家電とはいい男である「家電の女」



デキル女

とある外資系の大手飲料メーカーに勤める豪徳寺美鈴。彼女は29歳という年齢にも関わらず、宣伝部長を務めます(最初は副宣伝部長だった)。とにかくデキル女です。会社のピンチも部下のピンチも救えるスーパーウーマン。彼女、豪徳寺美鈴という女性は、誰もが憧れる素敵な女性なのです。
そんな美鈴が楽しみにしていること、それは“家電”です。彼女は「家電の女」なのです。




家電の女

作品タイトルもそのまま「家電の女」となっています。作者はイケメンを描くことで有名な西山優里子先生。例に漏れず、この家電の女もイケメンがたくさん出てきます。
家電が大好きな美鈴ですが、1つ苦手なものもあります。それは“男性”。西山作品の特徴でもあるイケメンが苦手な主人公なのです。ガツガツ感が苦手だそうです。宣伝部長という立場ではありますが、部署でも、社内でも、社外でも、基本は男性ばかり。そのせいか、少し周囲と距離を置く毎日だったりします。本当は男性ともうまくやろうとしているんですけどね・・・。




家電の女の家

しかし、彼女の家・・・もとい倉庫に来たがる男性がどれほどいるでしょう。本当に倉庫に住んでます。だって家電がたくさん置けるから。給料の多くが家電。仕事帰りは家電巡り。いやまぁ、趣味はひとそれぞれですけど、倉庫で家電と一緒に暮らすキャリアウーマンとか・・・どうですか??



・・・そんなある日、彼女の生活がガラリと変わってしまいます。


○Episode1:オーブンレンジの場合



オーブンレンジが・・・







擬人化!!


男性が苦手な美鈴がある日、小さなお社に願います。

「こんな性格を変えたい」

そしたら次の日、オーブンレンジがイケメンになってました。もう一度言います。オーブンレンジがイケメンになってました。もちろん妄想ではありません。現実世界にイケメンとしてやってきたのです。
オーブンレンジは、彼の使える機能を最大限に利用して美鈴に料理を振舞います。どんな料理もかかってこい。高性能のオーブンレンジだからこそできる料理がどんどん出てきます。作ってくれる人がいるっていいですね〜。いや、本当は家電なんですが・・・。


ただ、そんなオーブンレンジ君のおかげで、ちょっとだけ男性への恐怖が和らぎます。





○Episode2:ロボットクリーナーの場合



ロボットクリーナーが・・・







擬人化!!(2回目)


ある日、やったこともない社交ダンスをやらされることになった美鈴。しかし、ご存知のとおり、男性と密着することが苦手なのです。ただ、会社のためにも踊らなければいけない。そんな悩みに悩んだ美鈴の前に現れたのがロボットクリーナー。
ロボットクリーナーと言って分かるでしょうか。あれです、勝手に掃除してくれる円形のあれです。何故かダンスが踊れるというイケメンのロボットクリーナーが美鈴に手ほどきをしてくれます。



・・・いつの間にか部屋がきれいになっていました。





○Episode3:???の場合



擬人化!!(3回目)

さて、泣き虫の彼は何でしょう???部屋の中でスンスンと泣く彼は何かの家電です。部屋のスミで泣きべその彼を確認するためにも1巻を読んでみましょう。大切な家電ですよ!!





家電業界の回し者??と疑いたくなる作品です。作中でも言っていますが、この節電が叫ばれる時期に結構攻めた作品だと思います。どうしても言いたいのは、日本の家電は誇るべきものがたくさんあるのです。それを知るにはいい作品だな〜と思います。
家電が、西山先生の魅力の1つでもあるイケメンとなって、主人公に男性慣れさせてくれます。こんな作品どうでしょう。結構面白いですよ。ついでに家電も欲しくなっちゃうかも??あ〜あ、家電が美女化してくれればなあああああ。