この素晴らしき最高の結末「GE〜グッドエンディング〜・16巻」
最終巻だよ、全員集合!
近年における週マガ恋愛漫画の最高傑作「GE〜グッドエンディング〜」。ついに最終巻が出てしまいました。最終巻では主要メンバーが全員集合しています。16巻を除くと、これまでにユキが9回、晶先輩が7回、大沼さんが3回、内海とカス野郎が1回ずつ登場しています。初期はユキ→晶先輩→大沼さんのサイクルを2回やってました。このあたりを考えると、大沼さんも最初は重要なキャラだったんだなぁと思ってしまいます。性格がアレだったので色々と期待していたんですが・・・。
ところで、作者の流石景先生はマガジンドラゴン出身なんですよね。マガジンドラゴン、通称マガドラ。あの出来事があったりしたおかげで、今ではすっかり過去のもの。しかししかし、このマガドラからは数多くの素晴らしい漫画家さんが出てきていることは注目せざるを得ません。その先駆けが流石先生・・・。こう言ってはなんですけど、マガドラで優勝したことが流石先生の人生を大きく変えたなぁと感じます。いい漫画家さんは多数輩出されましたが、色んな意味で差は付いてしまってるので。世の中何が起きるか分かりませんな。なお、マガドラの2号を欲しています。どこかで見つけた等の話があれば教えて下さい。買い取ります。
やっぱりお前のこと好きだ
何周したでしょう。本当に本当に何周したでしょう。長い恋愛旅路の最後に行き着いたのは内海&ユキというカップリング。もうこれしか無かった。分かってたけど、これしか無かった。
ブログでは何度も言ってきましたけど、元々は晶先輩原理主義なんですけどね。最初に幸せな出会いをして、素敵な恋愛を・・・と思ったら、晶先輩が食べられてたという悪夢。せめてユキとなら〜と付き合い始めたら、とんでもない爆弾を抱えていた。でも、そんなユキを幸せにできるのは内海しかいない。そう信じてた時期もありました。その後、晶先輩に籠絡されたり、それが傷の舐め合いだと気付いたり。まぁ、そんなこんなで内海はユキを選びました。
色んな回り道がありましたけど、この選択は純愛そのものです。君が悩んだ時間も、寄り道した時間も、何一つ無駄じゃないよ・・・。この場面、実はすごく内海が“ごめん”と言いながら、好きなんだと言うんですよね。決して身勝手な告白ではなく、皆の気持ち、自分の気持ちを汲み取りつつの告白でした。晶先輩のことも気にかけてるあたり、内海らしいなぁと思いました。
・・・で!
____ / \ / ⌒ ⌒ \ 何言ってんだこいつ / (●) (●) \ | 、" ゛)(__人__)" ) ___________ \ 。` ⌒゜:j´,/ j゛~~| | | | __/ \ |__| | | | | | / , \n|| | | | | | / / r. ( こ) | | | | | | ⌒ ーnnn |\ (⊆ソ .|_|___________|  ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l二二l二二 _|_|__|_
・・・と、内海とユキで幸せになればいいのに、普通ならあり得ないであろう展開へと突入するGE。もちろんユキを誘拐・監禁した犯人はクズ男のトオル。ストーカーからランクアップしてしまいました。おいおい、いくら何でもやりすぎだろ。さすがにねーよwwwと思いきや、今までのトオルを見る限りあり得るなぁ・・・。
ある日突然、ユキが失踪します。何も言わず消えてしまったユキを探すため、内海はありとあらゆるツテを使い、ユキを探し出します。
そして・・・
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この場面だけ見ると何が何だか分からないかもしれませんが、とにかく内海はユキのために天井から登場します。(※実際にはこの場面、とてもカッコいいと俺は思っています。ユキのためにあそこまで体を張れるのは内海しかいませんよ。)
河野の野球設定が(無理矢理)生きて良かったなぁと思ったり、ワイヤーを持った次点で河野はささくれに気付かなかったのかとか、そんな高さから飛び降りたら内海もやばいだろと思ったり。一番アレだったのが、扉を破るために大沼さんが持ってきた鋼材ってその人数で持てるかどうか怪しいってことなんですけど・・・まぁ、細かいこととかどうでもいいよね!!最強の武器が丸太であることは異論の余地はないし。*1
最高の結末
でまぁ、色々あったんですけども。特にトオル関連はそれなりに片がついた感はあります。昔の女に電話とメールをしまくり、挙句の果てには拉致監禁。とんでもないクズ男ですが、将来的に何がどうなってか・・・弁護士になってます。世の中何が起きるか分かりません。まぁ、それはまた別のお話。
その後、ユキの厳格なお家ともイザコザがあり。それでも皆に助けられながら内海はユキを勝ち取ります。そこには最初の頃、晶先輩にドギマギしていた情けない男はいません。彼の優しさはずっと変わらず。ただ、大切な人を守るためのちょっとした覚悟を得た・・・かな??
しかし、ユキは本当にいい表情をしますよね。内海と本当の意味で結ばれ、彼女は本当にキレイな笑顔で最終巻を彩ってくれます。この辺り流石先生は相当力を入れたんじゃないでしょうか?どんな障害があっても、内海という大切な人が側にいれば・・・それがグッドエンディング。
16巻からずっと追って来ましたけど、3巻に1度くらいはバッドエンドを迎えているんですよね・・・。それでも、この作品ではそんなバッドエンドすら一番の結末のための材料だったのかもしれません。すごい物語です。そもそもどこかで悲しくなることのない人生なんて無いんですよ。恋愛漫画におけるバッドエンドがちょうどその悲しさと同じくらいかもしれません。本当に人生に起きうる可能性のある出来事(恋愛漫画におけるバッドエンド)を描きつつ、それを成長の糧として笑顔に変えました。これはそんな作品。
トオルが何故か弁護士になっていますが、16巻ではその他のメンバーの将来の姿も描かれています。内海は予想通り写真家に。ユキはお医者さん。河野も野球の道へ行ったり・・・。一番の驚きは晶先輩でしょうか。
妊婦さん!!
もちろんお相手は健人。しかも二人目だそうな。小学校の先生になり、初めての相手と結婚し、子供も二人・・・。昔を思い出すと信じられない成長をしたなぁ。どこか肝っ玉母ちゃん風なところも驚きです。健人に対しても浮気をネタにしたり・・・。あの媚び媚びの晶先輩はどこへ行ったんだ。天使みたいな晶先輩はどこへ行ったんだwww
雑誌でも読んでいましたが、最終巻は色々とオマケが付いており、晶先輩のことも少し掘り下げられてました。もちろんそれ以外の人間も。トオルが相変わらず常人と離れた性格のままなのも面白かったですし、河野夫婦や晶先輩夫婦の話もなかなか・・・。
光(ユキたちの子)はジジキラー
まぁ、一番面白かったのは、ユキの父がデレデレになってたことですね。あんな頑固だったのに。初孫だからしょうがないというか、光くんが可愛すぎるのかもしれない・・・。
オマケもかなり面白かったです。後日談もそうですが、全員集合でそれぞれのキャラへの思い出を作者が書いたり。作者コメントで「離婚すんなよ〜」って泣いている絵がとても印象的。作者の「主人公と似たようなことで苦しむ人も往々にいる。そんな人のために側に寄り添える作品になれたらいいな。10代で読んでいる人はオトナになって30代になったら見え方が違うかも。」という言葉がとても心に残りました。
GEは俺が20代の内に始まり、30になる手前で終わってしまいました。すみません。全く共感できる青春もなかったですし、現状も内海たちのようなGEではありません。でもまぁ、とても楽しめた作品だったのでそれはそれでヨシ!!!結構とんでもない作品だというのが正直な感想ですけど、最後の最後に皆が笑顔になれていた、大変だったことも乗り越えて笑顔になったというのが素晴らしかったです。あと、女の子が可愛かったしね。
流石先生は、きっとまた週マガに帰ってくるんだろうな〜と思っています。読み切りか連載かは分かりませんけど、きっといい作品をまた作ってくれると信じています。というか、流石先生の女の子は華があるので、ずっと見ていたい。楽しみにしてます!!
・・・で、
俺のGEはどこよ?