トンネルを抜けたらそこは人類創世史でした「創世のタイガ・第1巻」


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あの森恒二先生がイブンニングにやってきた

ホーリーランド自殺島で有名な森恒二先生が講談社へやってきました。掲載紙はイブニング。タイトルは「創世のタイガ」。一万年と二千年前的なものかと思わせておいて、あなたと合体したい的なものかと思わせておいて、そんな生易しいものではない物語を描いています。というか、数万年前の話だぞ、数万年前!!!

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男女七人卒業旅行

この物語は、卒業旅行をしている大学生の男女七人が、謎の洞穴と、そこに描かれた大昔の壁画に出合うところから始まります。この中で誰が主役のタイガかは何となーくわかるかと思います。森先生の作品といえば!なキャラが主人公です(ちなみに右から3番目)。
彼は日常に、自分の人生に、感動を覚えない冷めたタイプでした。元彼女ともそんな性根の部分を見透かされて別れていたりもします。そんな彼が出会ってしまったもの。それが、絶望の世界




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絶望の世界へようこそ

マンモスなんかもいます。ちょっと野生解放しすぎかな?という気もしますが、どうやって来たのか、どうやって帰れるのか分かりませんが、数万年前の世界へとやってきました。
ここ最近は異世界転生ものが流行ったりしていますけど、この作品では、時空を越えて数万年も昔の世界へと飛ばされています。最近のヤンマガでは転生ではなく転移して、女の子とセックスしろ!的な漫画もありますけど、そんなのがかわいく見えるほどに過酷な世界へとやってきています。

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ワニ・・・・パニック

正直、ホーリーランド自殺島ですら易しいと言えるかもしれません。歴史の知識だけは豊富な男女七人の大学生が、ガチのけものフレンズたちに囲まれているわけです。ヘタをすると、本当に食べられちゃうぞーなわけです。
何気に帰る方法が分からないというのがやっかいかもしれませんね。まずは生き残ること。けものを倒して、生き抜くこと。ええいっ・・・・岡本健太郎先生を連れてこーい!!!!←通用するかは分かりませんが





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アフリカから中東

現代のトンネルを抜けると、そこには未知の生物たちが跋扈していました(トンネルは崩落済みで帰れません)。マンモスが威圧感を出していました。巨大なオオカミもみたいな生物がいました。カリコテリウムなんかもいました。巨大な巨大なワニも、ハイエナも。
そんな状況の中、自分たちが時空を超えてしまっていることに気付きます。まぁ、この手の話に気付くのは大抵メガネと相場が決まっています。メガネ(アラタ)が言うには、数年前のアフリカ~中東にいるとのこと。もちろん彼らが無類の腕力を、例えば刃牙的な人たちなら何とかなったかもしれません。しかし、彼らは一般人。本当に生きていけるのでしょうか・・・・?




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驚きの人類

そうなると数年前の人類なんてのも出てきます。ネアンデルタール人vsホモサピエンスの戦いなんてのも見ることができました。なかなか意味深な部分がポツリポツリと出てきていますが、現地人?との関わり合いは2巻以降となりそうです。
ここは創世記。生き残る術があるとすれば、現代人としての知識かもしれません。あと、メガネ。あと、シャケおにぎり。それか、豚汁。

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生き抜いてやる

さあ、丸太は持ったか?日本刀は準備したか?タイガたちは吸血鬼を倒すことが・・・・って違う作品だな、それ。






渇いた人生しかなかった主人公のタイガが出合った血沸き肉躍る世界。まだ1巻なのでこれからの作品とも言えますが、きっと大変なことが起きるに違いありません。少なくとも女子二人が無事な補償がないですね。現地の言葉が分からない以上、まともに現地人と関われるかも不明。それ以上に、どうしてそんな世界に来てしまったのかが不思議でなりません。
ただし、タイトルが「創世のタイガ」というだけあって、きっとこの創世記においてタイガが何かしらの役割を担う可能性は否定できません。また新しい人間ドラマが、ここに生まれたことを喜ぶほかありません。今後が楽しみです。