この山賊はノンフィクションです「山賊ダイアリー」



山賊ダイアリー2巻

借り暮らしのアリ○ッティならぬ、“狩り暮らしの漫画家”を描いた作品があります。その名も山賊ダイアリー。漫画家の岡本健太郎先生が、山賊・・・ではなく猟師となってその生活を描いています。山に入って、猟銃持って・・・。なかなか知らない世界なだけに興味津々な作品です。



岡本先生が猟をします

俺自身は札幌在住ですが、最近は街にも熊が出てくるんですよ。話だけ見ると・・・怖いです。さすがに作中で熊を撃ってはいませんが、いつかは岡本先生も熊を狩る日が来るかもしれませんね。
表紙の帯にも書いていますが、基本的には殺した獣は食べています。時折書かれる「ワイルドな味」という味の感想が地味に気になります。あんまり食べたことないんですよね〜。美味しいんでしょうか。なお、2巻ではイノシシ、キジ、ハチノコ・・・etc。焼いたり煮たりしています。気にはなる・・・。気にはなるんですが、ちょっと怖いですね。作中でも岡本先生のお仲間は食べたり食べなかったりしてますし・・・。





イノシシ解体

まぁ、目の前で解体された生き物を食べようってのも色々と考えてしまいますけどね。イノシシなんかは皆喜んで食べていたんですが、例えばキジとか、もちろんハチノコなんてのは躊躇していました。あ、ハチノコの話はかなり面白かったのでオススメです。
解体しているイノシシは岡本先生が捕まえたものではありませんが、2巻ではついに岡本先生もイノシシを捕まえています。


岡本先生による・・・撲殺

撲殺ですよ、撲殺。イノシシをお手製の罠で捕まえて、その後で殺す。「岡本に殺されるのかよ・・・」と思ったかどうかは分かりませんが、イノシシが、可愛い目をしたイノシシが殺されます。銃で撃って殺すよりも、ちょっと違った感覚があるかもしれません。そういえば、こういう作品を見て動物愛護団体は抗議したりしないんでしょうかね。





仲良し3人組

岡本先生には猟師仲間がいます。若手3人組でよくつるんでいます。アキ君(長身)とマサムネ君(運転手)というのですが、特にマサムネ君のヘタレっぷりが最高です。たぶん、猟師に向いてませんね。でも、面白いのでいてもらいたいキャラではあります。
先述していますが、この3人がハチノコ採りに挑戦しています。ちょっと漫才トリオっぽくて面白いお話でした。なお、自然をなめているからか、岡本先生はハチに刺されてしまいました・・・。痛そうでした。自然とは真面目に付き合わないといけませんね。




猟師のハウツー本?

1巻では猟師になる方法や、その心構えが描かれていたように思います。2巻ではもうちょっと踏み込んでいたかな〜と思います。イノシシの解体方法は面白かったです。あとは銃の種類のお話もなかなか。
これらが生活に役に立つかどうかは非常に悩みますけどね・・・。もし猟師生活をしてみたいという人がいれば、いい教本になる・・・のかなあ?



まぁ、漫画としてサクッと読める&それでいて面白い作品です。それなのに、猟師としての雑学を学べるだなんて・・・。いい漫画じゃないですか。猟師になりたくなったらやっぱりこれ!「山賊ダイアリー」だね!というステマをする有名人が出てきてもおかしくないレベルです。少し不満があるとすれば、イブニング誌上で、たま〜に岡本先生が写真で出てくるんですよ。できれば単行本にも付けてほしかったです。3巻目には是非お願いしたいところですな。
憧れるかどうかは非常に微妙なラインです。でも、岡本先生から伝わってくる楽しそうな感じはとても素敵。一度は読んでほしいかも?何なら一日くらいは体験猟師をやってみたくなるかも(←多分、できません)?あとは、作中で調理される生き物に興味がいくかも??機会があれば食べてみたいですね。岡本先生の猟師ツアーとか講談社でやらないかしら?まぁ、イノシシなんてそう簡単に捕まえられないみたいですけどね〜。とりあえずオススメ作品です。