ブラジャーなんて飾りです「ボールルームへようこそ」



ボールルームへようこそ2巻

月マガの隠し玉ボールルームへようこそが超熱い。読めば読むほどダンスに熱中してしまう、奇跡のダンス漫画です。さすがにダンスをやろう!とまでは行きませんが、このダンスという世界に惹きこまれていきます。その世界観は全てキャラクターからの熱量によるものでしょう。すごい作品です。
1巻が発売されてから、書店員さんが大絶賛だそうな。あ、すいません。目利き書店員さんが大絶賛しているそうです。2巻の帯にはその目利き書店員さんのお言葉がズラリ。俺もそんなところに載ってみたいもんだよ!ちくしょう。




多々良のデビュー戦

簡単に言えば“ボーイミーツダンス”な作品。主人公の富士田多々良がダンスに出会います。ダンスに会ったことにより、未来の見えない暗い学校生活が一転します。夢中になれるものが見つかった。多々良少年にとってこれほど大きいことはありませんでした。
目標は天才ダンサーの兵藤。そしてパートナーの花岡雫。この二人のダンスに憧れ、二人のように踊れたらな〜と思っていたら、何と兵藤の替え玉で踊ることに!!1巻はそんな感じだったのですが、2巻からは本当に大会に出てしまいました。もちろん違反出場です・・・。





お前も早く舞台に

多々良が兵藤に見せたダンスは驚きのものでした。本来は兵藤用として準備されていたダンスを途中までながら踊ってしまったのです。覚える時間も無かった、パートナーである雫とあわせたわけでもない。ぶっつけ本番で自分の記憶だけを頼りに、他人のダンスを踊ってみせたのです。そして、それを見ての・・・兵藤のマジギレ。マジギレといっても良い方向への切れ方をしていましたね。触発された〜と言った方が近いかもしれません。
ただ、兵藤はそもそも足を怪我していました。それなのに多々良に煽られて踊らされた。プラスして多々良が踊ったことによるペナルティ等々で六ヶ月の大会出場停止。もちろんそんなことで踊る兵藤ではなく、多々良に「早く舞台に」という言葉と「雫を頼む」という謎の言葉を残して消えていきました。ここで重要なのは、兵藤という男は・・・他人に興味を持つような男ではないということ。自分のダンスを踊られた多々良に何かを感じたのかもしれません。天才・兵藤に認められた多々良もまた・・・天才か。


またあそこに戻れたら

一方の多々良ですが、違反であったとはいえこれまで味わったことの無い感動に打ち震えていました。他人から拍手なんてされたことなんてなかった男がもらった万感の拍手。その感動が多々良を一人前にしてくれる。なんだ・・・ダンスってすげーもんなんだな。





新キャラの赤城兄妹

そして、話は次のステップへ。
赤城兄妹の兄・ガジュがパートナー不在の雫に結婚の申しk・・・新しいパートナーの申し込みをしてきました。元々は兄妹でコンビを組んでいたのに、妹とのコンビを解消して雫と組みたいと言い出しています。そして、兵藤にちょっと信頼が揺らいだ雫はその申し出を受けます。しかし、兵藤に雫を頼むと言われた多々良、残された妹・マコがそれを良く思うわけもなく・・・。



・・・というわけで、多々良とマコがコンビを組むことになります。



マコちゃんは・・・





マコちゃんは・・・




本物のヒロインだった


雫なんていらなかったんや(えー
ブラをしてないマコちゃん、腰を押し付けられて「あん」と声が出ちゃう中学2年生のマコちゃん。彼女が本当のヒロインだ・・・。とまぁ、冗談は半分にしといて、マコちゃんが出てきてからの多々良は存分に才能を発揮し始めます。


多々良とマコちゃん

今までずっと仮想でシャドー練ばかりしていた多々良に本物のパートナーができました。とてつもなく目が良いと言われる多々良の才能が開花しそうです。パートナーでもあるマコちゃんにとっても、多々良はいいパートナーかもしれません。ガジュの性格を考えると、無理やり引っ張られていたのでしょう。多々良にはパートナーとして合わせることができるわけです。お互いにwin-winの関係となり得る・・・はず。





自身と存在感

多々良にとって、自分を肯定してもらうことって本当に嬉しいんです。ダンスは、マコちゃんはそれを与えてくれます。多々良自身は気付いていませんが、彼には不思議な才能?魅力?が備わっています。それを肯定してくれるものが、自信を植え付けます。その自信がまた踊りたいと言った舞台へまた立てるわけです。
自信の無さはダンスにとってタブーです。圧倒的な自己主張、それが大切なのです。違反ながら兵藤の代わりに無理矢理踊らされたダンスでは、皆の前でダンスを踊ることの楽しさを知りました。次はダンスの技術、ダンスに大切なもの、そういったものを学んでいく・・・はず。



月マガは熱い漫画が多いです。capetaましろのおと四月は君の嘘・・・。挙げればキリが無い(ありますが)んですけど、中でも新人としてここまで描くか・・・と驚かされる作品が、ボールルームです。読んでほしい作品です。このダンスの熱量はどこまでいくのか。とても楽しみな作品です。早く3巻出ないかな〜。