もどかしくも優しい純愛漫画。俺たちはこの気持ちを忘れていた。「いつか、夜明けの空で待ってる。・1巻」



いつか、夜明けの空で待ってる。

マガジンSPECIALで連載中している「いつか、夜明けの空で待ってる。」の1巻が出まし・・・




・・・・ん?









GYAAAAAAAAAAAAAAAA!!



何と帯文に諫山先生が登場!ヒロインが主人公を食べるというイラストを描いています。実はいつ空(※略称*1)を描いている荒木宰先生は、以前アシスタントとして諫山組に入っていたそうです。人気作家さんの下できっと色々と学んだのでしょうなぁ。人間を丸呑みする描写とか(←使わない
で、そんな諫山先生曰く「荒木先生は女の子が大好き!」なのだそうな。これで荒木先生が男性だったら・・・と思うんですけど、先生は女性の方です。きっと女性という立場を利用してあんなことやこんなことしてきたんじゃないでしょうか。作品を読んでいても思うのですが、基本的に男性目線です。




○中学時代



ひとめぼれした瞬間

1話目は主人公の中学時代が描かれています。学校内でも優秀、まじめ、いい人な主人公の星野守重あだ名は王子。ジーノかよ!と思いつつ、学校で王子とか呼ばれてたら、極度のナルシストかイジメじゃないかと思ってしまいます。でも、星野くんはちょっと違ってて、本当に完璧すぎて・・・王子なんです。よーするに、星野王子=星の王子さまってことです。まぁ、王子と呼ばれることには抵抗があるようですが・・・。
で、そんな星野王子が、中学2年も終わりに近づいたある日、東雲みなかちゃんに恋をします。まだその時は恋ではなかったかもしれません。ただ、彼女の趣味(オカルトや宇宙的なもの)が星野くんとドンピシャだったこともあり、どんどん惹かれていきます。もちろん可愛いというのは大前提ですけどね。




やっぱり行きます

さて、そんな星野くんが初めて喋ったその日にデートに誘います。ええええ!?って感じです。そして、それにOKを出すみなかちゃん。うええええええええ!?おいおい、週マガじゃないんだからさぁ・・・。性の低年齢化に警告を唱えるよ!(←まだ何も起きていない
いや、デートというよりは同じ趣味仲間として、宇宙の特別展へ一緒にどう?って感じでした。次の日が特別展最後だからしょうがなかったんや(震え声)。デートに誘おうという下心ではなく、思わず口に出てしまった星野くん。最初は断ったみなかちゃんでしたが、何か思うところがあったようで・・・OKを出します。この辺りまでは何の障害もない素直な恋愛漫画だったんですけどね。





デートの日、当日―







星野くん、困っている女性に遭遇





律儀に助ける星野王子。






その結果、デートをすっぽかすことに。





謝ることも言い訳することもできずに、みなかちゃん転校!!








星野くんの恋愛日記、終了。
くぅ〜終わりましたwこれにて完結です(嘘)












○そして高校時代へ
仕方がなかったとはいえ、待ち合わせの時間に間に合わなかった星野くん。もちろんみなかちゃんも長時間待ったようです。しかし、間に合わなかった。多分、彼にとって初恋だったであろうみなかちゃんとの出会い。多分、彼女にとって初恋であったであろう星野くんとの出会い。ちょっとした出来事で始まるはずだった恋愛が終わってしまいます。この時点で、みなかちゃんからすれば、星野くん=最低と思われても仕方がないでしょう。


仮に間に合っていたとしたら、どんな恋愛模様になったのか。ちょっとした仮定の話ですが、とても楽しみなものではあります。



1年が過ぎ、星野くんは高校生になります。もちろん新入生代表で入学式に壇上に上がってます。このあたり、さすがは王子だなぁ。そして、新しい学び舎にはみなかちゃんの姿も・・・。さらには二人の仲を引き裂くことになった原因の“あの女性”も同じく登場。



あっさり解決するかも

くそ挑発してきやがるぜ!(超笑顔)
彼女は若竹英。あの日、彼女の父が危篤になり、慌てふためき足をくじいたところで星野くんと出会いました。星野くんは彼女を落ち着かせながら、彼女をお父さんのところへ連れて行き・・・。そして、デートに間に合わなかった。決して若竹英という女性が悪いわけではありません。偶然が重なっただけですから・・・。
さて、そんな彼女ですが、星野くんの学校の先生としてやってきます(しかも担任)。もっと言えば、星野くんが管理するアパートにも住んでます。麗しい美貌、学校先生という背徳感、同じ屋根の下に住むという密接感。それでいて巨乳です。これは籠絡されてしまいますね(にっこり)。いくら星野くんがみなかちゃんラヴだとしても、一人の男ですからね。若竹先生に誘われればイチコロっすわ。多分ないと思うけど・・・。ちょっと冒頭で荒木先生は男性目線だなぁと書いたわけです。そのせいもあってか、若竹先生がエロいです。特にケツがいい。胸だけではなく、ケツがとてもいい。


なお、教師としては有能っぽいです。みなかちゃんのことで悩む星野くんを見抜き、アドバイスを送ってくれています。一人の生徒にこれだけ肩入れしていいのかどうかは別問題として、“意外とあっさり解決するかも?”というのは先生らしくて好きな場面です。ちょっと女心を出している空気もあるのが尚更GOODです。




なお・・・










嫌われてなかった

あっさり解決した模様
高校で再開後ちょっと余所余所しかったみなかちゃん。星野くんとしては嫌われてるんだろうなぁと思ったら、どうやら実は逆で“星野くんに嫌われて来てくれなかった”とみなかちゃんが勘違いしていたらしいです。そのせいで余所余所しかったそうな。いやいや、誘った男が来なかったんですから怒りの一つでもあるべきですよ。それで怒らないとか天使か何か・・・って、天使だったか。天使だったか!!(←大切なので2回言いました







○恋のライバルたち
さて、実はお互いの気持ちに何も障害の無かった星野くんとみなかちゃん。しかし、実際には色々と恋の障害となる人間がいる模様。例えば、星野くんの幼馴染でもある菫和葉



ほころび・・・?

1巻ラストではなかなか不吉なことを言って終わります。和葉は1話目から星野王子を色々と気にかけてくれ、あまり人気が出過ぎることもよく思ってないような描写なんかもあります。ただ、星野くんの恋路であったとしても、どうしても彼が困っていたら助けるような子です。多分、多分ですけど、和葉は王子が好きです。でも、その王子のためだからこそ力になってあげれる女の子。右目下のホクロがとっても可愛い女の子です。


あと、若竹先生も意外と王子に恋する可能性があります。というか、その要素がたっぷりあって・・・ちょっと期待しています。やっぱり本当に困ってた時(自分が弱ってた時)に手を差し伸べられると・・・ねえ。
あわせて、みなかちゃんの前に立ちはだかる男子もいます。どうやらみなかちゃんが転校した先にいた模様。自分は彼氏だと言いはってますが、みなかちゃんは否定しています。そんな君塚樹くんは、星野王子がすっぽかしたことを知っているみたいです。その上で、みなかちゃんとの仲を引き裂こうと暗躍中。ただ、どういう関係なのかは不明です。不明すぎて不気味。最初は兄妹?とか思ったりもしましたし、イトコみたいな感じ?とかも思ったりして・・・。みなかちゃんが好きというより、守ってるというイメージが強いです。
1巻を読んだ感想としては、やはり君塚くんがやっかいだな〜という印象。彼が二人の本心を遮っているようにも思います。あと、あの日の出来事の原因に若竹先生が絡んでいることが秘密状態になっているのも色々と不安。この手の作品は、すれ違いが起きやすいですから・・・。でも、そのすれ違いがとても楽しいんですけどね。







○妹ちゃんペロペロ



ハンケチーフ持った?

妹ちゃんペロペロ(^ω^)
星野くんの妹・まもるちゃんが超可愛いです。







○いつ空は面白い
この作品、超面白いです。
まずは第1話を読んで下さい。公式HPで読めます。→http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000006200
マガスペといえば恋愛漫画が多いというのは常識ですが、恋愛漫画をぐつぐつ煮込んで何かしらの成分を抽出したレベルで恋愛漫画をしてます。オススメは若竹先生のお姉さん的エロスなんですけど、兎に角にも絵が上手すぎてビビる。それでいて実はマガジンドラゴンで賞レースに出てたというのだから驚き。あの頃から今までどこに隠れてたんだろう・・・。正直、1話目カラーページを読んだ時の衝撃が今でも忘れられません。2巻以降も才能を爆発させてほしいです。
あと、やっぱり星野くんの恋愛がどうなるのかがとても楽しみ。すっごいイイ奴なんだけど、逆に騙されやすそうな性格をしているのが心配です。みなかちゃんとか、結婚するまでキスもできないとか言いそうなレベルで天使なのも好印象。この汚れきった現代社会を生きるクソみたいなサラリーマンの心を癒してくれます。素敵な恋愛に憧れていたあの頃の気持ちを取り戻せそうだ・・・。ありがとう、いつ空。本当にありがとう、いつ空。このまま素敵な恋になることを、おじさん・・・祈ってるからね。






○余談
なお、作者の荒木先生ですが、月刊少年ライバル「桃の魔術師」という作品を描いています。こちらも要注目です。

参考画像
原作は原田重光先生。原田先生の考えた話を忠実に描くのが荒木先生・・・。マガスペで純愛、ライバルでエロ。何かすごいことやってるwww
荒木先生は完全に新人さんなんですよ。それでこれだけやらせてもらえてるというのは、それだけ実力があるということ。絵力があるということ。マガジン系で複数連載を持てる人は成功するって婆ちゃんが言ってた気がします。最近だと週マガ&マガスペに連載を持つ須賀先生も新人ながらにして複数やってますね。須賀先生が最強なのはともかくとして、荒木先生も頂点を取る人だと思ってます。なので、じゃんじゃんエロやってくださいよ、エロ(←
あと、いつ空と桃魔で話が繋がったりしたら面白いなぁとか思ってます。できなくはないかも??色々と期待してますw

*1:半公式での略称ですが、他にいい呼び方はあるかなぁ。