SOUNYUUことですね「こみっく☆すたじお」



挿入的なの

月刊ヤングマガジンで連載していたこみっく☆すたじおの最終巻が出ました。漫画家漫画に見せかけた極上の萌え漫画。講談社による萌えの最終兵器。漫画家とアシスタント(メシスタント)の憎らしいほどラブラブ生活を描いた素敵作品でした。
それにしてもこの帯、「挿入的なアレ」とは一体何なのでしょう。可愛らしい表紙とのギャップが気になります。とか思ったらこういう事(https://twitter.com/DAI_3/status/209990387014709249)でしたか。正直、爽やかな表紙絵を台無しにしてますね(にっこり。ああ、憎い。そして羨ましい。俺だってやってみたいよ・・・。Dさんはいくら包んだのか気になります。何をどうしてこうなったんだ。くそっ。*1





温泉イベントもありまして・・・

熱血格闘作品アルティメット番長を描く漫画家”高倉健二”の正体は可愛らしい女の子だった。その正体でもある合法ロリ先生”こと瀬貝いちこの下にやってきたアシスタントの相原実。そんな二人のラブストーリーがこみっく☆すたじおという作品になるわけです。いやらしい事も沢山ありましたが、基本的に20歳以上なので無問題。生えてない疑惑もあるいちこ先生だけど無問題。
漫画家漫画かと思いきや萌え漫画だった。萌え漫画かと思いきやラブコメだった。ただ、ラブコメだと言いつつ、”好き”を表現するのが恥ずかしい(もじもじ)といったどこぞの作品群とは違います。基本的には欲望に忠実です。好きだからやってみたい、やってあげたい。障害があるとすれば、相原・・・あれ、モブ原?クズ原?カス原だっけ??まぁいいや。そのナントカ原がアシスタントではなく漫画家として活躍することのみ。
そんなわけで4巻の温泉イベントが素晴らしかったです。読んでしまったアナタ。・・・顔がニヤニヤしていますよ。





二人の関係の終焉

異性として好き、しかし漫画家として尊敬もしている。相原のいちこに対する感情がこの作品の軸として一番好きでした。で、漫画家としてのいちこと並ぶために一生懸命頑張ってた相原もついにデビューを迎えます。ただ、そこには自身の連載を終え、漫画家としての存在ではなくなったことから相原との中途半端な関係を終わらせようとするいちこの姿が・・・って、どこの昼ドラでしょうか。いやいや、しかし、最終巻たる第4巻はこのギャップがたまらんのです。
巻末コメントを読むと、どうもラストは結婚エンドを考えていたそうです。それはもう表紙からも伝わってきますね。相原がいちこへの気持ちを素直に表現した場面、「結婚しよう」と告白した場面、とても素晴らしかったです。場所が場所なのはこの二人らしいなぁと思いましたが・・・。


「俺がどれだけ先生のこと好きなのか全然分かってない」


気持ちだけでは伝わらない。言葉にしなければ伝わらない。ヘタレ原を後押ししてくれた他のアシメンバーの応援あってこその言葉だったように思います。合法ロリ先生、モブ原、ビッチーフ、変態女子高生。どこのアホグループだよと思いつつ、お互いを分かり合っていた4人組がちょっと羨ましいですね。






SOUNYUUこともありまして

というわけで、挿入ですよ、挿入。何を何に挿入したかってのは考えれば分かりますね。あっ、USBの上下逆ですよ(←?
結婚エンドを考えていた〜とちょっと書きましたが、正確には「結婚妊娠エンド」です。表紙裏では童貞ではなくなった相原がサル原、非童貞様と呼ばれています。いちこ先生が一番この挿入的なのを望んでいたような気もしますが、何はともあれ良かった良かった。
そういえば、こみ☆すた作者の此ノ木よしる先生も立派なお母さんなんですよね。まだお子さんも小さいそうで、漫画を読める年齢になった時にこの作品をどう読むのか楽しみです。親が描いた作品の表紙に大きくと書かれている「挿入的」について問われた際にどうするのか。非常に心配です。まぁ、こみっく☆すたじおを使った性教育があるとかないとか*2。そういう意味では、帯文を考案した人間の罪は重いですよ*3







またね

そんなこんなで最後になりますが、最終ページの「またね」という言葉がとても好きです。漫画家漫画〜とは言いつつも、どこぞの作品のように編集部や業界を騒がせるような話題をやったわけではありません。人生を賭けた苦難やピンチを乗り越えた〜という作品でもありません。漫画業界でもしこんなことがあれば面白い、ありえたら楽しそう。そんな日常を描いていたと思うわけです。
そんな中で「またね」という、この日常が続く、そしてその「またね」の先が楽しみになる終わり方でした。正直言えば、あともう少し続けてもらえたらなぁと思ったりもしました。始まりがあれば終わりがあるなんてのは、どの作品の最終回でも思うことですけど、「またね」という言葉で終了した全4巻のこみっく☆すたじおはいい作品だったな・・・と。



素直に面白かったです。作中でもいちこが「相原に会えてよかった」、相原も「先生と会えてよかった」と言っていました。是非是非、此ノ木先生にも「この作品に会えてよかった」と思える作品を作り続けてもらいたいと思います。次回作も期待しています。もちろん講談社でね。



*1:この段ジョークです・・・が、この手のお話は待ってます(←

*2:嘘です

*3:ジョークです