恐怖の遊び・・・その名はだるまさんがころんだ・・・「神さまの言うとおり」



だるまさんがころんだんだぜ?

子供の頃にやった遊びといえば何を思い出すでしょうか。おにごっこはもちろん、ケイドロ(ドロケイ?)、ハンカチ落とし等々。年代の違いによる差はありますが、学校で走り回って遊んだことはいい思い出です。
そんな昔懐かしい遊びをモチーフにした、とんでもない漫画が別冊少年マガジンでスタートしました。タイトルは神さまの言うとおり



退屈だなぁと人生を憂う少年が遭遇した遊び。それは”だるまさんがころんだ”です。だるまさんがころんだと言えば、一人がその名の通り「だーるーまーさんがーころんだー」と言って振り向き、そこで動いた人はアウトとなるゲーム。単純ではありますが、動きを急に止めることの難しさと、鬼の気分次第じゃないかという判断基準が何か楽しくさせてくれます。


この漫画でも主人公の少年がクラスの皆と”だるまさんがころんだ”を行います。鬼役は冒頭の不思議なだるま。




書くだけなら非常に単純に見えますが、アウトになった人は・・・・・










死にます。

最初の犠牲者は先生。この時から謎のだるまが現れ、そして次々とクラスの人たちを殺していきます。それも首が吹っ飛ぶかたちで・・・。
あまりにもテンポよく人が死んでいき、どうすれば逃げられる?とかだるまとのかけ引きなども存在しません。本当に動いたら負け、すなわち死が待っています。・・・怖っ。






パンチラヒロインだって死にます。もう読んでてわけが分からなくなってくる漫画です。死ぬ時の描写があまりにもえげつないので、読む時には少し注意が必要かと思われます。というか、きっとこのヒロインくらいは生き残ってサバイバル??とか思っていたんですが、全くもって関係ありませんでした。何度も言いますが死にます。こっ、この作者たちは一体何を考えているんだ・・・。



これの恐ろしいところは、連載漫画であるということ。最後に主人公が生き残ったのはいいとして、次がどうなるのか。どうやって話を成り立たせるのか。第1話からして先が気になる作品となっています。




タイトルの「神さまの言うとおり」から、何かを選ぶ行為をしようとしていることが窺えます。そのため、予想ではありますが他のクラスでも同じことが行われており、選抜メンバーでまた何かしらのゲームが行われるんだろうなぁと思っています。最後の煽り文にある「ねこ」という言葉が気になりますね。ねこで連想される遊びって何があっただろうか・・・。





読後にとある漫画が頭を過ぎりました。それは週刊少年ジャンプで連載している「バクマン」です。そのバクマン自体というよりは、作中漫画として登場する「シンジツの教室」がどこか似た雰囲気を醸しているなぁ・・・と。




嘘をついたら死ぬという状況下での心理戦が描かれるという作品です。現在のバクマンではそのシンジツの教室を描いた作者が色々と問題を起こしています。
教室から出られなくなり、繰り広げられる心理戦。あまりにも無差別と言うに等しい難題ばかりが興味をそそります。バクマンの登場人物もすごいと唸っていましたが、あまりにもジャンプらしくないという理由で掲載されなかったそうな・・・。


それに似てるってことは、ジャンプじゃ載せられないってことになるのか・・・。そういう意味では別マガはチャレンジャーだなぁ。進撃の巨人もかなりの数の人が死にますが、テンポのよさでは神さま〜の方が上だと思います。
シンジツの教室に似ている・・・とはいえ、格段の心理戦があるわけでもなく、先生が死に教室から出られない状態から次々とクラスメートが死んでいくといった部分が似ているだけですので・・・。それでも編集部も作者も驚いたに違いありません。週刊のジャンプと月刊の別マガで掲載順が後先になった程度。なお、掲載された時から似ているたのは偶然だと思っていますのであしからず。



何にせよ、神さまの言うとおりは別マガの歴史を変えてくれる。そんな気がしてなりません。人が死ぬことに慣れはしませんが、何度も何度も読んでしまう不思議な魅力に溢れています。最後の最後までこの作品はネーム勝負になるに違いない。何故こんなことになったのか。この悲劇は終わるのか。だるまの正体は何なのか。全てが解き明かされた時、この漫画はシンジツの教室になる!!(え