打ち切られマイスターに思うこと

週刊少年ジャンプで連載していたマイスターが打ち切られました。
2009年号に連載されたものではお初です。合計で10話。
ここ最近、スポーツ漫画について言及していたりしたので、それなりに気になった作品の1つではあります。


この作品が始まった時に書いた感想。

結構面白く読みました。
今のジャンプでスポーツ漫画は難しいと思います。特に「リアル」系漫画は特に・・・ね。
きっと「トンデモ」に流れる(既に流れてる?)と思いますが、楽しませる内容なら何でもOKです。
ただ、1話目にして内容が読みきりなんですけど・・・。ここから話を膨らませるのって大変だろうなぁ。

終わってみれば、予想した通りの展開でした。




4話目あたりでの感想。

ある種の嫌な感じが思い浮かぶと思ったら、
某エリアの騎士クラスの「トンデモ」と「リアル」のバランスの悪さからきてるのかもしれません。
まぁ、さすがにエリアほど「トンデモ」すぎてはいませんが・・・。
〜中略〜
ただ、楽しいサッカーを掲げていることには非常に好感が持てる作品だと思います。

終始感じていたことですが、「楽しいサッカー」をテーマに描いていましたね。



5話目あたりでの感想。

やっぱりサッカー漫画は試合をしないと真価が見てとれませんよ。
一発目の試合が強いチームというのが気になりますが・・・。生き急いでませんよね?

今から考えると生き急いでたかもしれません。



9話目あたりでの感想。

どうも打ち切りだという噂を某スレで見ました。まぁ、しょうがないです。
きっと何かが足りないんじゃないかなぁと思うわけで。何かについては多分、スピード感だと思いますが・・・。
どうしてスピード感が足りなかったかについてまで書く気は起きないです。(←ふざけるなァ!!

今から書こうかと思います。


ガバッ ∧_∧   
  彡( ` ・ω・) おはようドスサントス 
  彡 | ⊃/(___ 
 / └-(____/| 
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/ 

上記AAは某巨大掲示板のマイスタースレで流行ったものです。
俺もマイスターを読んでいて、おはようドスサントスには驚愕しました。
「お、お前・・・ドスサントスが分かる読者が何人いると思っているんだ・・・。」と。
というか、おはようからドスサントスへの流れが完全にイミフでした。
マイスターはこういったギャグなのか本気なのか分からない台詞回しが多かったように思います。



そうであるなら打ち切られた理由がそこにあるかといえば違うと思うわけで。
やはりサッカー漫画としての魅力に問題があったように思います。
5話目にも書きましたが、どうしても試合の中で見てとれるものがやはり重要なのかなぁと思うわけで。
そうなってくると、マイスターが「リアル」なのか「トンデモ」なのかが大切だったはず。


少し話は変わりますが、俺はキャプテン翼が日本で生まれたことに感謝しています。
それは「ボールは友達」というサッカーの楽しさを植えつけてくれたからです。
文章だけでは伝わらない「笑顔」を漫画は示してくれます。ワクワク感を魅せてくれます。
サッカー文化が根付くのには時間がかかりましたが、一般へのサッカーの楽しさを伝えきったと思います。
まぁ、逆にキャプ翼が日本代表の成長を阻害しているような気もするのは別の話ですが・・・。


マイスターでも「笑顔」は溢れていました。サッカーは楽しいと訴え続けていました。
よく分からないギャグに翻弄されもしました。
しかし、上述の通り「リアル」と「トンデモ」のバランスが悪かったのではないかと思っています。
キャプ翼のような「トンデモ」漫画であると割り切っていれば、それなりに楽しい漫画になっていたのではないかと
今では残念に思います。


ここだけの話、俺はエリアの騎士よりもマイスターの方が面白かったと思っています。(←言いすぎか?
それほどに、エリアはマイスター以上にトンデモとリアルが不気味なくらいのバランスになっている漫画です。
それについてはhttp://d.hatena.ne.jp/toldo13/20081118/p1に書いたので暇なら読んでください。



スポーツ漫画にとって「リアル」と「トンデモ」は重要な問題であり、
今回のマイスターもそれに陥ったと考えられます。


あわせてマイスターについてはもう1つ問題があったように思います。
それはプレーが局所的であるということ。
マイスターって基本的にラストパスとシュートだけで成り立ってなかったかな??
いや、それも重要ではあるんだけど、もし「リアル」を追求しようとしたのであればもっとワイドさが必要ですよ。
せっかく「皆で楽しくサッカーを」と謳っているのに、主人公1人が目立ちすぎだったんですよね。
もったいない・・・・。
その上で、主人公のプレーばかりが取り上げられすぎて、局所的な漫画に感じてしまいました。
(もしかすると色々あったのかもしれませんが、あまりにも主人公が強すぎたのかも??)



そうであるならば、マイスターは是非「フットサル」で「トンデモ」系としてやってほしかったなぁ。
フットサルというそこまで普及していないスポーツの目新しさ、「トンデモ」をやりやすいプレーが多い、
何より主人公1人が目立ちすぎても問題のない人数がかなりマッチしていたと思いますよ。


ここ最近、フットサル漫画があればいいなぁと思うことが多かったので、
マイスターがその土壌に適しているよなぁ・・・とずーっと前から思いながら読んでいました。


サッカー漫画としての面白さに欠けるところはありましたが、
キャプ翼よろしく「楽しさ」を伝えようとする雰囲気は良かったと思います。
バクマン。でも言っていましたが、最初(1話目)にどんな漫画を載せるか。その後の展開をどうしていくべきか。
そこを上手く考えないと難しいなぁ・・・と。
やはりジャンプという雑誌で連載するのって大変だなぁ・・・と、打ち切り1号のマイスターに思いました。



お疲れドスサントス!!