となりにいたのは純愛でした「となりの山田さん・1巻」



恋におちる、3秒前。

マガジンSPECIALで大人気の「となりの山田さん」の1巻が出てます。帯文ではマガスペで近年まれにみる高人気"だそうな。どうやら結構売れているらしいですよ。その人気を象徴するかのように、マガスペ最新号では表紙を飾っています。新人さんが表紙ってマガジン系だとかなり珍しいとおもいます。ここ最近だと、AKBぜろぜろ女学園の須賀先生以来ですかね?それだけ期待されている、人気ある作品だということなんでしょうね。
少し話は脱線しますが、ここ最近のマガスペ新人さんは勢いがすごいです。一番最近だと「ザ ビーストギングダム」「俺とバジルの魔法人形」が新連載として始まってます。すっげー面白かったです!!他にも「星天高校アイドル部!」「会話」「いつか、夜明けの空で待ってる。」「エトランゼ」「ラッキーボーイ」という作品群はちょっと侮れない陣容だと思います。読んだことがないという人もいるでしょうけど、どれもドハマりする作品ばかりだと思いますんで、オススメです。まぁ、そんなマガスペにあって、新人の旗振り役として山田さんは頑張ってもらいたいですね〜。
しかし、マガジンの“山田率”はなんと言えばいいものやら・・・。週マガでは「山田くんと7人の魔女」がありますけど、他にも実は“山田"というキャラが多いんですよね。週マガ新連載「今日の女バレ」も主人公は山田。別マガに目を向ければ、勇者学の勇者も山田。ベイビーワルドエンドのクソキャラが山田。超人学園の良心、山田太郎。漫画レビューサイトの頂点は。おっと、最後は関係無かった。



と に か く 




時代は“山田さん”です





好きな子ができた

高校1年、武藤頑磨。今日から恋始めます―。
小中高と昔からずっと同じ学校、同じクラス、そして今では隣の席。でも、お喋りもしたことがなかったメガネの少女、山田さん。ふとしたことで彼女に恋し始めます。メガネの下にあるキレイな顔を見たその日から、頑磨の恋が始まります。彼女の素顔も知らなかった。彼女の性格も、彼女の気持ちも、彼女の正体も。何もかも知らないまま、恋に落ち、本当は苦手な女性という存在を克服しつつ、山田さんを掴もうと彼の挑戦が進展していきます。


山田さん(下着ver)

わりとラッキースケベ的な要素が多いです。そして、パンチラ率も高いです。巨乳率も高いです。もしかして、そのあたりも人気の秘訣だったりするのか・・・?まぁ、そういった要素は大切ですからね!!
頑磨は女性が苦手です。山田さんは引っ込み思案です。決してどちらかが馴れ馴れしい性格をしているわけではなく、頑磨にしろ山田さんにしろ、お互いの会話には相当の頑張りが含まれます。話したいけど話せない。告白したいけどできない。裏を返せば、お互いに優しすぎる性格なのかもしれませんけどね。もちろん1巻の中ではそれほど進展していません。ただ、この二人の恋は純愛だと思います・・・。




恋の三角関係???

主要キャラクターの一人、篠森若葉ちゃんが実は結構お気に入りのキャラだったりします。結構な世話焼きの委員長。あと、有能(多分)。偶然にも優しくしてくれた頑磨に恋をし始めた15歳。ツンデレっぽい委員長であり、また、頑磨の良さを知る一人。そして何より、頑磨のことをしっかりと見てくれている少女です。そんな彼女が頑磨に思いの丈をぶつけます。恋の結果は読んでもらって確認してもらうとして、彼女の勇気、彼女の精一杯の勇気が、頑磨の背中を後押しします。・・・って、こう書くとどうなったかバレバレですなw
1巻の巻末にオマケ漫画として若葉が頑磨を好きになった経緯が描かれています。そんなことで???と思うようなエピソードでありながら、その“そんなことで”というのが逆に素敵だなぁ、この作品っぽくていいなぁと思えてくるから不思議。頑磨の人のよさがにじみ出ています。






しかし、彼女は一体・・・

さて、そんな頑磨が一目惚れしてしまった女性、山田さん。この子がまあー不思議な子なんです。不思議も不思議。何が不思議って、まずは人並み外れた?人じゃない?レベルのパワーを持っていること。例えば、頑磨を鉄骨から救ったり、ちょんと叩いただけでヤンキーが吹っ飛んだり。あれ・・・・・・この子、本当に人間なの?えっ、でも昔から頑磨と一緒にいたって言うしなぁ。謎だらけですわ。
他にもネコとお話したり、頑磨の知らない思い出(小学校前)を持っていたり。いつの間にか消えていたりなんてこともありました。か弱そうに見えて、不思議な不思議な存在。それが山田さん。頑磨!!・・・本当にその子でええんか?






最後の最後にネコが山田さんを“姫”と呼んでいたのが色々と気になりますな。残念ながら、頑磨と山田さんはお互いに恋の勘違いをしている状況もあったり、若葉が終始可愛かったり。頑磨の女性恐怖症や山田さんのおとなしさのせいか、思ったほどの進展がない1巻でした。まぁ、そもそもず〜っと一緒にいたのに、山田さん喋ってなかったというのもすごい話ですが。もしかしてメガネに何かあるんじゃねーの??
まだ1巻ですが、登場人物の性格、人となり、どんだけイイ奴らばかりなのか等々はしっかりと描いていて、好印象な作品です。まぁあと、このあたりは人それぞれの好みですが、絵柄的には同じ新人恋愛漫画のアイドル部の方が俺は好きです。その分、王道的にピュアな恋愛が前面に出ているのは山田さんですけどねぇ。とはいえ、比べる話でもないので・・・。
全員が真面目に純愛をしようとしていて、それでいて山田さんの謎がどうなるか〜という楽しみもある作品です。ちょっと今月号の展開は驚きましたけどね〜。ネコやべーよ、ネコ・・・。ということで、マガジンの恋愛系雑誌といえばマガスペ!そんな雑誌にとって素敵な作品が出てきたのではないでしょうか。オススメ〜。