奇跡の一振り誕生・他「月刊少年マガジン・8月号」

capeta、ましろ、四月、ボールという四天王が並ぶと最強すぎる。



ましろのおと、圧倒的である:ましろのおと



雪の音・・・

先月号から個人戦に登場した澤村雪。団体戦も圧倒的でしたが、個人戦も圧倒的に面白い。特に澤村雪がすごい。祖父の音を演奏していた雪から、今月号はついに本来の“澤村雪の音”へと変化しました。よく言えば若者が弾けるとは思えないほど老獪な演奏、悪く言えば祖父の演奏の模倣だったわけですけど、それは本来の音ではなかったわけです。
「伝わればいいな」
「届けばいいな」
そう願いながら楽しんで演奏していました。青森から出てきた雪と触れ合った人間からすれば、いつもの澤村雪。名も無き若者の演奏に酔いしれた観衆からは最大限の拍手が贈られました。音を聴いたというよりは、音から色んな思い出が伝わってきた?音を純粋に楽しんだ?そんな演奏だったように思います。
少し気になるのは採点者が困っていたこと。前半と後半が違いすぎるのもそうですが、今大会の団体戦を見るに、優等生らしい演奏の方が点数も高めのようですから・・・。どうなるかは分かりませんな。一方で、雪の母親でもある梅子が悔しそうな顔をしていたのも気になります。やはり雪を使って祖父・松五郎の音を知らしめたかったようですね。母親としてというより、娘としてこの大会をやりたかったのかもしれません。息子を〜ではなく、父を〜ということでしょう。いや〜、何かやだね〜。
さて、来月は田沼が登場。雪とは違い、人に聴かせる経験も豊富な人間です。どんな演奏をするのか楽しみですね。





○旬のすぎた男・孫六なんと孫六



孫六孫六でした

海外旅行に行ってた人が日本に戻ってくると、味噌汁が飲みたいとか日本の食べ物が食べたい〜とか言ってるのを見るじゃないですか。今・・・そんな気分です。ああ、孫六は日本に戻ってきたんですね。やっぱり孫六は日本が似合うな・・・。
体調不良ということで入院してしまった孫六カウボーイズとは契約が切られているようです。MVPも取ったのにね。しかし、天狗になった孫六も悪いのかもしれません。見栄えを気にして借金しながら最高級の病室を使用しています。アホです、アホ。
日本のチームに入れるわけもない。×がついた男に大リーグで引き取り手があるわけでもなく。そうなると・・・やはり日本代表ですか。野球漫画っぽい!!どうやってねじ込むのかは見もの。また殺し合いが始まるんだろうか。もしくはボーリング編とか面白そうですけどね。





○ダンスの奥深さを学ぼう:ボールルームへようこそ



もっと早くダンスに出会いたかった

初心者が上級者と競い合ってること自体が無理な話、そこに初の大会という部分も重なって多々良がボロボロになっています。俺からすると、あのピンとした姿勢を維持するだけでも大変だと思うんですよ。それに加えて短距離走を繰り返してやっているような状態で、初心者がいきなりやるには辛いでしょう・・・。
気持ちは動くけど、体は動かない。そのギャップに多々良が苦しんでいます。「もっと早くダンスに出会いたかった」という言葉にはかなり熱くさせられました。彼は本当にダンスが好きになった。ダンスが唯一無二のものになった。惜しむらくは時間という概念だけはどうしても解決できないこと。
意外とダンスって体力使うんですね。華やかに見えて奥が深いようです。もしくは最初からベーシックだけで踊っていれば違ったのかも?ガジュからは人の真似事であること、他人の振り付けなんかして格好ばっかりだと罵られています。ただ、盗まれた側である兵藤の言葉が気になるところですが・・・。意外と多々良を応援していますね?ちょっと不思議です。また、多々良とガジュの戦いではなく、まことしずくの戦いであるという言葉が気になるところ。ダンスってパートナーありきですからね・・・。来月も楽しみです。





○夢中になる男の子はかっこいい:Mr.釣りどれん・海



ミス釣りが帰ってきた

Mr.釣りどれんは確かに足跡を残したと思います。世代だった男の子にバス釣りを普及させました。とだ勝之先生がテーマとして選んでいる、野球、バスケ、サッカー、そして釣り。これらは本当に男の子が夢中になるテーマだと思います。あ、ホームセンターてんこも男の子が夢中になるテーマですよね。そういった作品をずっと描き続けていることに感動すら覚えます。
というわけで、前回(2011年7月号だったかな?)に引き続き、海釣りをテーマにした作品の読み切りが登場。いやもう、連載化してくれないかな〜。なお、今回の獲物はタチウオでした。やっぱり夏に海釣りはお約束ですよね。
子供からしたら絶対的に面白い。とだ先生が描くテーマに夢中になれたらかっこいい。一番になれたらかっこいい。ドキドキワクワクを大切にしている作品が多くて、本当に大好きな漫画が多いです。そういえば、あきら翔ぶ(野球漫画)がJコミに登場していました。気になる方は、タダで簡単に読めるのでどうぞ!http://www.j-comi.jp/book/comic/42831
釣りどれん海というか改。初心者にも優しいお話になっています。どんな遊びも安全は守らなければいけません。とだ先生はただ楽しいではなく、マナーの部分も描いています。そういうところも読み取って楽しむのが、とだ作品の楽しみ方だと思います。





○哀川和彦敗れる?:DEAR BOYS ACT3



僕らの哀川が通用しない!?

困った時は哀川でした。バラバラになってチームを1つにしたのは哀川でした。チームが停滞した時に何とかしてくれるのも、チームを強くしたのも哀川。日本一のエースである哀川がいたからこそ瑞穂は決勝までやってこれました。しかし、日本一のチーム・天童寺を相手にその哀川が通用していません。1年前まで一緒に練習していたからこその結果とはいえ・・・。
「理解はしても納得はしていない」
哀川と対峙した天童寺の面々は納得していないことを告げました。元々は同じチームのメンバーだった男が、自分たちの下を去り、目の前に立ち塞がる。天童寺のバスケではないバスケで挑もうとする哀川に、それなりの回答を持って試合に臨んでいるようです。ただ、そのお互いの気持ちとその答えは・・・試合でしか決着できません。
ファールをしてでも哀川を止めているのを見ると、天童寺の言う公開処刑は哀川を無得点で抑えることかな・・・。本当にできるんだろうか。もう哀川がんばれとしか言えない。





○奇跡の一振り誕生:ノラガミ



折れた刀が日本になった

ちょっと感動した。今月号の話に感動した。雪音くんが進化しました。
「ごく稀に変貌を遂げる神器がいる―二心なく忠誠を誓うという祝の器」
毘沙門の神器ですら「いいなぁ」と言わせるほどの大事でした。主のために進化した神器の逸材だそうです。あんなダメダメな主のために・・・(ホロリ)。夜トも夜トで「オレのために変わってくれた神器は初めてだ」と言っていますが、何か残念な奴ですなあ。あはは。いやしかし、毘沙門の神器すら圧倒していて・・・すごい神器になったものです。毘沙門戦後にきっと皆で大喜びでしょう。
で、毘沙門側ですが、大変なことになっています。毘沙門が落ちました。神器の多さが災いしたんですが、なかなか難しいものです。元々は毘沙門と夜トとの因縁からこんなことになってしまいましたが、また毘沙門の神器が消えていくことになるんでしょうか。ひよりが止められることができれば・・・。期待しすぎかもしれませんけどね〜。





○厳しい母と従順な息子の結末:四月は君の嘘



お前なんか死んじゃえばいいんだ

ず〜っと、母親の言いなりになっていたのかと思いきや、最後の最後に「死んじゃえ」と言っていたそうです。ちょっと予想はしていましたが・・・。これはピアノをやめたくなりますわ。
それにしても公生も腐っても鯛でしたな。演奏が始まった公生は完璧でした。一切のズレを許さない演奏。そこにいたのは昔ながらの天才少年・有馬公生。戻ってきた公生を見つめる者、圧倒的な壁が再び立ち塞がったことに喜ぶ者、またしても本当の公生ではないといら立つ者・・・。三者三様の状況で公生を見守ります。そしてまた音が聴こえなくなる公生。
病気の母親を良くするためにと1番を狙い続けた公生でしたが、最後まで息子としてではなくピアノの教え子としてしか見てくれなかった母親にブチ切れでした。母親のため・・・というのがまた辛い。友達との楽しい時期を失ってでも、母親のために頑張った。操り人形と言われても、メトロノームと言われても、勝つための演奏をしていたわけです。ただ、本来の公生の音を潰し続けたのも母親なんですよねぇ。ピアノ世界のことなので、何が良いのか悪いのかは分かりません。1番を取らせる演奏も、楽しむ演奏(母親の前での演奏)も間違ってないんでしょうが・・・。
息子に期待する母親ってのは、ましろのおとでもそうですが、いるんですねぇ。どちらも息子自身の音を望んでいないのが悲しいですが。

音が無くなった公生は復活するのか。他のライバルと同様に観客を納得させられる演奏ができるのか。来月も期待が大きすぎです。