電子工作の楽しさ教えます「ハルロック・第3巻」



ツイッターが大反響!?

モーニングで連載中の「ハルロック」が面白い。電子工作というちょっとニッチなテーマですが、主人公の晴ちゃんの突飛なアイデアとそれに巻き込まれる面々が楽しい作品だと思ってます。まぁ、現実の友人で晴ちゃんがいたらノーサンキューと言わざるをえない。
さて、作者の西餅先生は以前にもモーニングで犬神もっこすという、これまたヒトとしてどうかしている主人公を描いてました(参考:http://d.hatena.ne.jp/toldo13/20130527/p1)。話す内容は友人たちを不安にさせ、動く度に読者を混乱させていました。そこが西餅イズムなんだろうと信じていたら、「ハルロック」では女主人公のためか不安感が多少和らいでいるではありませんか。やはり女性主人公というのが大きいのか・・・・。※不安感を楽しむ漫画ではない


そっか・・・・

3巻ではMaker FaireというDIY(Do It Yourself)展示会、いわゆる日曜大工の展示会に参加し、自分の作ったものを販売しています。今までは身近な人の困ったわ〜という声に対し、(勝手に)色々と作っていましたが、ついに販売という過程を踏むことになります。最初は自分の作ったものなんて・・・・と思っていた晴ちゃん。でも、皆で無理をしてまで作ったものが売れたことに人間らしい反応を示しています。ちょっと一般常識からズレているものの、周りの協力もありつつ人間へと進化していきます。←そういう漫画ではない
ちなみにですが、ここで晴ちゃんが作ったものは、単行本の帯にもある“猫ツイッター(neko-tter)”というものです。


ゲロなう

猫の首輪にツイッター用のデバイスをつけることで、猫の行動をツイッターが呟いてくれるという仕組み。ゲロなうはほんの一例ですけど、例えば猫ちゃんがゲロロロしてる音を拾ったら呟いてくれます。寝てたら「寝てるニャン」などなど。猫という自由な生き物が何をしているのかを知れる、しかもツイッターで自分の猫ちゃんが可愛く呟いてくれる。
結構、画期的なアイテムなのでは・・・・?
なお、この猫ツイッターは実際に作られているそうです。西餅先生が参加したイベントにて販売もされたそうです。参考:http://morning.moae.jp/news/1677




面白そう!が現実になる。



そんな面白さを伝える作品が「ハルロック」なのかもしれません。とても重要なのですが、漫画に出てくるDIY作品は実際に作れるんです。ちょっとした作業用の道具等々があればできるんです。実際にやるかどうかは別ですけど!!



デブ専

晴ちゃんの友人・小松さんが太った話。小松さんの好きな男性がかなりの大食漢で、それにつきあっていた小松さんがデブになってます。いや、俺も人のことを言えません。言えません・・・・けど、晴ちゃんの作った「運動しないと開かない食料棚」は、あったら便利ですよきっと。ちなみにこれは、名前のとおり運動した量を測定して棚が開けられるという仕組み。開けるときには気の利いた一言だって・・・・


コンニチハ横綱

ドスコイ、ドスコイ!なんだろう精神的に来るな、これ・・・・。







リモコンさーん

他にも見失ったリモコンに呼びかけることで反応してくれる装置とか。実はズボラな晴ちゃんのお母さんのために作っています。こちらのお母さん、多分作中で一番かわいそうな人だと思ってます。なまじ晴ちゃんが機械をいじれるおかげで、家の家電は全部修理されてしまいます。新しいものを買っても・・・・(悲しいお話なので既刊を読んでください)。
さて、このリモコンを探してくれる、もとい自分の居場所を知らせてくれる装置。結局失敗作?になりますが、面白いな〜とは思います。問題点は電池だったりしますけど、色々とトライしてみるって心意気は大切です。


ワイワイと

1巻や2巻で語られますが、晴ちゃんは電子工作に目覚めてから某筑波的な場所にトラウマを持ったりしつつ、一人で電子工作を嗜んできました。それも当然。女性で電子工作をやる人が少ないこと、晴ちゃん自身が電子工作クレイジーだったことが理由。若干クレイジーすぎて周囲の人たちが軽くドン引きなのはしょうが・・・・ない・・・よね。
それでも、3巻までにクレイジーの師匠、晴ちゃんに分解されたがるご近所さん、うに先輩と言う名の小学生、小松さん(デブ)、葛西さん(女子)、いろんな人達が晴ちゃんの周りに集まりました。あまりにも多種多様すぎてお母さんがビビるレベル。なお、このワイワイ状況は途中で説明したDIY作品を手分けしているところ・・・・ですが、ワイワイどころか地獄になっていきます。つーか、小学生に無理させるなよ・・・・。


今村さん「すごいなぁホンマ」

3巻からは重要人物となる今村さんが登場。かなりはんなりしている小ボケな女性ですが、職業がプログラマーとのこと。猫ツイッターを見て、電子工作に興味を持ち始めます。電子系としては晴ちゃんと同類となるため、かなりはっちゃけた晴ちゃんが見れます。晴ちゃんは・・・・一緒に電子工作してくれる同年代で同性なお友達がほしかったようで。いつもどおりの対応でドン引きされるかされないかに悩む葛藤が面白かったです。
ちなみに現状では俺の中で今村さんが一番好きです。超ペロペロしたいです。2巻まではうに先輩一筋!だったんですけどね。個人的にドストライクな女性です。のんびりした感じなんだけど、仕事という面でできる女性感があって好き。理想を語るのではなく、現実をはっきりと言えるタイプってところですかね?いち早く猫ツイッターの良さに気付き


そうだ起業しよう

晴ちゃんに起業を提案します。ここからがまた面白いんですけど、4巻以降のお楽しみということで。1〜2巻は晴ちゃんと愉快な仲間たちな内容でした。3巻は作って売ることを学んだ内容だったと思います。そのおかげで少し成長したようにも思えます。まぁその先、晴ちゃんのこれからというのは4巻以降に期待するということで。






西餅先生とカレー沢先生がいるモーニングは最強だな〜と思います。ベクトルは違いすぎますが、変なキャラを描かせたらピカイチです。あと、その変なキャラに振り回される悲壮感とかも良いです。というか、西餅先生については犬神もっこすからハルロックをのような作品を描くとは思いもよらず。晴ちゃんは今のままでいてもらいたいものです。さて起業編、楽しみですなぁ。
さすがに自分も電子工作をやろう!とまで踏ん切りはつきませんが、読んでいて興味は出るものです。もっともっとこの作品が読まれることで、電子工作が盛り上がればいいと思います。西餅先生と学ぶ電子工作教室とか面白そうですけどね。どうでしょう、講談社さん。