ルパン対ショームズ開幕「アバンチュリエ・4巻」



アバンチュリエ4巻

アバンチュリエ」も映像化すればいいのに・・・。アニメとしてのルパン三世のように子供から大人まで楽しめる作品もいいですが、ドラマチックな展開の多いアバンチュリエは見応え(読み応え)があります。アニメでも実写でもいけると思うんですが。担当の皆さん、いかがでしょう??
現在イブニングで連載しているアバンチュリエ」は、小説『アルセーヌ・ルパン』を原作とした作品です。天才的な犯行でお宝を盗むルパン。狡猾で、イケメンで、ただどこか愛嬌のある(?)男・ルパン。彼の活躍が存分に描かれています。ああ、怪盗なので警察などから見れば活躍してはいけないのかもしれませんけどね〜。


4巻で(俺が)お気に入りの女性・シュザンヌ

4巻では、宝くじの入ったテーブルのお話、青いダイヤのお話、そしてメインテーマでもあるショームズとの対決話が収録されています。シリーズで別々になっているのかと思いきや、実は全体的に繋がっていたりするので侮れません。どうでもいい話ですが、宝くじのお話に出てきたシュザンヌちゃんが可愛かったです。好きな人がいること父親の前でばらされて赤ら顔でした〜。まぁ、このシュザンヌちゃんのおかげで、その父親はルパンに大惨敗だったんですけどね・・・。
そうそう、作者の森田崇先生の絵がとてもいいんですよ。アバンチュリエという作風にピッタリ。シュザンヌのような女の子も描けるんだなあというのが驚きでしたが(逆に印象に残ったわけですが)、兎にも角にも、ルパンが仕組んだ犯行のスマートさを引き立てているんですよねぇ。ルパンが勝ち誇る顔、高らかに勝利宣言をする顔、周囲の動揺まで。全てが作品に溶け込んでいます。とても大切なことです。




ガニマールさんご乱心

ルパンの犯行に感嘆していると、ふとガニマール警部がとても可哀想になってきます。三世でいうところの銭形警部といったところでしょうか。とても勘もよく、頭もいい警部なんですよ。普通の人なら気付かないであろうルパンの犯行をギリギリまで解明できる人間です。しかし、ルパンはその上をいくため、ガニマールが滑稽に見えてしまう。いやいや、ルパンの計画を理解できるだけで超優秀ですやん。
しかもルパンはそれ(ガニマールの優秀さ)が分かっているから、とてもいやらしい。ただ、それが楽しい!!




ルパン対ハーロック・ショームズ

そんな天才ルパンにもライバルがいます。地団駄を踏む役(ガニマール)とは違ったライバル、その名はハーロック・ショームズ、探偵さ。ルパンが犯罪を起こす天才なら、ショームズは解決する天才。ルパンが盗んだ青いダイヤの嘘を見抜いていたり。
ルパン曰く「有史以来地上に現れた最強の探偵」「ショームズを超える探偵は未来永劫現れない」とのこと。かなり認めています。ルパンの痛快怪盗劇を見てきた方とすれば、ルパンがここまで認めているとなると、ショームズという男にも期待が高まるというものです。


4巻ではついにルパンがショームズと対決しようとしています。ルパンもまさかといった形でしたが、何とレストランで邂逅します。ショームズはあえて捕まえるということはせず、ただただルパンを追い詰めることを宣言。この二人の会話がまたいいんですよ!!どちらもプライドが高いですからね〜。自信満々に対決が開幕します・・・・









ショームズ ブチ切れである

序盤はルパンの圧勝でした。ショームズをあざ笑うかのような仕掛けを施しています。そのあたりはかなり面白いので是非是非読んでもらいたい内容です。もちろん対決は始まったばかり。結果は5巻へ・・・。



こう言ってはなんですが、ルパンって意外と臆病なのかもなあと思ってしまいます。臆病だからこそできる策略かな?・・・と。ただ、楽しんでやっているあたり、ルパンだなあと思ってしまいますが。いや、ショームズを騙したお話はとにかく面白かったです。普段は気どっている男をああも怒らせるってのは楽しいもんですなあ、ははははは。
普通の探偵ものであれば、解決までして1巻完結だったりするんですけど、アバンチュリエでは導入話が巻末に来るので色々と待ち遠しいものです。たまにはルパンが泡を吹くところを見てみたい気もするので、多少はショームズにも頑張ってもらわないと。いやはや次巻も楽しみです。