イニDを読んで車に憧れなかった者はいなかった!公道最速伝説、堂々完結!「頭文字D・最終巻」



完結。

終わっちゃいました、終わっちゃいましたねぇ。ヤンマガで18年続いた公道を舞台にした車漫画頭文字D。レンタルビデオ店で、「か」段に置いてあるから「あ」段に置き直したとかいうネタがありますけど、あくまでも「イニシャルD」です。連載は1995年に始まり今年終了しています。終盤、ヤンマガでは本当に数ページしか載っておらず、これまたネタ的に扱われたこともありました。しかし、単行本で一気に読むとこれがまぁ面白い!!イニDを嫌いな人なんていません。イニDを読んで憧れない人はいません。


伝説ラスト

群馬の冴えない高校生だった藤原拓海。父親の仕事を手伝う関係で、免許を取れない年齢から車を運転していました。もちろん現実にそんなことをやってはいけません。ダメです。しかし、13歳からずっと運転してきたことで培われたドラテクは本物です。というか、父親が元々ものすごいテクニックを持った人だったので英才教育されてました・・・というのが真相。
操る車はトレノ(FR)。通称、秋名のハチロク。最初は地元での対決ばかりでしたが、途中から県外遠征をしながら関東を制圧していくという「プロジェクトD」に参加し、下りのスペシャリストとして連戦連勝してきました。その伝説が今・・・終わろうとしています。
思い出すだけで色々ありましたね。レッドサンズ戦は序盤で一番好きなお話、エンペラー戦では負けてしまったことに愕然としたり、秋山戦のパワーアップしたレビンかっこよすぎでした。小柏親子との因縁戦もよかったですね。ジャンプしすぎwwwと思ったのはいい思い出。東堂塾戦は初めてプロを意識させられましたっけ。最終戦でも使ってる拓海の必殺技「ブラインドアタック」が炸裂しましたっけ。そして終盤前最大の盛り上がり、パープルシャドウ戦ですよ!あのオッサンたち大好きだったなあw
そんなこんながあり、関東最強の神奈川へと乗り込み今に至るわけです。最後最後のサイドワインダー戦。相手はもう一人の藤原拓海。プロジェクトDに出会わなかった藤原拓海。小さい頃からハンドルを握っていたというのは一緒ですし、トレノ使いというのも一緒。最後の敵としては申し分なし!!








最後はバック走

ええええええええええ!?
相手が強敵すぎて拓海の使うハチロクがボロボロ。最後に仕掛けたブラインドアタックで並ぶことは可能でしたが、最後の最後にエンジンが死んでしまい、両車ともにスピン→拓海だけ反応してバック走でゴールするという幕切れ。今までの熱い勝利をあざ笑うかのように読者もキョトンとする幕切れ。読んでてビックリしましたよw
しかしまぁ、頭文字Dという作品は本当に胸熱くさせられましたね。男の子なら一度は憧れると思うんですよ。絶対に憧れると思うんですよ。ちなみに自分は作中の解説が好きでした。ドライバー自身の思ってることもナルホドなんですけど、客観的なギャラリーの歓声や天の声の解説がまたいいんですよね〜。それも頭文字Dという漫画としての面白さの一つかなと思ってます。


Dに込めた思い

さて、最後の戦いも終わり後日譚へ。ここでプロジェクトDを立ち上げた高橋涼介がひっそりと“D”に込めた思いを語ります。言っておきますが、ナントカピースよりも連載が早いのでこっちが本家のDやぞ!(←とりあえず言ってみた)
ちなみに、涼介が言う“D”とは世界に羽ばたくドライバーを育てたいということだったようで。もちろんプロジェクトDの両翼を司った、拓海と高橋啓介もきっと世界に羽ばたくのかな〜?とか思ってみたり。公道は公道の走りがあるというのは涼介がよく言っていました。しかし、ゆくゆくはプロの世界に身を置くことになるのでしょうな。


本当に羽ばたくかは知りませんが・・・

作中では別にいいとか言われてましたが、個人的には拓海と啓介のラストバトル見たかったです。あと涼介とも。プロの世界でもいいからやってもらいたいですよね。すごくどうでもいいですが、最終巻の拓海ってまだ20になってないと思うんですよ。なんか酔っ払っているような・・・?うーん、まぁクルマ、オンナ、タバコ、酒といえば昔は当然でしたからね、まぁしょうがないかもしれません。古き良きとまでは言いませんけど、90年代っぽさを残してくれてる作品ですよ、うんうん。ただし、タバコもお酒も20から!





お・わ・り

ながーく、ながーく楽しませてもらいました。もう少し言わせてもらえるなら、拓海の女性事情をもう少し掘り下げてもらってもよかったかなと思います。まぁ、なつきは別に出てこなくていいですけど(←なつき反対派です
たった一言で振り返るなら、楽しかったという言葉が相応しいでしょう。小難しいことは抜きにしてワクワクさせてもらいました。とはいえ、スポーツカーバリバリの時代でもなくなってしまいましたねぇ。もう少し早く生まれていれば考えていたかもしれません。車を持つだけでも維持費とか大変ですしねぇ。漫画だけでも夢を見させてもらいました。もちろん車を乗る人達からしても、すごくいい作品だったに違いありませんけどね。
終わってしまうのは残念です。とはいえ、どんな作品でもいつか終わりが来るものです。90年代から一時代を築き上げた素晴らしい作品でした。しげの先生、お疲れ様でした!次の作品も楽しみにしてます。



余談ですが、最終巻にはこれまで収録されてなかった読み切りが入ってます。そういや昔ライバルに載ってたっけなぁ。覚えてないw