生存するための頭脳バトル!この世界は残酷だね「アビス・1&2巻」



生き残るのはクズバカは死ぬ

別冊少年マガジンで連載している「アビス」の2巻が出ました。アビスは、別マガの頭脳バトル漫画コンペで1位を取った作品です。コンペをやると、どうしても似通った作品が乱立する懸念があるんですけど、別マガではどの頭脳バトル漫画も個性的でなかなか面白いです。アビス以外のリアルアカウント「トモダチゲーム」も必読です。
・・・・なんかカタカナタイトル多いね。


トリガーという“救い”

さて、このアビスという作品ですけども、リアアカ&トモゲと違うのは、生き残るために戦う必要があるということでしょう。ジャンプ作品で例えると*1、ハンタかデスノでいえばハンタ側といったところです。また、アビスという作品で特筆すべきは、「トリガー」という装置?能力?があること・・・・。
眠りから目覚めた時、そこは異形のバケモノが襲ってくる世界でした。そのバケモノから逃げ延びるために、主人公やその他のキャラたちは「トリガー」を駆使します。例えば、炎や氷を出せる能力。テレパシー能力、人間やバケモノを把握できるレーダー能力、テレキネシスや瞬間移動などなど。ちなみに、主人公の檀ヒビキのトリガーは“コピー”です。これが結構重要な鍵に・・・・なりそう??



1巻で主人公のヒビキが目覚めた時、そこは謎の建物の中でした。そこで出会った仲間たちと協力し合い、建物を脱出。2巻ではまた別の施設で仲間を救出したり、できなかったりなお話を繰り広げています。ただし、どこでも待ち受けるのは異形なバケモノばかり。



こんなのや






こんなのが襲ってきます


紙で見るとよりいっそう不気味さが際立ちます。このバケモノたちは、人間を襲います。なお、理由は不明です。彼らの生存本能なのか、人間を敵として生きることが生き甲斐なのか。なにもかも意図が不明な生物。どちらかと言うと、ゾンビものに近いかもしれませんね。
目が見えず音だけで襲ってくるのもいれば、人間に寄生したりするのもいます。想像するだけでゾッとしますな。でも、きっと作者の長田先生は可愛いとか思ってそうですが(誤解を生む発言


・・・・というわけで、「アビス」という作品は、襲い来るバケモノたちから逃げるため、トリガーを駆使して生き延びるお話となっています。人間側が理由もわからず、生きるためだけに戦う(逃げる)。生き残った先に何があるのか。どうして?何故?色々と見えぬまま、物語は進みます。
兎にも角にも、主人公のヒビキを中心とした頭脳バトルは見ものです。特に「トリガー能力を活かす」という点は見応えバッチリです。個人的にはテレキネシス&ジャンプを使った1巻ラストは最高でした。まぁ、そのあたりは読んで確認してみてください。ちなみに第1話はこちらから→http://www.shonenmagazine.com/bmaga/abyss




○主人公は何者なのか
せっかくの頭脳バトルなので重要な部分は読んでもらうとして、物語として気になった点などをいくつか。



気になる点1:謎の電話

例えば、1巻で登場するトリガーを持たない谷カンジという謎の研究員。彼が持っていた電話から聞こえてきたのは、「出入口が消えている。我々は嵌められたのだ、檀ヒビキに。」という言葉。一体誰からなのか、何故檀ヒビキ(主人公)の名前が出たのか。とても気になります。もう少し言うと、谷カンジという研究員の携帯にかかってきたことも気になります。つまり、谷カンジも檀ヒビキに嵌められた側ということ・・・・。


気になる点2:あなたは誰?

こちらは2巻から登場する二人組。その片方の少女、カルネちゃんが何かしらの能力で“氷のお兄ちゃん”と“黒髪お姉ちゃん”が助けに来てくれることを予知?します。確かに2巻では、氷を操るトリガーを持つ碧リュウト、黒髪でテレパス能力を持つ柊サクラが救出作戦に参加しています。しかし・・・・


このお兄ちゃん、誰だろ?

カルネちゃんが予知したメンバーの中に、主人公のヒビキが入っていませんでした。もちろんカルネちゃんたちの救出作戦にヒビキは参加していますし、主力として、頭脳を駆使していました。しかし、ヒビキという存在・・・・居てはいけないのかな?


気になる点3:ヒビキの目的

この作品に出てくる登場人物は、基本的に一部の記憶を失っています。もちろん主人公のヒビキも。そんなヒビキが少しだけ思い出した「柊サクラを守れ」という言葉・・・・。
檀ヒビキという主人公は、イレギュラーな存在なのかもしれない。もしかすると、バケモノを生み出した組織側(谷カンジも?)なのかもしれない。そして、そんな組織側を裏切ったのが檀ヒビキなのかもしれない。作中、彼の持つ「コピー」という能力は特異なものとして、かーなーり活躍します。2巻程度ではまだまだ情報が足りないので、この先の種明かしも楽しみです。





○ヒロインは誰か



君がヒロインか?

需要としてはカルネちゃん一択だろうとは思いますが、ヒビキのサクラを守れという謎の言葉を察するに↑の下着見せ少女の柊サクラが正ヒロインなのかと思ってます。パンチラもありますし、ヒロインとしてはわりと正統派。しかし、本当のヒロインは彼女ではありません。イックンです。


優しいイックン

109というナンバープレートをつけた喋らない青年。そんな青年に名前をつけたのがヒビキでした。そんなわけで、109→イックンと名づけてます。
彼の能力はテレポートです。というか、彼の能力がなければ全滅してましたね。自我がないようにも見えて、ヒビキとの出会いから人間らしさを取り戻していく姿、ヒビキを体を張って守る姿、とてつもなくヒロイン感が出てます。ぶっちゃけイックンとヒビキならアリだと思ってます(何が
つーか、イックン可愛すぎんよ。彼の過去の回想も話の本筋的には重要そうな気もしますし、もしかするとトリガーと関係もあるのでは?と思う部分もありますが、とりあえずイックンの可愛さを堪能してもらえればと思います。






「アビス」という言葉は、深い底とか混沌といった意味があるそうです。彼らのいる場所がそれに属するとして、這い上がることはできるのでしょうかね。そもそもバケモノがどうやって生まれたのか。トリガーって何なのか。トリガーは同じものはないのか。ずっと気になってる主人公はどういう存在なのか。なかなか気になる点が多い作品です。
しかしまぁ、生きるか死ぬかの肉弾ありな頭脳バトルは読んでて面白いですね。相手がキモチワルイのがアレですが。このキモチワルイのが苦手って人も多いみたいですが、慣れれば絶対に楽しめると思います。オススメ〜。



*1:非常に苦痛ですがわかりやすさを優先しました