チームと椿の成長物語「GIANT KILLING・27巻」



チームの未来を見つめよう!!

GIANT KILLINGの27巻が出ました。27〜28巻にかけてめちゃくちゃ熱い展開になっています。やばいです。今から28巻の発売が待ち遠しいですが、まずは27巻について。前回に引き続き、千葉との試合になっています。タツミ率いるETUの長所を潰しつつ、短所を攻め続ける千葉。教授(プロフェッサー)ことミルコビッチ監督の教えがチームに行き届いているのがよく分かります。それでも、タッツの秘策?により試合がどんどん面白くなっていった26巻目!!


コシコシコシ

ジーノをボランチ、椿をトップ下という超奇策?を用いて千葉に勝利しています。27巻でゴールを決めているのは我らがコシさん。ガブのセンタリングに上手く合わせています。ゴールを決めたけれど、そこで満足せずに常にチャレンジャーとしての気合を見せてくれているのが好印象。このゴールで逆転に成功し、千葉との試合に勝利!!
ETUも相手に研究されていたにも関わらず、そして不慣れなポジションでも戦い抜いた。これはとても良い傾向ですよね〜。やはりあのキャンプでの目隠しとか、ポジション変更試合あたりが良い結果を招いた・・・?





○スカルズ羽田さんの日常
さて、千葉との試合は難敵撃破という点も重要ですが、実はゴール裏でも大変なことが行われていました。まず、スカルズの主要メンバーが応援を自粛していたという点。そして、混乱するゴール裏を田沼のとーちゃんが仕切ったということ。もちろん羽田さんを含めたスカルズはそれをテレビで目撃してました・・・。



羽田先生は怖い

個人的には羽田たちスカルズの過去編は大切だったと思っています。それはもちろん、ジャイキリという作品がチームを描こうとしている作品だからです。選手がサッカーをする“だけ”ではなく、チームを運営する側、そしてチームを応援しようとしてくれる人たちがいることを描いています。そんなわけで、応援側の過去というのもとてもとても大切だったように思います。
で、自粛していた羽田さんたちですが、27巻ではそんな羽田さんの普段の生活が描かれていたり・・・。すんません。コンビニでバイトしているとか思ってました。塾の講師をされていたんですね。どう見てもそんな風貌には見えませんでしたが・・・。授業風景も子供を恐喝しているかのようなものでしたね。これで“人気講師”だというのだから世の中分かりません。いや、羽田さんに限って言えば、皆から頼られるオーラを出していましたからね。怖いけど頼れる兄貴。それが羽田さんなのでしょう。生徒たちも、顔は怖いけどいい先生だというのを理解しているに違いありません。俺も子供にはこんな先生のいる塾に入れてあげたいわ。うん、まぁ、子供とかいないんだけど・・・。





○ひろのさんは言いました
ここを読んでる人にとっては、すっげーどうでもいいことなのは重々承知なんですけど、実はアイドル私立恵比寿中学のファンなんです。ザックリ言えばももクロの妹分です。そして、そんなアイドルグループの中にいる鈴木裕乃という子が大好きなんです。ひろのさーん!!!!愛してるぞー!!(←各自で調べておいてください
いやお前いきなり何言ってんの?と思ったでしょう。いやね、私立恵比寿中学の楽曲の中に「えびぞりダイアモンド」という曲があるんです。その中でちょうどそのひろのさんによる「悪いことしたときはねゴメンって謝ろう」って台詞があるんです。その台詞の後、こちらが「ごめーん!」と返すのがお約束なんですけど、これってジャイキリでもそうだと思うんです。ひろのさんを知ってか知らずか、タッツもこう言ってます。



選手に謝るよ、ゴメンて

ごめーん!!
というわけで本題。千葉戦後のインタビューで自分が間違った采配を取ったら?という場合には、ゴメンと謝ると言い切りました。これって当たり前のようで難しいことです。威厳ってものもありますし、それぞれの立場というものもあります。一方、立場という観点で言えば、ETU運営とETU応援団がいがみ合っていたのも同じことだったわけで・・・。


同じ角度から見てみようと

タッツの言葉で目が覚めた(?)会長。羽田さんと一緒に、笠野さんと一緒に花火を見上げます。何かを話し合ったというわけではありませんが、皆で同じものを見ようという気持ちを共有しあいます。それは花火であり、チームの未来であり・・・。
羽田さんたちからすればチームがどんな状況であっても応援し続けたという自負があります。その中にはチームの凋落をもたらしたタッツ離脱、タッツを手放した原因でもある笠野さんに対しての恨みもありました。一方、どんな状況であれチームの屋台骨を作ろうとした運営側でも苦悩の毎日だったようで。サポに対して、いやむしろスカルズに対しては、ちょっと怖いという印象が新規サポを増やせない原因だろうと思っていたりします。でも、どちらも目指しているのはETUというチームの成長。あわよくば優勝。可能なら、永続的なチームの勝利
いがみ合っていた両者が歩み寄ろうとしたきっかけを作ったのはタッツの一言でした。自分が間違っているなと思ったら、まずは素直にゴメンと言おう。簡単なようで難しいこと。難しいようで簡単なこと。27巻にして、ようやくチームとサポのわだかまりが解消されようとしています。チームの話で言えば、27巻でも言及されていましたが、タッツの契約問題があります。サポについては、田沼さんと羽田さんとの関係性という課題があったり。ただ、今回のタッツのちょっとした一言で色々と解消していきそう??これからが本当のチーム作りとなるような気がします。
でまぁ、タッツはやっぱりスゲーなと思う一方、間接的にひろのさんのおかげでETUがまとまりそうなんだなと(俺が勝手に)思うとひろのさんスゲーな!と思うわけです。可愛い上にサッカーチームの危機を救うあたりひろのさん最強だなぁと思うわけです。ん?何か間違ったこと言ってるかな??(←





○椿覚醒??



U22代表選出おめ!

27巻のイベントは3つ。ひろのさんが頑張った件、タッツの過去話、そして椿が日本代表に選ばれたというお話です。ひろのさんの件はいいとして、タッツの過去話もとても良かったですね。ただ、椿の話がめちゃくちゃいいんですよね〜。28巻にまで続くお話ですが、ものすんんんんんごい素敵なんです。
この作品は、タッツの物語であり、ETUというチームの物語であり、椿の物語でもあるわけです。試合で実際にプレーする人間のお話だからか、椿パートが一番熱くさせられます。そんな椿が日本代表に選ばれるというお話。もちろんA代表ではなくU22という下のカテゴリでの選出ですが、元来そういった場所に縁のなかった男です。これを出世と言わずして何と言えばいいでしょう。あ、ついでに赤崎も選ばれてますけど、それはまあいいや(おい


自信ないです・・・

ただ、当人は困惑しているようです。自分がすごい選手であると思っていない椿。同じチームで言えば世良あたりは選ばれておらず、試合中にミスばかりしている自分が選ばれていいのか?と悩みに悩んでいるようで・・・。なお、これには椿番の藤澤ちゃんもガッカリしている様子。本当は椿選出に心の底から喜んでいたんですけどね。
個人的には椿と藤澤ちゃんとかお似合いじゃん!とか思ってる派です。どんな派閥があるかは知りませんけどね。ETU番にさせられ、椿にちょっと興味が湧き、だーれも注目していない若手、試合中にミスばかりだけど時折驚かされる選手を追いかけ始めます。これって本当に異例のことだと思います。でも、その直感に従い追いかけて追いかけて日本代表選出・・・。藤澤ちゃん曰くお母さん的心境だったようで。だからこそ、自信がないという一言にはガッカリさせられたようです。まぁ、そこで終わらないのが椿だったりしますけどw




椿への一本の電話・・・

椿は常に“相手”ありきなんですよね。初めて皆でサッカーを始めた小学校時代が椿の原点にあるとして、皆で、誰かと、サッカーをやることが椿のサッカー。時折見せる椿のスーパープレーも、自分のためというよりはチームのためにというのが面白いです。
で、U22で椿に入った電話。それは椿の原点からの電話。元校長から激励の電話があり、椿が頑張れば皆が昔を思い出してくれるという電話。小学校時代の仲間が椿の選出を見て、また集まろうとしています。まだ全員が集まったわけではないようですが、いつか日本代表の試合に全員が観戦しに来る〜なんて日が来たらいいですね。その時は逆に緊張しまくって使い物にならない可能性もありますけどww
まぁ、普通の人からすればめんどくさい奴かもしれません。ただ、この電話での激励から覚醒し始めます。気分によってムラの出る男が、「沢山の人たちを幸せにしている」なーんて言われたらそりゃ頑張りますって。


椿覚醒??

というわけで、椿が代表前最後の試合でアツアツのプレーを見せてます。覚醒したな・・・って場面はかっこよすぎました。試合の頭から最後まで、いつもの?キレキレプレー。しかも、もうジーノなんて目じゃないってレベルでのプレーだったようで・・・。これは代表戦でも期待できそう・・・??
でも、そもそもの話ですけどね。ETUというチームは中位〜上位にいるチームなわけですよ。シーズン当初に台風の目となる旨をタッツが言ってましたが、現在有限実行でいい位置にいるチームに育ってます。そんなチームで中盤を受け持ち、ミスが多いとはいえ圧倒的なプレーだってする男が椿。いや、U22カテゴリの選手がスタメンでずっとプレーできることの方がまずスゴイことなんですよ。自信が無いとか言ってましたけど・・・ぶっちゃけ選ばれて当然?という感じですわ。まぁ、見てる人は見てるということで・・・。







あと、途中でも少し書きましたけど、タッツの過去編が少しだけ描かれてます。実はタッツには代理人がいて、今後の契約についてのお話にやって来てます。イングランドである程度成功し、日本でも成功したタッツを引き抜きたいクラブは少なくないようで。
その中で、代理人のリチャード(お茶目さん)が言った「タッツは世界一の選手になれたはず・・・」という言葉に胸打たれるわけです。これまでの過去のお話でもありましたが、タッツのプレーは人を魅了しました。それは海外でも同じであり、またタッツが作り出す雰囲気は素晴らしいものがありました。もし仮にタッツがまだ現役だったら・・・。たらればなんて無いのでしょうけど、少し見たかった光景でもありました。もしかすると香川よりもすごいことをやってたかもしれませんね。

あぁ・・・やっぱりジャイキリは面白い。面白すぎる。27巻を読んで満足なのに、これ以降もっとすごいとか信じられませんわ。28巻、28巻はまだですか!?続きを早く読みたいです・・・。次巻も期待!期待大!!!




自分の文章を読み返してみたけど、どう考えても私立恵比寿中学のくだりはいらなかった。・・・ごめんなさい(←謝るという勇気