とらぶるいっぱい謎いっぱい「新世界より」



新連載・新世界より

別冊少年マガジンの新連載攻勢がすごい。貴志祐介先生の小説新世界よりをコミカライズしました。うん、いつも通り小説版は読んでいないんですけどね・・・。設定、展開、全てが興味をそそる第1話でした。そして、作画はマガジン編集部の隠し玉・及川徹先生が担当しています。絵がかなりいいんですけど、某とらぶるを思い出しちゃう・・・?


呪力の特訓?

舞台は1000年後の日本。手を触れなくとも、ものを意のままに動かすことができる力、「呪力」を手に入れた人類。しかし理想郷と思える社会が、実は徹底的な管理社会だった。そこに生きる少年少女たちが過去で残酷な運命に抗う姿を描いた、長編SF!!  −小説紹介文より−

日本SF大賞も受賞した期待感たっぷりの設定、そしてちょいエロありの作画。・・・これ、単純にすごいぞ。
女の子二人が「呪力」という言葉を語っているとおり、1000年後の日本では不思議な力を操れる人々ばかりの世の中になっています。車や飛行機があるわけでもない。コンビニだって何だって。なーんにもない世界ですが、呪力という能力だけあります。手を使わずに念じるだけでものが動かせる。そんな素敵な?不便な?世界の物語です。




○6人と2人だった



残り2人の小学校

登場人物は主要なメンバーで6人。早季、覚、麗子、真理亜、瞬という幼馴染5人組。そして、小学校を卒業した後で加わった守の6人によって第1話は描かれています。何度も言いますが主要メンバーは6人います。
小学校は「呪力」を操れて卒業という仕組みになっています。主人公の早季は卒業できない居残り組が2人。自分が一番目に卒業だ!と意気込んでいながら、呪力が使えないために卒業できない早季・・・。”ネコダマシ”と呼ばれる呪力を使えない子をさらう化け猫に怯えながら日々を暮らしていきます。しかし、ついに早季はネコダマシに会うわけですが、その日に呪力が開花し難を逃れます。



・・・ただ、ネコダマシに会ったことを察し、”何か”を心配する両親も目撃してしまいます。その場面がとても印象に残ります。





で、話が進むにつれ1つ気付くわけです。居残り組って2人いたはずだ・・・と。もう1人がなかったことになっている・・・と。そんな不思議な不思議な世界の物語。




○でも、5人になった



左から、真理亜、早季、麗子

変に暗い部分?謎の部分?を見逃せば、楽しそうな日常をすごす少年少女の物語なんですよ。及川先生の絵柄が可愛らしすぎるだけに・・・ね。
小学校を卒業してからは、より呪力の扱いを高める授業が活発に行われます。小学校では呪力の開花を、その次はより高い呪力を求めていきます。現実世界の勉強もそうですが、やはり優秀な生徒や不出来な生徒も出てきます。仲良し5人組+1人も差が出てきてしまうんですけどね・・・。




6人→5人

えーっと、第1話ですが誰か消えます。いったい誰が消えてしまったかは是非確認してみてください。まさかの人です。





ちょっと恐ろしいのは、”覚えていない”ことでしょうか。人が減っても次の日忘れてしまってるだなんて・・・。この世界はおかしい。おかしいよ。やっぱりあの時、早季はネコダマシに連れ去られる予定だったのかも。彼女の両親は子供を一度連れ去られているのかも。あー怖い怖い。あれ、でも早季の両親はネコダマシ&子供がいなくなることを知っているのか・・・な???まぁ、小説版の紹介で書いてあった「徹底的な管理社会」が答えなんでしょうけどね。

設定もいい。絵もいい。ちょっとエロい。いいじゃないですか。また1つ良作連載が増えました。別マガはやっぱりこうあるべきですよ。第2話以降も期待大です。