さよなら僕らの普通の人生「ドリィキルキル・第1巻」



必ず勝ちます!
Before


↓↓↓




はい、じゃあ・・・・殺してください
After


なんということでしょう。自分の可能性を信じ続けてきた少年が、絶望少年になってしまいました!この間たったの半年。




・・・・この世界は残酷だ。







駆逐してやる!

マンガボックスで連載中の「ドリィキルキル」。タイトルを最初に聞いた時はもっと可愛い作品だと思ってました。ロリィペロペロみたいな感じするじゃないですか。でも、よくよく考えたら、あのキルラキルのようにKILLが入っているのに気付くべきでしたね。残酷です。かなり残酷です。
あと、作画のノ村先生ですが、師匠が諫山先生なんですよね。俺の記憶では諫山組の中でもかなりスーパーな人だったと思います。ちなみに、過去には週マガで読み切りを描いています(参考:http://d.hatena.ne.jp/toldo13/20130403)。この頃は良い王道を描くなぁと思っていたものですが、開けてビックリ、かなりのダークな物語になっていましたね。そこまで師匠に似なくても・・・・←原作は別なので本当は関係ない



でまぁ、ぶっちゃけると世界が滅びます。いや、人間が死んでしまいます。主人公たちが野球で青春を謳歌したり、プールでキャッキャしたり、そんな生活がまるっと終わってしまいます。
直接的な原因は、刺されると身体が溶けてしまう虫によるもの。



虫でーっす

この虫に刺されると、身体がね、ドロドロォっと・・・・。この虫が、日本中、いや世界中に発生し人類がほぼ壊滅します。なお、水に弱いという特徴を持っているは重要かもしれません。この特徴により、主人公たちは生き残ります。
ただ、この虫ですら第一段階なわけですが。




ドリィでーっす

後に生き残った人類から“ドリィ”と呼ばれることになる彼ら?ですが、決してゆるキャラではありません。見た目はゆるいですが、やってくることはかなりエグい。
虫によって大多数の人間が損害を受け、その虫が消えた後にやってきたドリィ。ドリィたちは生き残った人間を謎の吸い込み装置によって殺します。いや、殺すのが目的なのか、その謎の装置によって発生する赤い霧なども何か理由が・・・・?
で、主人公の斑鳩射馬(イカルガイルマ)もその惨劇に立ち会うことになります。少し前まで野球を頑張る青春少年でした。自らが強く望めば何でも叶うと思っていた少年。でも、そんな希望を絶望に全て塗り替えられてしまう少年。ドリィによって、親友も好きな女性も失ってしまう少年。










ドリィに追い詰められる好きな女性

さよなら希望。
そして、さよなら大好きな人。





とまぁ、ここまでが物語の前段になります。主人公のイルマ、大親友のまっつん、好きな女性の熊野先輩。この内、生き残ったのが主人公のイルマだけ。まっつんに命を助けられたにも関わらず、熊野先輩に希望を与えてあげることが出来なかったイルマは絶望しています。ただし、自分で命を絶てるほどではない・・・・。



命知らずのバカ

人類は数%になりました。ドリィは人を殺すのをやめました(ただし襲ってくる場合は別)。生き残った人類は、略奪をするクズ、無気力な人間、そしてドリィたちに対抗しようとする人間といったグループに分かれます。もちろんイルマは無気力な人間だったわけですけど、ドリィたちに対抗しようとするグループの少女・馬韮悠(バニラユウ)と出会って少し変わります。



いや・・・・・








熊野先輩

生きていた熊野先輩を見た時から変わったのかも。
どうやらドリィは全ての人間を殺しているわけではないようです。動物を集めたり、人類も集めているのか・・・・わかりませんけど、どうやら熊野先輩は生きていたようです。ただちょっと雰囲気が違う気もしましたが・・・・。
こうなるとイルマも立ち上がるわけですけど、ドリィは自分たちに関与してくるとキレて襲ってくるので撤退しています。いつか熊野先輩を救える日がくればいいですね。




絶望から立ち上がる元希望の少年

さらには大親友まっつんを殺したドリィを見つけ、ブチ切れ状態のイルマ。そのドリィとの決闘は2巻以降となりますが、かなり絶望的です。絶望で無気力だった少年が、助けたかった女性を見つけ、大親友の仇を見つけ、無鉄砲になっていく様は何とも言えませんね。
はてさて、どうなるのでしょうね。気になるのは、そもそもドリィってなんなの?ってこと。そして、イルマがどうやって復讐していくのかってことですかね。進撃の巨人に比べて希望的な部分があまりないのが気になりますが。まぁ、進撃も全然ないんだけど。






○ドリィくんまとめ



・虫は水が苦手。限られた時間しかいなかった。雨などの地域差があるため、虫で人類全滅をさせたかったわけではない。
・ドリィは3種類。攻撃型の“二頭身”。調査型の“腹ボテ”。謎の“ヌイグルミ”。
・二頭身は防御と攻撃の目を持っている。防御の目はバリアとなり、どんな攻撃も防ぐ。
・腹ボテは人間ぽい。攻撃用の武器は持っていない。二頭身を呼ぶことができる。ただし、作中では二頭身に殺されたりもしてる。
・二頭身の筒状の武器で人間を吸い込む→赤い霧にする
・ほどよく人間を生かしている。

・・・・とまぁ、1巻でわかってる内容はこんなところでしょうか。個人的には腹ボテって元人間なんじゃないの?とか思ったりもしました。というか、虫の後のドリィくん出撃絵で腹ボテがいなかったので(もしかしたらいるかもしれませんけどね)。二頭身が腹ボテを殺したりしているので、何かしらの階級があるかのかもしれませんし。あとは、ヌイグルミが何なのか気になりますが・・・・。
1巻の終わりではドリィとイルマが戦っています。なぜかイルマには二頭身のバリアが通じていない、イルマを意識をした戦いをしているのが気になります。何か理由があるのでしょうか。ついでに熊野先輩が生きているのもよくわかりませんな。薄い本的にはドリィになんやかんやされて、新しいドリィを・・・・なんてのも思いつきましたけど、さすがにないでしょう。






ちょっと続きが読みたいですねぇ。あまり比べるものでもないですが、進撃がよくわからない驚異に見て見ぬふりしていた世界だったのに対し、こちらはいきなりの理不尽が襲ってきたわけで。人類同士での戦いがないだけマシ・・・・なのだろうか?イルマ的にも死ななかっただけでよしとするか、復讐する機会ができてよかったと思うべきなのか。かなり個人的な怒りに身を任せているのが心配ですけどね。
とにかくまぁ、ノ村先生は絵が上手いわ。個人的にはドリィの絵がとても良いです。可愛げ半分、残忍さ半分なキャラになってますね。これがまた憎めないのに憎みたいというか。
まずはイルマが昔くらいの希望に満ち溢れた少年に戻ればいいな〜と思ってますが、そんな少年だとすぐ死にそうなので今のままでいいかな〜とかも思ってますし、熊野先輩が生きて取り戻せたらいいな〜とも思ってます。まともなままの熊野先輩だといいけど。実は7つの玉を集める冒険譚で、ドラゴンに願ったら人類が生き返ればいいのに・・・・とは思っていませんが、せめてドリィが何なのか、救いはあるのかは知りたい。さすがにバッドエンドなわけ・・・・ないよね?
とりあえず、うなじを斬ってみようぜ!