イエメン戦

○先発
GK 23 川口能活
DF 20 坪井慶介
DF 21 加地亮
DF 31 駒野友一
DF 45 田中マルクス闘莉王
MF 4 遠藤保仁
MF 14 三都主アレサンドロ
MF 30 阿部勇樹
MF 55 鈴木啓太
FW 36 巻誠一郎
FW 38 田中達也


○交代
駒野→羽生直剛
遠藤→佐藤勇人
田中達→佐藤寿人




○総評
酷い試合ですな。今日の試合のうちでオシムの目指すサッカーが出てきたのはほんの数分しかなかったのではないかと思うくらい。サッカーって難しいなぁ。


そういや一言。この間予想したメンバーが意外と正解していて驚きでしたよ。




まず触れておきたい人間は闘莉王
彼のオーバーラップは非常に魅力的である。しかし、本来するべきサッカーを考えると非常に非効率な行動だったと思う。あくまでスピーディーに動くべきであって、スルスルっと前に上がっていくのは控えるべきだったのではないだろうか。闘莉王のオーバーラップが悪いとは言いたくないけど、多用すべき方法ではなく、あくまで一つの活性剤であるべきだと思う。また、闘莉王の前でのプレーが巻とほぼ同様の高さのプレーばかりで、決してオシムの攻撃の仕方ではなかったと思う。(←このことについては最後にもう一度語ります。





次に阿部勇樹鈴木啓太遠藤保仁について。
先に言っておくと、松木さんの解説が大っ嫌いです。嫌いではあるのですが、今日のある一つの論点いついては納得。(今日のポジションは違うが)阿部、鈴木、遠藤という本来3ボランチの人間が中盤に入っていました。プレー的には遠藤が攻撃的なポジではありましたが、今日の試合に関しては非効率だったような気がします。
この3人の中で誰かがボールを収めるべきだったんでしょうが、3人とも譲り合ってたようなイメージです。さらに、その中の内で一番収めるべきだった遠藤がよく分からない動きを連発しており、gdgdになってたと思います。(←このことについては最後にもう一度語ります。





続いて田中達也佐藤寿人
田中についてはもっとかき回す動きが必要だったと思った。全部がそうだったとは言い難いけど、巻と同じ動きをしていたような気がする。逆に寿人は田中が本来すべき動きを最後ながらしていたのではないでしょうかね。まぁ、達也の場合ドリブラーなのであれだけ引かれた相手に中でどうしろというのも酷かもしれませんが・・・。(←このことについての追加の話は最後にもう一度語ります。





良かった人間としては羽生直剛加地亮
今回のオシムのサッカーをやる上でジーコと違った点は加地の上がりだったような気がします。ジーコのサッカーでは加地が上がると前に誰かしらいるせいで詰まっちゃっていたんですけど、前が動いていた(それでも全然足りない気がするけど)おかげでかなり前でセンタリングできたのではないかと思います。まぁ、それでも精度的にはイマイチだったかもね。終盤もあれだったしなぁ。(←このことについては最後にもう一度語ります。
で、今日見ていて一番のプレーをしていたのは羽生でした。色々意見はあると思いますが、羽生でしょう。千葉のメンバーがボールを持つ度にオシムのサッカーが出来ていた気がします。その中でも、動き閃き共によくできていたと思います。佐藤勇人も悪くはありませんでしたが、消えている時間が多かったので残念。解説の誰かさんも言っていましたが、全体的に考えすぎな感じだったのに対し、今何をすべきなのかを考えて瞬時にできていたのは羽生だけでしたね。まぁ、活かされてはいなかってですが・・・。(←このことについては最後にもう一度語ります。





で、総括的にこの人。三都主
彼のセットプレーの精度、ドリブルといった攻撃の能力が高いのは認めます。しかし、この人が一番オシムのサッカーを理解してない。足を止めてとりあえずセンタリングを上げるというジーコサッカーの再来みたいなことばかりやっていました。それでも、最初はまぁまぁだったんですが・・。動けなくなるとジーコサッカーばかり・・。能力を全員でやろうとしているサッカーにあわせて使ってもらいたい。


さて、分かっているとは思いますが以下この三都主を中心としての話。

  • 「誰がボールを収めるか」

中盤の3人のところで話していましたが、起点になる人間は一体誰なのかということ。今日の試合では前半は該当者無し、後半は三都主でした。


誤解の無いように言っておきますが、ここでのボールを収める人間(つまり、起点)というのは全体的にボールが集まってくる人間であり、守備→攻撃への転換をスムーズにおこなうべき人間のことです。



先に述べたとおり、遠藤がやるべきだったんだろうと思います。しかし、考えすぎてた感があります。できなかった分、僕としては阿部に期待をしていたんですがほぼバランサーメインでやっていたのでそこまでの仕事はできずって感じ。
で、後半からは三都主。しかしこの三都主ジーコサッカーばかりやるので微妙な攻撃ばかりとなってしまいました。ただ、起点がなかった前半とは異なり点数は入ったものの、2点ともセットプレーからというオシムが目指したものとは異なるジーコサッカー。また、全体的に三都主からのセンタリング待ちとなったため、闘莉王のオーバーラップが目立った感がありますね。



巻、闘莉王という2タワーがあるというのは強みですが、だからと言ってジーコサッカーをやるべきではない気がします。達也も自分の動きをしづらかったのではないかと思ってみたり。
センタリングが駄目というわけではないんですよ?ただ、加地がやっていたようにドリブルからのセンタをやるべきであって、三都主のやっていた放り込みサッカーをやるべきではないということです。それでも地味に寿人と三都主の相性が良いので点が入ってよかったですが。(というよりは、寿人が上手いのか?三都主のセンタって元々タイミングが1テンポ早すぎる。)



で、今日の試合で誰がボールを収めるべきだったのかというと羽生が適任だったと思います。
動けていて・・、特に三都主がボールを持ったと同時に左に動き出したプレーは秀逸だったし、ボールを動かしながらゴールに迫り達也と見せたコンビというのは数分間だけあったオシムのサッカーのプレーだったと思います。ただ、三都主が全く羽生に出さなかったのがなぁ。

まぁ、バックのうち闘莉王と坪井と鈴木は三都主を信頼してるためボールを三都主に集めるし、阿部も左にいたため三都主に預けていたからなんとも言えないですよねぇ。




やはり羽生がやっていた動きが重要。



前半は収める人間がいなかった、後半は適任者を間違えたことが試合を酷く見せた原因でしょうね。今日の試合を見る限りは、羽生を中心にして試合を動かすべきだと思いました。





あとは、全体的に考えて動けてなかったよ。(←実はこれが一番大事。