本当は怖くない?クギ子さん「クギ子ちゃん・1巻」



Do you know クギ子ちゃん?

皆さんは都市伝説の「クギ子さん」という存在をご存知でしょうか?おっきなランドセルにたくさんのクギを持ち、手にはカナヅチ、右目には眼帯。そんな女の子。時速119kmで走ることができ、質問の回答に間違えると目をクギで刺してくるそうです。そんな都市伝説・・・。




(左)表表紙、(右)裏表紙

この作品を読みながら一番最初に思ったこと。それは「この本の値段いくら?」でした。いや本当に。というのも、1冊の中にメインの「クギ子ちゃん」という作品と読み切り作品の「クギ子さん」という作品の2つが収録されているからです。お互いに逆さまに収録されていて、どちらが表でどちらが裏とは言い切れない作りになっています(なので値段が裏表紙に書いてないです)。「クギ子ちゃん」ではデフォルメされたクギ子さんが愛らしさを振りまき、「クギ子さん」ではこの作品を始めるきっかけとなったホラー作品が描かれています。


クギ子さんはガチで怖い

P先生が見つけたとあるファンレターに書いてあった「クギ子さん」のお話。聞けば聞くほど恐ろしい物語です。クギ子さんを見つけたら、彼女が話しかけてきたら、場合によっては逃げることも可能です。失敗すれば逃げることも難しいかもしれません。逃げるためには、質問に答えるか、呪文を唱えるか、鍵を投げつけるか・・・。なお、読み切りでは鍵の投げつけに失敗した姉妹のお話が描かれています。追いかけられ、姉が自分の家の鍵を投げつけてしまいます(ダミーカギを投げないと×)。その鍵を使いドアを開けようとしてくるクギ子さん。ドアを覗いたら・・・ザクリっ・・・!!


そんな読み切り漫画をなかよしの誌上で載せ、情報を集めようとするなかよし編集部+P先生。さて、ここまで書いておいてなんですけど、クギ子さんは本当にいるのでしょうか?いや、そもそも今の子供達にクギ子さんという都市伝説はあるのでしょうか?何がウソで何が本当か。とてもとても興味深いお話です(ニッコリ)。



クギ子さん情報

なお、単行本には日本中の子供たちから送られてきたクギ子さんの情報の数々が載せられています。皆さんはクギ子さんのことを知っていますか?クギ子さんのことを話題にしているお子さんはいませんか?情報があれば是非なかよし編集部へ・・・。





クギ子ちゃんは可愛い

一方、メイン作品でもある「クギ子ちゃん」こちらはPEACH-PIT先生が描くクギ子さんデフォルメ漫画。とにかく可愛い。クギ子ちゃんが可愛い!!
クラスの友人たちに無理矢理クギ子ちゃんを呼び出す儀式をさせられたトモちゃん。そして、そんなトモちゃんを友達と認定したクギ子ちゃん。クギ子ちゃんは怖い存在だと思われているだけで、実はとってもいい子かも?そんなストーリーになっています。皆が怖がって近寄って来ませんが、実は人懐っこい性格だったり。クギ子さんで怖さを煽ったわりには、クギ子さん(ちゃん)は怖くないよ―という雰囲気が漂っています。そのあたりも狙いかもしれませんけどね。
もちろんトモちゃんはクギ子ちゃんをかなり怖がっています。そりゃランドセルにクギを大量に詰めた女の子なんて怖い存在以外の何者でもありません。大工の娘さんでもそんなことしませんからね。ただ、学校の七不思議をクギ子さんが退治したりしており、存在としてはトイレの花子さんポンキッキーズアニメ)を思い出す内容が近いかもしれません。なお、クギ子さんで募集した内容も使われている・・・かも?
あ、そうそう。クギ子さんで出てきたP先生がクギ子ちゃんを描くという面白い視点になっています。P先生=PEACH-PIT先生なわけですが、ホラー的なリアル絵も描いたり、コワカワと評されるクギ子ちゃんを描いたりと、幅広い絵を描いています。このあたりさすがですな〜。



昔の子供の都市伝説の定番は口裂け女だったでしょうか。今の時代はクギ子さんですよ!!・・・と時代を煽ってみる。クギ子ちゃんなら許容範囲ですけど、クギ子さんはノーサンキューですな。あの子怖いよ、怖すぎるよ!!このままいけば、クギ子さんが社会現象になるかもしれませんw クギ子さんを知っている、もしくはクギ子さんについて知りたいという人は是非、読んでみてもらいたいものです。クギ子ちゃんは可愛いんだよ、可愛いんだよ・・・。



こんなPVもあります。