好きがいっぱいの宝石箱「いつか、夜明けの空で待ってる。・第3巻」



嵐の予感。

「いつか、夜明けの空で待ってる。」の最終巻が出ました。連載当初から作者の荒木先生の絵柄に惚れ込んでしまったわけですけど、この作者さんはすごく絵が上手いんですよね。美しいというよりキレイというのが一番近い表現かもしれません。1巻から続いている白を貴重とした表紙もとても素敵ですね。
主人公の星野守重、ヒロイン1の東雲みなか(同級生)、ヒロイン2の若竹英(先生)、ヒロイン3の菫和羽(幼馴染)という男一人に女性多数という弱ハーレムな作品です。もちろん他にも有象無象はいますが、基本ラインはこのあたりでしょうか。中学時代に守重とみなかが好き同士になりそうだった・・・・のに、デート前に若竹先生の妨害に合い、高校生へと成長したら和羽の妨害に合うという展開(かなり誇張と嘘が混じってます)。さて、この時点でアナタは誰を選ぶでしょうか?


和羽(幼馴染)の意見

「両想いってだけでもキセキなのに、両想いになれてもダメなことがあるの!?」
これは幼馴染の和羽の意見ですが、とても良いことを言ってますよね。作中、かなり胸に響きました。逆に、この台詞が守重とみなかという二人のカップル未遂の状況を表していると思います。だからこそややこしい、だからこそ・・・・面白い。
守重とみなかはお互いを好いとるわけですったい。でも、付き合わない。色々と障害はあったのも事実ですが、どちらかと言うともう一歩が踏み出せないというのがなかなかもどかしい作品でした。


和羽「守重の彼女になりたい」

ぐうかわ。
もう和羽でいいんじゃないかな・・・・?
実のところ、和羽は和羽で、守重を応援していました。彼女はいつも守重の背中を押していたのですよ、自分の気持ちを抑えて。普通ならそんなこと出来ません。だから俺は和羽というキャラがとても好きです。愛おしいです。例え、和羽が守重とキスしようとしたせいでみなかと上手くいってないとしてもね←重要
で、最終巻で和羽は守重に玉砕覚悟のアタックを仕掛けました。あわよくばワンチャンあるで!の気持ちもありつつ、守重に「行動しなきゃ何も起きない」ということを伝えるために。仮に最終巻で守重が和葉を選んでいたら、俺はきっとクズ羽と呼んでいたことでしょう。でも、大丈夫。和羽は成功しないから。それがこの作品最強の噛ませ犬・和羽さんのお仕事だから!!!まぁ、これが週マガだったらとっくに身体の関係があっただろうね(偏見


恋する若竹先生

ぐうかわ。(2回目)
もう若竹先生でいいんじゃないかな・・・・?
和羽よりはまだチャンスのあった若竹先生、もとい若竹パイ(←素晴らしい巨乳なので勝手にこう呼んでます)。ただし、若竹パイは和羽よりチャンスがなかったとも言えます。というのも、若竹パイは教師なんです。教師という立場で生徒に手を出すなんて・・・・ねえ?


揺れ動く気持ち

しかし、守重の気持ちは少しずつ若竹パイの方へ傾いたりもするわけですよ。教師、巨乳、メガネ、弱みを見せる年上、実は一つ屋根の下で住んでる境遇(同じアパート)・・・・etc。そもそも、高校生時代に年の近い教師とワンチャンあるならアリッちゃアリじゃないですか!!(←力説
揺れ動く気持ち、揺れ動くおっぱい。まぁ、これが週マガだったらとっくに身体の関係があったろうね(偏見






好きです

しかし、選ばれたのはみなかでした。どうして若竹パイじゃない!?・・・・という意見も多少(俺の心のなかで)あるわけですが、まぁ作品を読んでいたらこのルートしかあり得ないわけですよ。
中学時代、若竹パイをとある事情で救うことになった守重は、みなかとのデートをすっぽかしてしまいます。これ自体はしょうがないですし、逆にあの時の若竹パイを助けない主人公なんてカスですから。ただ、デートをすっぽかしてゴメンと言う機会も与えられず、みなかは転校してしまうんですよね。そして高校で再会する。これがこの作品の肝なんですけど、そもそもタイトルの「夜明け」って「東雲(みなかの苗字)」なんですよね。作品タイトルでみなかを待つぞ!という意気込みを持たせておいて、みなかを選ばないルートがあったら、逆に講談社に問い合わせするっつーの!!!



まぁ、そんなこんなで大団円でした。マガスペらしい作品でしたね。それでいて絵が上手く、女の子たちもかなり可愛いので3巻のボリュームの中で結構楽しめました。少年漫画雑誌でこれだけコメのないラブな漫画を読めるというのもなかなか至福というもの。オススメでございます。
あと、何気に女性陣を見る目が男性目線すぎて、荒木先生は何を見て生きてきたのかが気になるわけです(荒木先生は女性です)。そんな楽しみ方も一興かもしれません。あ、そうそう。ちなみに俺が思うこの作品の新のヒロインはみなかではありません。もちろん若竹パイでも和羽でもありません。守重の妹、まもるちゃんです。








守重の妹・まもる

まもるタソ、ペロペロ(^ω^)
いつか、まもるが育つのを待ってる。(←条例が怖いから




以下、余談。
誤解を与えたかもしれませんが、俺は冗談抜きで全キャラが好きです。というか、和羽がねえ・・・・。和羽にはねえ、幸せになってほしいなと思ってます。献身的すぎて泣けます。あと、若竹パイをどーのこーのしたい、あはははは。まぁ、冗談はさておき、3巻の描き下ろしで思ったことなどを少し。


描き下ろし的な

守重とみなかが恋仲になってからのその後が少し描かれていました。今回紹介しなかったキャラたちの結婚式での一幕っぽいですが、最後の最後を締めくくったのが若竹パイなんですよね。しかも台詞が「私も皆のことを応援してる」というもの。
こういうのって作者がキャラに語りかける内容じゃないですか?そのせいか、若竹パイを使って荒木先生が言ったかのような感じがしました。若竹パイも教師の傍ら小説という夢を追いかけている。荒木先生もこれから漫画家として頑張っていく。どこか似たようなイメージを持ちました。というわけで、若竹パイ=荒木先生(作者)という説を唱えたい!!ナ、ナンダッテー(AA略
これからは荒木先生じゃなくて荒木パイとでも呼ぶかー。ただ、本気でそう思って最初から読み直すと、逆に自分が恥ずかしくなってきたので、多分違うと思うし、そう思わないほうが面白い。まぁ、何にせよオススメパイ。