＜新説＞スク水チラはワイセツではない「イモリ２０１・３巻」
表紙が素晴らしい
月刊ヤングマガジンで絶好調連載中の「イモリ２０１」の３巻が出ました。相変わらずわけの分からないラブコメを繰り広げています。しかし、毎回言っていますが、イモリの表紙って白をベースにしていてすごくカッコイイですよね。月刊ヤンマガという媒体の中にあっても、かなり表紙買いしたくなる表紙だと思います。え、中身はまぁ・・・アホなことしかしてないけど。
ふと、表紙をまじまじと見ていたら、１巻〜３巻にかけて春、夏、秋と来ているように見えるんですが。この手の流れって冬で終わってしまう気がするんですが、大丈夫でしょうか。いや、主人公の川島が受験に合格するってのがいい終わり方なんで、それが一番いいっちゃいいんだけど・・・。
井森さんは永遠に女子高生
この作品の肝はやはり井森さんという存在でしょう。２１歳で無職。昼間っからビールを飲むというダメさ加減。若い女の子が何をしてるんや・・・と思いつつ、そんな状況であっても「永遠の女子高生」を謳っているんですよ。おいおい、オメーが女子高生なら俺だって男子高校生だわ（←！？）。女子高生だと言いはっておきながら、お酒を飲んでは他人に迷惑をかける。いや、もちろん２１歳なのでお酒を飲む事自体は禁止されていません。禁止はされていませんけど・・・アイデンティティってもんがあるじゃんよー。
「私立恵比寿中学」というアイドルグループがいましてね*1。彼女たちは“永遠に中学生”を謳っています。高校１年生になるメンバーであれば中４。俺なら中学１４年生になるわけで。彼女たちは若いから。若い上に、そういうキャラ設定だっていうのが分かっているから・・・。一方の井森さんは・・・ハタチ過ぎてるんでしょ？？？もうちょっと現実を見たほうがいいですねぇ・・・。
女子高生ズ結成！！！
まぁ、井森さんの謎さ加減については、最初の頃から議論されているレベルです*2。３巻に関して言えば、井森さんが屋根の上で半裸になりながら日焼けした話や主人公の川島がバイクを買った話、全裸ダイエット、川島の模試のお話、そしてガールズバンドのお話等々が収録されています。
高校の文化祭でガールズバンドのコンテストがあり、ホンモノの女子高生に混ざって、自称女子高生が参加してしまいました。女子高生、偽物の女子高生、女子大生、女子中学生が集まって作った“女子高生ズ”。うん・・・まぁ、もう何も言うことはないです。ツッコミすることすらとても残念な気持ちになります。しかも、暴挙はこれだけにとどまらず、最終的には全員がスク水を着て“スク水ズ”に改名しています。歌う曲はスク水がどれほどスゴイかを歌ったもの。「スクール水を脱がすとその下は裸だよ」・・・って、分かっとるわい！！！
パンチラじゃなくてスク水チラ
２１歳のコスプレ女が昼間っからお酒を飲んでスカートめくりながら道端で寝ている。そうなればもちろん警察にお話を聞かれます。ただ、井森さんは言うことが一味違います。
「スク水チラだからワイセツじゃない」
うーん・・・分からない。その理論が分からない。井森さんはちょっと違う次元で暮らしているのかもしれません。というか、彼女は下着をほとんど履くことはありません。常に水着を下着代わり？として着用しています。だからスカートがめくれても恥ずかしくない。パンツじゃないから恥ずかしくない。・・・彼女が生きるには時代が早すぎるのかもしれない。
受験あきらめるかな・・・
井森さんの話ばかりでなんですが、主人公は川島くん・・・のはず。彼が浪人生活の中で出会った隣人・井森さんとのラブコメが「イモリ２０１」という作品になります。ただですね・・・、井森さんに始まり井森さんに終わるという作品ではあるんですけど、川島が受験に合格するという大きな目的が作品の中にあるんです。というか、大学に合格すれば、川島は井森さんに告白予定です。そういう物語なんです。
もちろん井森さんもまんざらでもないようで、早く合格してもらって、告白してもらいたいご様子。たーだーし、彼女の応援は基本的に川島の邪魔にしかなっていません。ここだけはこの作品で個人的に許せないところなんですよねぇ。自堕落な人間が頑張ろうとしている人間の足を引っ張ってるようにしか見えません。３巻なんて、応援と称した模試の邪魔をしに行ってますからね・・・。川島も井森さんという自堕落な存在を許容してしまっているのもちょっとどうかと思う。だって、受験だよ？人生決まっちゃうんだよ？？それでいいの！？
井森さんの川島に対するありがた迷惑を軽蔑しつつ、いつも楽しく読んでしまいます。やはり、井森さんが魅力的、巨乳が魅力的なのも当然として、周囲のキャラクターも相当面白いんですよ。地味にお気に入りはハミチチ刑事。あと、変態教師ですかね。あ、変な人間しか紹介してない（汗）。
川島の受験は、恋は、成功するのか。登場キャラクターがまともになってくれるのか。井森さんの女子高生物語は完結するのか。というか、井森さんが海外で暮らしていたような描写があったり、過去に何かあったような描写があったりで意味深だけど、明かされる日は来るのか*3。色々と楽しみにしつつ、次巻にも期待。
