進化する者、停滞する者「GIANT KILLING・第29巻」



これが今のETU

GIANT KILLINGが面白いですね。28巻での椿覚醒はジャイキリ屈指の名場面として後々語り継がれるでしょう。29巻ではその続きとなりますが、表紙が色々と物語っています。嬉しそうな椿と、不満そうなタッツの顔が非常に対照的です。個人がうまくいくのとチームがうまくいくのはちょっと違います。まぁ、ETUに限っていえば停滞しているというか、成長途中というか・・・。今後出る30巻は29巻を踏まえた上でかなりすごい展開なんですけど、決して29巻が神がかった28と30の谷間というわけではなく、それはそれは素敵なお話が詰まってます。


┌(┌^o^)┐ホモぉ…

まずは28巻からの続き〜。椿が恐る恐る日本代表(アンダーカテゴリ)に選出され、気負うこと無くプレーが出来、尚且つ莫逆の友となるであろう窪田のおかげで開花しました。今まではタッツばかり取り上げられ、せいぜいジーノやコッシーくらいしか注目されなかったETUのメンバーでありながら、ついに全国区?へとなった椿。テンションの高い時の椿は本当に手が付けられません。その良い方の椿が試合で出せたのは奇跡的でしたね。本当はガッチガチだったのにね。
自分が日本代表でプレーしていることも忘れているかのように、自分のプレーを楽しんだ椿。既に海外でプレーしている細見くんが海外に誘ってましたけど、椿のメンタル的に海外は無理だろうなぁとか思ってしまいました。いや、絶対に無理でしょw


来てよかったです

椿の今後がとても楽しみです!というか、日本代表に選ばれてほしい!また日本代表編やってほしい!!






番記者山井「鹿島強すぎるのん」

一方、椿(他1名)が所属するETUには激震が走っています。リーグ戦ではなかったのですが、カップ戦にて鹿島にボコボコにされました。しかも2回も。現実世界もジャイキリの世界も鹿島というブランドはすごいようです。若手、中堅、ベテラン、助っ人が高レベルで噛み合ったチームになっているそうな。まぁ、そのあたりは鹿島さんって上手いイメージありますわ。あと、ETUでいうところの村越さんみたいなポジションにいる五味(プレミア帰り)にはしてやられたっぽいです。
コイツがいるだけでチームの安定感が違うという選手がいるかと思います。五味がいるからこそ鹿島は強さを保てると言ってもいいでしょう。一方の村越さんは・・・。


仕方ねーって

チームの中にはどこか不協和音が出ているような・・・。鹿島に連敗・・・というには優しすぎるほどにボロクソに負けたチームにあって、もっと攻められたと思う人間もいれば、今のままでも絶好調じゃね?と思う人間も出てきます。確かにタッツが出てくるまでは降格圏内スレスレなチームでした。その頃のチームから見れば大善戦していると言ってもいいでしょう。ただ、本当にそれでいいのでしょうか・・・?
チーム内でモメモメした時、最後にまとめたのはチームの要でもある村越さんの一言。それがいつもの光景であり、もしかすると何も変わらない象徴なのかもしれません。まぁ、本当にそれでいいのかと悩む若いのもいるようですが・・・。さて、仮に鹿島の五味ならどういう言葉をかけたでしょうね。
なお、そんなチームにあってか、鹿島戦の次の試合(浦和戦・リーグ戦)ではどうも乗り切れない状況に陥ります。変なズレのようなものがあるのかも・・・?




とか思っていたら、実はタッツが全然ノリノリじゃなかったりします。



冷え冷えですか?

数々のマジックを起こしてきたタッツ。相手の監督を出し抜き、チームを奮い立たせた若手の名将。元日本代表でもあり、元ETUの星だった男。彼は試合があると常に生き生きとしていました。ヴィクトリー戦もグランパレス戦も、ガンナーズ戦なんかワクワクさせられっぱなしでしたね。挙げればキリがありません。そんなタッツが試合に冷めた目で臨んでいる・・・。これは大変なことですよ。しかも、完璧に冷めていますし・・・。
タッツは常に試合中のチームを見つめてきました。何が良くて何がダメなのか。何か面白いことは落ちていないか。それが勝利に繋がっていきました。しかし、浦和戦では“選手と一緒に戦わない”とまで言い切っています。その行為が良いことなのかどうかは分かりませんが、タッツの目から見える今のETUではダメだということは言えるのでしょう。その上で“何か”を変えなければいけません。かなり荒療治だとは思いますが・・・。


交代するのはミスターETU

タッツが行ったのは、試合からミスターETUを交代させること。これはちょっと驚きでしたね。コシさんが交代したことって無かったはずです。もちろん累積等々で試合に出ないことはありましたが、途中交代って何気に無いんですよねぇ。キャプテンを剥奪されたり、今まではあり得なかった交代が起きたり。鹿島戦では自らが劣っていると感じたり。もちろんチーム内では新しいキャプテンを持った人間や、走れる若手が出てきたりとか。コシさんも大変だなぁ。





一方・・・・サポーターはというと、こちらも大事件が起きています。





歴史的和解

29巻が素晴らしいと確信を持って言える最大の理由が、サポーター話にあります。田沼親子、そして羽田さんの和解イベントが発生するわけで・・・。この話が本当に本当に大好き。
昔のETUを支えた田沼父、今のETUを支えている羽田さん、そして未来のETUを支えるであろう田沼息子という構図があるわけです。おいおいコータ君(田沼息子)、君は選手にならないのか?とか思いつつ、なんだかんだサポーターやってそうだなぁとか思ってしまったり。個人的には羽田さん過去話とか好きでしたし、やっぱりサポーター話はこみ上げてくるものがあるなぁ。
1巻でタッツがETUに戻ってきたことに端を発するサポーターイザコザ問題。羽田さんが昔見た景色を小規模ながら田沼のとーちゃんが見せてくれ、コータが今のままのサポじゃダメだと気付かせてくれた。29巻をもってひとまず終了・・・なんですかね?重要案件の一つでしたし、チームの改革も最終段階?なのかもしれませんし、カップ戦も終了、リーグもそろそろ・・・?ちょーっとジャイキリの先が見えてきたような気がします。



30巻が早く読みたい。14710の法則でいけば、次は1月ですか。待ち遠しい・・・。あの話はヤバイからね。