別マガイズムって超人学園そのものだったよね「超人学園〜混沌魍魎青春事変〜・10巻」



大・団・「宴」!!!

超人学園〜混沌魍魎青春事変〜」、いやもうタイトル長いので省略しますが超人学園の最終巻が出ました。正直、自分悔しいっす。本気で悔しいっす。この作品はここで終わる作品じゃなかったと思うんです。なんというかもっとこう・・・爆発させてさせてさせまくって、雑誌が焦土化するくらいの期待をしていました。もちろん俺の勝手な希望ですけど。まぁ、アニメ化くらいはしてほしかったなぁとかは思います。何を言っても全ては後の祭りですけどね〜。
ちょっとどうしても言いたいことがたくさんあるので少々お付き合いください。思いの外、長いです。作者の石沢(こくざわ)先生が出てきた時・・・本気で嬉しかったんですよ。常々言ってきましたが、マガジンという媒体で雷句誠を輩出できたぞ!って喜んでいたんです。キャラが泣いて笑って、でも熱くて。少年漫画の王道ってこういうことだよね!と思わせてくれる雷句イズムを!講談社産として出せて!・・・読みながら勝手にキャッキャしてました。しかも新人でですよ?別に関係者でも何でもないですけど、ただの読者として勝手に喜んでいました(←意味分からんけど
ただまぁ、超人学園は10巻で終わってしまいました。創刊時の新人はこれで進撃の諫山先生だけとなってしまいましたね。仮に進撃がなければ、雷句先生が連載していなければ、なーんて色々と想像してみたり。勝手な想像ですけど、きっと編集部は超人学園みたいな作品、石沢先生のような新人をどんどん出したかったんだと思っています。だから、本当の別マガって超人学園なんですよ。原点は超人学園だと思うんです。新人を出しつつ、漫画を、雑誌を育てたい。その結晶が超人学園。あまりここで言及するのもなんですけど、進撃はかなり特殊な作品ですよ。別マガイズムという点に関して言えば、進撃はちょっと違うかな?と思っています。凄すぎて感覚がおかしくなりそうですけど・・・。



全っっっっっっ然、語り足りないですけどそろそろ最終巻について色々と。





1巻は二人でした

超主人公体質な主人公の神冗徒無(シンジョウアダム)。そして、アダムと出会った悪魔のオスカ。彼ら二人が表紙を飾った1巻から、最終巻は仲間仲間仲間な表紙となっていきます。アダムがどんどん仲間を増やしていったことがよく分かります。それがただただ嬉しい。あと、どうでもいいですけど、絵柄が相当変わりましたよねw 1巻の頃の絵柄も味があって好きです・・・が、やっぱり今の絵柄の方が好きですね。勢いがありますし、一人一人の笑顔や涙が素晴らしすぎます。



仲間をバカにされるのだけは許せない

アダムにとってはこの世の全てが“仲間”でした。仲間が全てなのではなく、全てが仲間。最初は敵でも最後は仲間。喧嘩したなら皆、ダチ。ちなみに俺が一番好きだったお仲間は山田一家だったりします。二四六九士がもんのすごく好きだったんですよ。太郎の繰り出す技もさることながら、花子の技が渋すぎて・・・。大好きやったで。
最終巻で戦っている相手は、始まりの木という怪物樹木と、混沌と呼ばれる概念的な存在。これまでの超人、妖怪、悪魔といった敵から、最終的に概念と戦うことになってます。生物の死を栄養にして育つ始まりの木からは、旧人類を滅ぼすべく存在となる新人類が生まれます。その実を守るように、自身の成長を妨げるものを退けるように、始まりの木は旧人類たちを攻撃していきます。そして、魔界から伸びてきているその木は、世界最強委員会のいる中間層を通り、地上(人類世界)へと伸び続けようとします。ただ、そんな始まりの木を地上へと出さないように食い止めたのは、人類から虐げられ続けた超人という存在。


混沌という存在

また、旧人類を滅ぼし新人類を生み出そうとするラスボス的存在。それが混沌。混沌の意思によって始まりの木と新人類は人類を滅ぼそうとします。アダムは混沌と戦い、アダムの仲間は始まりの木を食い止めようとします。混沌という存在は、誰かが傷つくことをヨシとしないアダムにとってまさに諸悪の根源。まぁ、普通にやっては解決しないところですが、なかなか面白い解決方法だったように思います。・・・全部書きたいけど、1から読んでこその内容だったと思うので色々と割愛。


1巻の1ページ目より

ちなみにですけど、混沌は作品の一番最初に混沌が出てきていたりします。混沌に始まり、混沌に終わりましたね。このあたり最初から考えていたんでしょう。
なお、その混沌が最初に出てきた時、「古来から化け物という存在がいて、彼らには夢も自由も幸福もなかった」といった冒頭の説明があります。この作品の肝は、そんな化け物たちを仲間として常に迎え入れようとするアダムという存在がいたということにあります。人外であろうが、悪魔であろうが、妖怪であろうが、どんな化け物であっても自由でいられる場所を作ろうとしたことにあります。
規律を持って超人を押さえつけようとする世界最強委員会と対立したり、人類に攻め込んできた妖怪と戦ったり、悪魔の親分が親子喧嘩をしに来たり・・・。多くの敵と戦い続け仲間を増やしていきました。彼らが仲間になってくれたからこそ、新人類と混沌の侵攻を防ぐことができました。その中心にいたのがアダムという主人公でした・・・。




これが新人類・・・!?

死んだ魂、特に人類に恨みを持つ魂が新人類へと転生したそうです。ただ、生まれた新人類は・・・ペットみたいな可愛さを持っていました。もちろんペットにしようなんて考えは起こさず、アダムたちの取った選択は新人類との共存。アダム病というか何というか・・・。超人たちが全員そんな考えに皆がなったのもアダムのおかげなんでしょうね。混沌がどうなったかは色々とお楽しみということでw




宇宙人もいらっしゃい!!

超人学園は常に誰でもウェルカム。最後の最後で宇宙人がやってきますが、宇宙人を迎え入れて終了。実に超人学園らしい最終話だったと思います。どんな生き物でも自由であれ。まさか宇宙人で締めるとは思ってもいませんでしたけどねwww 実にらしいなぁ・・・と。


この作品の一番好きなところ。それは、“誰が一番強い”という部分で勝負していないということ。明介も強い、ルシフルも強い、ひょんのすけも強い、もちろん闇アダムも強い。だけど作品的にはそんなことどうでもいい。とにかく笑顔でいられればいい。ただそんだけ。いや、もちろん強さを競って戦うシーンとかめちゃくちゃカッコいいんです。現に委員会の序列制度なんて最たるものでしたしね。でも、何で彼らが強かったかって・・・“誰か”のためという信念があったからこそなんです。で、その部分を上手く突いてまとめちゃうのもアダムの良さだったり(←姑息な主人公のようにも聞こえるw

面白い以上に楽しい作品でした。超王道作品でありながら、全てを楽しいに変換してしまった作品。泣きもしたし笑いもしました。まぁ、そんな全てをひっくるめて楽しい作品だったと思います。次回作はどうするんでしょうねぇ。(痔を治して)もう一度別マガに戻ってきてほしいですが・・・。いや、(痔を治して)週マガで頑張るというのも石沢先生にとってはいいことかも。とりあえず、俺は全国の書店に行って、超人学園が「い」の棚に置いてあったら「こ」の棚に置き換える作業をしてきたいと思います(←
本当に、本当に素晴らしい作品だったと思います。小ネタも多く、話の種まきも多い作品でした。本当はもっと描きたい部分があったかとは思います・・・が、まずはお疲れ様でした。次回作を楽しみにしてます。




えっ、ヒガンについて?いやヒガンはそれはも・・・うっ、頭が・・・。というのはジョークで、9巻ラストでガチ泣きした涙を返せよ!!w 本気で悲しかったんだぞw