心が広いからスルーしなくてもよかったんやで・・・?なお、この解説ページに出てくるキャシー先生(29)がすこぶる可愛いかったりします。


顧問はちまーんとしている

ハンニャ面を被る、歴史文化研究部の顧問でもあるキャサロール・エレク先生、通称キャシー先生が作中で一番強い。あと、褐色可愛い。貧乳可愛い。幸村のツッコミも届かない馬鹿騒ぎに対しても、武力で押さえつける最強教師。


部忍の香澄先輩

1巻後半で出てくる部忍の香澄先輩もメガネ可愛い。人見知り可愛い。






・・・でも一番可愛いのは













水着+レインコート

不憫萌えの上杉景子ちゃんだと思う m9っ`・ω・´)シャキーン
この作品における悲しみ、哀しみ、ともすれば世界中の憂いを景子ちゃんが背負っているような気がします。それだけ彼女は作中での扱いが酷素晴らしい*2。お話によってはフンドシ+スカートというパターンもあるので楽しみにして読んでみてください。本当は小春のライバル的ポジションなんですけどね。罰ゲームばかりさせられてて、不憫さが可愛さになるという素晴らしいキャラです。



基本的には歴史好きの女の子たちが騒いで、騒いで、騒ぎまくる漫画です。ちょっとした修羅の刻感が楽しめるかもしれません(←!?)。裏を返せば幸村のハーレム漫画かもしれませんけどね。俺としては景子ちゃんにイタズラしたい系漫画として読んでいるんですけど、きっと読む人に色んな感想を与える作品かもしれません。なんだかんだで月マガ作品だなぁと思います。月マガ作品群の一つとしてどうぞ読んでみてください。




そうそう。別の見方なんですけど、俺としてはチャンピオンからの刺客だと思っています。作者の吉谷やしよ先生って、某佐渡川塾の人なんですよねぇ。作品の絵からイズムを感じます。無敵な看板娘だったり、空手ンザスカったり。いや、講談社的には秋田書店でよかったです。なんたって提携してますからね!!どこ出身でも関係ありません。応援しています。で、何で俺がこんなことを言ってるかというと、俺も佐渡川作品好きなだけだという・・・。

*1:ドイツっぽい例え方

*2:不憫さが際立って素晴らしい