政治という名の肉体言語「ゴロセウム・第1巻」



銃弾から肉弾へ

ヤンマガで連載していた「空手小公子 小日向海流」「空手小公子物語」を描いていた馬場康誌先生。そんな馬場先生の新作「ゴロセウム」が出ました。ちなみに連載雑誌はネメシス。残念なことにメジャー誌ではありませんが(シリウスからの別冊刊行扱い)、ネメシスという雑誌自体がかなり挑戦的な雑誌なので・・・・なんか納得。
そんなわけで馬場先生がネメシスで連載なわけですよ。馬場先生といえば、とにかく可愛い女の子(エロい)と筋肉野郎とのギャップです。もちろん今回のゴロセウムも馬場先生らしい作品となっています。まだ1巻ということもあり、女の子成分はそれほど多くなっていませんが、とにかく今回は設定が何かすごいのです。



ロシア最強

世界観として、ロシアが最強です。とにかくロシアが強い世界・・・・での函館を舞台にした物語。現代ではあるものの、ちょっとだけ?いや結構変わった設定がとにかく面白い。そもそもロシアが最強というわけですが、登場人物に既視感があったりなかったり。






これが








こうだ!






( д)         ゚ ゚



プー○ン激似のロシア連邦“終身”大統領、ウラジスラフ・プーチノフが虎を一撃で殺して・・・・ますね。なんだよこれ。こんなに強いのかよロシアの大統領・・・・(主人公ではありません)。元ネタであろうプ○チンもかなりの筋肉美を誇る御仁ですが、この世界でのプーさんはもっとすごかった。ちなみに肉体改造(トレーニングとかではない方)をしています。ガチの特殊手術により神軀強化兵(チェルノボーグ)と呼ばれる肉体を有してます。なお、そんな人たちがロシアには10万人もいる模様。


しかし、しかしですよ。こんな腕力があるからといって、あの中国の領土をあそこまで追い詰めることができるわけがありません。国の強さとは腕力ではありません。国の力とは軍事力です。なんちゃら兵器による抑止力だったり、陸軍、海軍、空軍などなど。どれだけの軍事力を持つか。それこそが全て――





だと思っていた時代もありました。







平和回路

この世界には「平和回路」と呼ばれるものがあります。腕につけてるものがそれです。つけたらもう取り外せないようで、この作品に出てくる強キャラは基本的につけてます。ちなみに、これが肉体改造というわけではありません。肉体改造はまた別のお話。この平和回路をつけることにより


銃弾が効かない

一切の武器類を跳ね返します。というか、ミサイルや毒ガス、生物兵器など“平和的ではない”ものを全て遮断可能となります。日本刀による斬撃などもNG。とにかく最強の守りを誇るわけです。



もう一度言いますが一切の武器、いわゆる軍事力たるものが全て通じないわけです。これなら某烈さんも某武蔵に勝てたかもね。というわけで!



肉体言語で語ろう








ドズル「戦いは腕力になったよ、兄貴。やばい。」
武器の通用しない奴らがいる。身体を強化した奴らがいる。この世界でモノを言うのは軍事力ではありません。ステゴロです。今までの空手小公子シリーズでは、格闘という枠内で肉体言語を使ってきました。しかし、ゴロセウムでは国力たる肉体言語が活躍します。なぜなら平和回路があるから!!!
・・・・というところまでがこの作品としての前提。どうしてそんな回路があるのか。函館を舞台にどんな物語が待っているのか。是非是非読んでみてください。この設定のおかげで馬場先生得意の肉体バトルが見れます。というか、筋肉隆々だったり特殊能力を持った人間が出てきたりとかなりすごいことになってます。
というか、ロシアのチェルノボーグに対抗して中国や米国が色々とやってるのが今後どうなるか・・・・。



主人公

でまぁ、主人公について全く書いてませんでしたが、表紙にも出ている巨乳美女が主人公・白き魔女サーシャです。意味深な能力をもってたりしますが、詳細は次巻以降ですかね〜。とりあえず土方竜三と呼ばれる謎の男に教えられた“天然理心流”を用いて屈強な男たちと戦ってます。土方さん曰くまだまだとのことですが。
そういえば天然理心流って剣術というイメージがあったのですが、調べたら総合格闘術らしいですね。そんな昔からプロレス技なんてあったのかなあ・・・・。





やりたいことやってます!感がすごく伝わってくる作品です。なんせ肉体言語ですからね。とりあえず、とんでもない肉体バトルが見たければ超オススメです。あのバックドロップはなあ(意味深)。