マジかよ!?MANGA OPENの結果がスゴイ件

以前、というタイトルでモーニング主催の新人賞「MANGA OPEN」を紹介しました。通常の漫画賞とは異なり、何と最終選考作品を読者も読める、ネットで読めるという試みをしていました。しかも、一般読者も投票ができるというもの。簡単な話、「本当のMANGA OPEN」「一般読者が決めるMANGA OPEN」があるわけです。

なお、eBookJapnさんと組んでいます。まだこちら(http://www.ebookjapan.jp/ebj/special/mangaopen/index.asp)で読めるので、気になる方はどうぞ〜。


さて、今週のモーニングではMANGA OPENの結果が発表されています。



MANGA OPEN大賞!!

大賞は小原小也先生の「あどけない翅のはなし」が受賞しています。審査員の東村アキコ先生、森高夕次先生も絶賛の作品となっています。


受賞作の内容は・・・?

ぶちゃけ詳細説明をブログでやるのもどうかと思う内容です・・・が、これがまた面白いんですねぇ。ジブリの名作・火垂るの墓を彷彿とさせる兄妹がいて、死と背中合わせの生活の中でもたくましく生きる姿を描いています。なお、その兄妹はゴ○ブリです。某ヤングジャンプでやっているゴキブリはゴリラみたいな姿形ですが、こちらは何ともまぁ・・・戦後さながらの人間模様ですよ。
ゴキ○リのガチの生態を描いているのも特徴でしょうか。共食いやってます。お兄ちゃんが血眼になって共食いしている姿は異常そのもの。↑のコマで妹に食べ物を与えていますが、これ・・・仲間の死骸だったりします。おお・・・思い出すだけで、さっき食べたものがががががが。それだけリアルなんだろうと思うわけですが、共食いを半擬人化させながらってのが何よりも辛い。いや、マジで食事中に読むべきではない作品ですよ。



というわけで、あどけない翅のはなし、通称あど翅が大賞を受賞しています。しかし、この作品・・・実はネット投票(一般読者投票)があまり良くなかったりします。全結果についてちょっとまとめましたので見てみましょう。

<MANGA OPEN結果>

大賞:あどけない翅のはなし
東村アキコ賞:第三日曜日にて
森高夕次賞:しばたベーカリー
編集部賞:異聞編年史
奨励賞:カケル
奨励賞:劇画 雪姫艶遊図
奨励賞:妙子と早苗の一週間
奨励賞:隣の変態さん
奨励賞:二条鷹高校路上観察
奨励賞:歩道橋でのお噺
奨励賞:まり子と不思議のたまごさん
奨励賞:戦国武芸帳(原作)


これをネット投票結果で並べ替えます。

<ネット投票結果>

2472pt:カケル
1777pt:二条鷹高校路上観察
1181pt:しばたベーカリー(森高夕次賞)
1013pt:隣の変態さん
991pt:妙子と早苗の一週間
868pt:異聞編年史(編集部賞)
729pt:劇画 雪姫艶遊図
679pt:第三日曜日にて(東村アキコ賞)
673pt:まり子と不思議のたまごさん
673pt:あどけない翅のはなし(大賞)
638pt:歩道橋でのお噺

あど翅の結果が全然違いすぎ?
もう一度貼っておきますが、まだこちら(http://www.ebookjapan.jp/ebj/special/mangaopen/index.asp)で読めますんで内容を確認してくださいね。ちなみに、ネット投票時の俺の感想は以下のとおり。


これは点数低いだろうな〜と思ったら案の定・・・。これを一般の人が読んで点数を入れるかといえば難しいなぁと。いや、話はよく出来てるし、悲哀感たっぷりな描写、頑張って生きてるんだぞというストーリーは素晴らしいなと。ただ、ゴキブリの生活をこんだけリアルに描いたら引く人は引くでしょう。もう一度言いますが、漫画としては◎です。でも、共食いは引く。

的確な感想だったなぁ。一般層の評価と漫画賞としての評価がこれほどかけ離れるのは非常に興味深かったと思います。かろうじて「しばたベーカリー」が上位にいるくらいで、他は見ての通りということで。あど翅については漫画として面白い・・・けれど、嫌悪感があったというのが見て取れます。ネット票については、一話読み切りとしての読みやすさ、絵柄が評価されているような気がします。漫画家さんの評価は、やはり物語性を重視したのかもしれませんな。
どの漫画も面白いのは間違いないです。あとは個人個人の好みですからね。今回はこういう結果でしたが、また同じように一般投票もやってほしいものです。また結果が異なるのか、一位が同じ日が来るのか。次はアナタもネット投票しましょう!!あー面白かった。