こんな先生に習いたい・・・ことはない！？「悪の教典・１巻」
悪の教典
“教典−教育上の規範となる事柄及びそれを定めた法律のこと”とのことですが、「悪の教典」とは一体・・・。先日紹介した「新世界より（http://d.hatena.ne.jp/toldo13/20121012/p1）」と同じ貴志祐介先生による小説が原作です。新世界よりはアニメ化、一方で悪の教典は実写映画化するそうです。原作は未読です。
で、何かしらの映画を見ると映画予告で出てきているかと思います。この前、映画を見に行ったら・・・酷いネタバレを見てしまいました。うぅ・・・。ちょっと漫画版を楽しみに読んでいた身としては、唐突なネタバレに軽いショックを受けております。まさか本当にあんなことが起きるというのか・・・。信じられない。映画館では気をつけましょう。
この学校には怪物が棲んでいる
舞台はとある私立の高校。意図的に集められた学年の問題児と一人の先生・蓮見（通称：ハスミン）による物語です。そのハスミンが２年４組の担任となるわけですが、確かにまぁ問題児だらけのご様子。ただ、近年における学校の問題同様、表に出きらない問題ばかり。
テンプレ的なイジメっ子、イジメられっ子はもちろん、一癖も二癖もある生徒・・・。第０話として生徒紹介があるんですけど、裏サイトの開設者、親が・・・な生徒、被害妄想の強い子、そしてイヤミなデブ。・・・って何だよ、イヤミなデブって！！イヤミなだけでも悪口なのに、デブかよ！紹介が酷いな、おい。あとは他校とのイザコザばかり起こす不良もいたりもしますが、美人揃いなのも特徴。
なお、教師陣もロクでもない模様。セクハラ教師、ジェンダー教師、無気力教師、ホモ、解剖好き、メタボリック。・・・って何だよ、メタボリックって！！酷い＞□＜
ハスミンとは・・・
そんなクラスをまとめつつ、学校内部ですらも上手く立ち回るハスミン。表向きはいい教師。授業も明るいものであり、多数の生徒にも慕われています。なんと親衛隊なんてのもいるご様子。しかし、その本性は・・・。
自分が美人だと理解している美人と言えば分かりやすいでしょうか。自分の立場、どう思われているか、誰を利用すれば話が進みやすいか。その全てを理解している人間です。ただまぁ、こういう人間も必要悪としているべきなのかもしれませんけど。俺としては女子高生にモテモテというだけで憎悪の対象です。
ハスミンはモテる・・・
自分が困ったときにヒーローのように助けてくれる。しかも、代償もなしに。そんな理想の先生がいたら、それがイケメンだったら。まぁ、裏で何を考えているのか分からない―ってのが曲者なんですけど。
１巻では万引きした少女・安原を助けています。クラスでも一目を置かれる美少女（ただし怖い）。ある日、万引き（初犯）した時に、偶然とある変態体育教師に見つかってしまいます。それから触られたり、触られたり、触られたりしていたそうです。万引きする方も悪いですが、それを解決せずに脅しのネタにする教師も何と言うか・・・。
ハスミンがそれを知った時、まずお店に謝りに行きました。一緒に頭を下げてくれました。もう一方で、体育教師に対してはとある抑止力を設けています。１話の中でそんなやり方もあるんだなぁと関心した場面です。というか、１話の中で問題を２つも解決し、自身の評判も爆上げ。そんな話ばかりなんですが、そのあたりはハスミン云々というよりも、貴志先生の上手さなんだろうなと思ってみたり。
彼はダークヒーローなのか？
素敵な笑顔の下で蠢く様々な感情。問題ばかり起こす（これから起きる？）２年４組という特性上、彼の様な教師も必要なのかもしれません。しかし、黒い。黒すぎる。恐怖を覚えたのは、ハスミンが動物虐待してたところでしょうか・・・。ちょっとありえない描写でしたけど。まぁ、いい顔してても裏で何を考えているのかは分からないということでしょうね。もちろん自分だって見せない部分があるわけですから・・・。ふっふっふっふ。
まだ問題を起こしていない生徒、既にフラグがビンビンなイジメ問題、孤高の不良の行動等々。１巻だけでかなりの情報量が詰まっていました。安原がハスミンに・・・してきた時は、ハスミン滅べばいいのにとか思ってしまいましたが。なお、俺がハスミンに挑んでも完敗する確率１００％。
まだまだ、まだまだ問題が起きる予感！そして映画のあの展開になるんだという恐怖！先は長そうです。そして先が楽しみな作品でもあります。え、映画を先に見ちゃおうかしら。
余談ですが、新世界よりが別マガで、悪の教典がグフタというのが面白いです。しかも、アニメと実写映画。同じ原作者さんが同時期にこうやってコミカライズされているという・・・。どちらが上だ！というわけではないので、両者共に楽しみたいものですよ。あ、紹介するのを忘れていましたが、悪の教典はgood!アフタヌーンで連載しています。絵は島田英司先生です。ダークさを際立たせてくれる絵を描いています。オススメ〜。
