エレンたちが生まれるずっと昔の物語「進撃の巨人 Before the fall・第1巻」



圧倒的に高い画力

進撃の巨人にはスピンオフがたくさんあります。講談社の歴史を思い返しても、これほどまでにスピンオフが描かれた作品はないですね。それだけ“進撃ブランド”がすごいということでもありますし、どうしても言いたいのは、どのスピンオフも面白いということ。講談社としても“進撃ブランド”を大切にしていることが覗えます。
さて、ちょっと自虐的な帯文が特徴的な進撃の巨人 Before the fall(以下、BTF)」こちらは元々、講談社ラノベ文庫(がをられやアウトブレイク・カンパニーでも有名ですね)に描かれた作品を、月刊少年シリウスでコミカライズしたものとなります。個人的には諫山先生の絵が下手だとは思いません。どちらかと言うと、BTFシリウスっぽい絵柄をしているな〜という印象です。シリウスっぽいとはなんぞや?と思うかもしれませんが、雑誌ごとにも色々とあるんですよ。例えばシリウスだと絵の線がキレイだな〜とか勝手に思ってます。まぁ主題ではないので割愛。


グロイ巨人

ただまぁ、オリジナルに比べて巨人がグロイというのはありますよね。オリジナルはどちらかと言うとキモイのかもしれませんがw さて、ここでどうしても言っておかなければならないこととして、何を隠そう・・・結末を知ってるんですよねぇ。当然ながらラノベ版を読んでしまっているので(ノ∀`)アチャー
もし気になったのならラノベ版を読むことをオススメします。とても良い出来だと思います。過去に知り合いだった方々は口々に文句を言っていたようないなかったような・・・。ほーんと、○○○はクソだわ。個人的には進撃オリジナルとの繋がりを考察(笑)するよりも、ラノベとして読むことを楽しむのをオススメしたいと思います。



巨人が壁の中に・・・?

この作品は進撃オリジナルの70年前を描いたものとなっています。壁の中は安全であり、進撃オリジナルで語られている百年安全神話であるということを根本から否定しています。そもそも壁の中に巨人は入ったことがある。これが大前提となります。その際の被害は甚大であった・・・ものの、それらの史実は未来に語り継がれることはなかったそうな。というか隠蔽されたっぽい?
では、どうやって巨人が壁の中に入ったかということですが、超大型巨人がやってきたわけでも、獣の巨人がやってきたわけでもありません。巨人が壁の中に入った理由は・・・人類でした。


即時開放を要求する!!

進撃オリジナルを呼んでいる人たちからすれば愕然とする内容ですが、過去の人類の中に「壁を開けろ」と言っていた人類がいたそうです。彼らは・・・宗教家。進撃オリジナルでは既にお馴染みの宗教家なのです。ただし、未来の宗教団体が壁を崇めていたのに対し、過去の宗教団体は「巨人」を崇めていました。まぁ・・・アホか!と言いたくなりますね。というかアホそのものです。
巨人とは畏怖の対象であり、信奉の対象とするべきではない。これは当然・・・なんですけど、昔の人たち(巨人が何かよく分かってない)からすれば、崇める対象になってもおかしくないのかなと思っています。BTFを読む時に特に注意しなければならないのは、進撃オリジナルが全てではないということを分かっていなければならないということ、進撃世界についてよく分かっていない時代であればBTFのような設定があってもおかしくないことなのです。


赤ん坊・・・?

なお、進撃ラノベ1巻とBTF1巻は内容が違います。ちょーっとだけ紹介すると、確かに巨人が壁の中に入ってきたことを描いていますし、その巨人が外に出ていった理由が書かれています。というか、アレが出てきます(進撃オリジナル上、超重要なものです)。その他にも伏線があるんですけど、そういった部分はBTFの回想として出てくるのかな〜と思ってます。もちっと整理しておくと、進撃ラノベ1巻についてはまだ描かれていません。進撃ラノベ2巻≒BTF1巻という感じですね。進撃ラノベも2巻以降は、この“謎の赤ん坊”が主眼に置かれるので、描くにはちょうどいいのかもしれませんね。
というわけで、この“謎の赤ん坊”についてです。先の宗教団体の一人が子供を身ごもっていました。しかし、巨人に食べられた。そして、その巨人は消化をせずに中身を吐き出します。・・・何が言いたいかというと、妊婦さんの子供は死んでいませんでした。嘔吐物の中から生まれた赤子、以降・・・「巨人の子」と呼ばれる存在になります。


巨人の子ミーツガール

あとは、その巨人の子と呼ばれ人類から蔑まれ続けたキュクロという少年が描かれます。なお、きれいなボーイミーツガールな模様。
キュクロは金持ちの家に買われ(飼われ)、見せ物として、その家の息子のイジメ道具として生きていました。まともな教育を受けているわけもなく、鎖に繋がれ、たまに見かける生き物を牢の中で見つけては食べるという人としての扱いを全く受けない生き方をしています。しかし、その家に住む心優しい少女・シャルルによって救われそして・・・。これ以上は読むことをオススメしたいと思います。
彼らがどう生きていくのか、何と出会い、何が起きるのか。その目で見て確かめてやってください。BTFの今後が楽しみです!!




そうそう。ところで、単行本にこんな公告が付いていました。



超大型巨人危機一髪

ちょっと欲しいな・・・。