最終回だけど空手小公子は〜やめへんで〜!!「空手小公子 小日向海流・50巻」



1巻から50巻へ

「空手小公子 小日向海流」が500話、50巻目にして最終回を迎えました。1巻が2000年に出ていますんで、文字通り21世紀のヤンマガを支えた傑作だったのではないでしょうか。馬場先生ご自身はツイッターで“ヤンマガっぽくない”と言っていたかと記憶しています。しかし、むしろ逆で過去のヤンマガはあくまでも過去なんです。この10年の“ヤンマガっぽさ”は小日向が引っ張っていたと確信しています。そんな作品が終わるだなんて・・・。くそう。
とりあえずまぁ、この十数年で絵柄も物語も変わってしまいましたよね。絵柄はともかく(戦うシーンは研ぎ澄まされていってますが)、作品が一大学生の学内物語から、空手物語、リング上での格闘物語へと上がっていきました。その度に主人公の小日向海流が成長し、最初の頃のヘタレキャラから脱していきました。まぁ、恋愛面ではまだまだヘタレですがw


海流「チャンピオンになれました」
七奈ちゃん「おめでとうっ!!」

過去の海流の試合を思い出せば、「あの試合で勝っておけば」と思う場面がチラホラあります。一番はスカンダラッキー戦ですかねぇ。次点で南戦。なんだかんだ苦労して、50巻目では難敵の鳴海を退けてチャンピオン(POKF日本ウェルター級)になりました。ここがある意味ゴール地点・・・といったところでしょうか。
チャンピオンベルトを巻いた海流が最初に喜びを伝えたのは、彼女の七奈ちゃん。とてもとてもいい場面でした。七奈ちゃんは海流のヘタレに悩まされてましたからね。いつも海流のために泣いてくれていましたし、いつも海流のために声を張り上げて応援してくれてました。チャンピオンになった海流に伝えたおめでとうは、50巻分の思いが詰まっていたように思います。まぁ、このシーンで1つ問題があるとすれば、七奈ちゃんはメインヒロインのはずなのにこれ以降出てこないという点でしょうか。不憫だわ・・・。




新主将の旭太陽vs謎の少年

七奈ちゃんが全然出てこない・・・というのは、ちょっと仕方ないかもしれませんね。海流がベルトを巻いた後、色々なものが劇的に変化してしまいました。1番の変化はやはり、講談会館トップでありK・O・Sのプロデューサーでもある和泉館長が暴漢に襲われたことでしょうか。襲われたといっても、相手の決死の特攻で車の衝突による爆発に巻き込まれるという大事故に遭遇しています。和泉館長がいなければK・O・Sが開かれません。つまりは、海流を含めた面々の今後が未定となること、気になる点としては伊吹さんとサーマートも有耶無耶になってしまいます。裏で糸を引いている団体、身内の敵もチラホラ。
また、そんな未来の見えない状況となった海流たちも卒業を迎えることになったり。これもまたチャンピオンになったという場面と同じく区切りとなったのでしょうね。ちなみに新主将は旭太陽。太陽って・・・参謀でしたよね。体力もないヒョロ男ですよ?そんな男に主将ができるの???と思ってしまいます。その点については、是非その目で確認してほしいと思います。多分、壁を殴りたくなるでしょうから・・・。


最後はいつもの場所で

あんな最終回でいいのか!?と驚かされた点もありましたが、とりあえずは昔の道場を取り返したところでEND。どこぞのバキの最終回(までの数回)にも驚かされましたけど、小日向もわりととんでもなかったと思います。やっぱり鏑木流はロクでもないわwww
気持ちとしては武藤さんや伊吹さんの試合をもっと見たかったのが本音。南さんの身を削る試合も見たかった。もちろん海流をはじめとした若手鏑木流の面々の活躍も楽しみでした。




・・・そんなわけで!!






空手小公子の物語はまだ続きます!!







空手小公子物語

って、まんまじゃないですかー!!現在、雑誌で連載中です(←重要)。
ただし、主人公は変更しています。先ほどの太陽と戦っていた謎の少年、そして海流が武者修行したタイ料理店にいたメオが主人公となっています。もちろん世界観は変わっていません。そのため、海流たちの活躍もまだまだ見れる・・・かも?まだ雑誌では多くの情報は出ていませんが、切り口は全然違うので一味違った空手小公子が見れるかもしれません。
海流にとってベルトの獲得、そして卒業という一区切りがついたことが新連載に繋がっているはず。もう一つ言えるのは、巻数が増えすぎたこともありますね。書店にストックできない巻数となってしまっていましたからね。名前を変えて再出発というのはよくある話。あれもそれもこれでもやっている方法ですな。なかなか同一タイトルだけで50を超えるのは難しいですよ・・・。




ヤンマガって男のかっこよさがにじみ出ているよなぁ・・・と勝手に思ってます。その最たる例が小日向海流でした。本当にいい作品を読むことができました。男の子でこの作品にハマらない人っていないでしょ!?(←偏見
ほっっっとんど充電期間も置かずに新連載をスタートさせているので、お疲れ様でしたや次の作品に期待しています〜といった言葉を書きづらいですね。とはいえ、50巻分の労いはしたいなぁと本当に思います。現実世界の格闘も昔ほどに盛り上がりがない(テレビでやらない)状態ですが、馬場先生の力でもう一度復活させてほしいものです。・・・ちょっと期待しすぎですかねw 何にせよ、まずはお疲れ様でした。馬場先生は既にヤンマガレジェンドです。現在やっている新連載も非常に期待の持てる作品なので、機会があれば読んでもらいたいものです。