「flat」という作品は何もかもが愛おしい・・・これが母性本能ってやつなのか

母の日を前に青桐ナツ先生の「flat」2巻が発売されました。この漫画はコミックブレイドavarusに連載されており、1巻がマンガ大賞2009の一次選考に選ばれています。残念ながらノミネートにまでは至りませんでしたが、それがものすごく惜しいくらいに面白いです。


この話は最強のグータラ主人公・平助とイトコの秋君のほのぼのした物語です。平助はお菓子が大好きで(自らも作る)本能のままに生き、タイトルの通りふらっと(←だからこのタイトルというわけではない)しています。一方の秋君は我慢強い性格をした小さな男の子。ただ時おり見せる感情がたまらなく可愛いです。



秋君可愛いよ、秋君





平助と秋君は馬があう・・・というよりは秋君の一方的な片思い状態なんですよね。元々思ったままにしか行動をしない平助が、秋君のの臨んだものを提供してあげることで成り立っている関係です。初めてはお菓子。子供の大好きなお菓子で釣るという卑怯な行為で僕らの秋君を独り占めしています。




独り占めされてても可愛いなぁ、もう!!母性本能をくすぐられます。いや、母性とかあるのかすら分かりませんが秋君が可愛いのだけはガチ。皆さんにもこんな時代があったんですか?そうですか。まぁ、秋君には敵わないけどね。



とまぁ、秋君の可愛らしさにばかり目がいっていますが、友情モノとしても面白いんですよ。このflatは平助家での秋君とのお話と、平助の学校でのお話の構成になっています。秋君との話もさることながら平助の周りにある自然体な友情もかなりの見もの。鈴木と佐藤という作者のテキトーさ加減が窺える名前ではありますが、鈴木の何だかんだ言って面倒見のいいところや佐藤(狂犬)のどんなことでも対応しつつ楽しむ様がいい。平助のテキトーなところも相まってなかなかいいトリオになっています。
あーだこーだいいながら実はお互いを認めてたりする友情って素敵ですね。これが信頼ってやつかー。まぁ、この3人がそんなこっ恥ずかしいことを言ったり意識したりするわけがありませんが、そんな言葉すら要らないのが友情だと信じてやみません。こんなflatな関係を築けたら人生勝ち組です。・・・とはいえ、普通に落とし穴に落ちるようなアホの平助によく鈴木と佐藤は一緒にいてやるなぁ。




また2巻では、平助しか友達がいないと思われていた秋君にも同年代のお友達ができます。ちなみに佐藤の弟ですが・・・。そんな佐藤(弟)とはかくれんぼなんていう子供らしい遊びをしています。先の3人と同様に、お互いを褒め称えあうような友情を構築していく様は必見ですね。




そんなわけで秋君には母性本能を刺激されまくりです。ショックを受けたときの「おおうっっっっ」という表情もたまりませんが、我慢から時はなれた後、何かを達成した後のこぼれそうな笑顔にもう目が離せません。



こぼれそうな笑顔(はじめてのおつかい編)


もう本当にオススメです。女性向けな雑誌の作品ではありますが、男性からしても絶対に面白いと言えますね。自分で読んでも面白いし、母の日に贈っても喜ばれるような作品でもあります。秋君みたいな子供が俺もほしーわ。その前にを見つけないとなぁ。



flat 2 (BLADE COMICS)

flat 2 (BLADE COMICS)