ゆとりも悟りを開く仏師漫画「ブッシメン!」

昨日はエイプリルフールでした。嘘はよくありませんよ、嘘は。俺も滅多に嘘をつかない正直人間ですが、嘘をつくと閻魔大王に舌を抜かれてしまうらしいですから。エイプリルフール以外の嘘はやめた方がいいと思います。そういえば、そんな閻魔大王は仏様に数えられたりするらしいです。地獄の大王なのか仏なのか・・・。よく分からない世界です。
さて、そんな仏の世界を垣間見れる?漫画といえばイブニングで連載中の「ブッシメン!」がありますね。仏というよりは、仏像を彫る仏師の物語です。仏師のお話とはいえ、仏様に関する情報はピカイチ。若手仏師の奈良崎玄造を中心とした仏像好き&フィギュア好きがワイワイやってる作品です。



仏像入門

仏様を彫るのも実は色々とルールがあるらしいですが、彫るだけなら美術の授業でやったような彫刻刀で十分そう。ホームセンターに行けば大体揃う。意外と面白そ・・・う??まぁ、もしやる場合には怪我に気をつけてください。
この作品のいいところの一つに分かりやすさがあると思うわけですよ。普通の人が分からない分野を扱うというのは他ジャンル漫画でもよく見かけますけど、重要なのはそのジャンルをどう分かりやすく説明するかにかかっています。確かに仏像というのは身近・・・あれ、身近だったかな??まぁ、その仏像には一体どんなものがあるのか、仏像にどういう意味があるのかを知ってる人は意外に少ないはず。そのジャンルを何故かフィギュア周りで描くという手法がとても好きです。


ゆとりです

ブッシメン!最新の3巻ではお話が大きく分けて3つほど収録されています。1つはカンタン仏像彫り。それと仏像修復、造形タッグマッチの3つです。
仏像修復の話はかなり心温まるものでした。死んだ旦那さんが彫り残した仏像を最後まで彫ってほしいという依頼を玄造が担当し、驚きの展開で・・・という感じですが、仏像知識があるなしで見え方が違うかもしれないです。一度、仏像好きにどう読んでいるのか聞いてみたいものです。
さて、作中に依頼主の女性(会社社長)が出てくるんですが、その会社の新入社員が入社式で「ゆとりなんで」と女社長の怒りを交わしにかかっています。大した話が眠っている話題ではないんですが、とても印象に残りました。今の子ってこんなのばっかりなのかなぁ・・・???まぁ、社長の話の途中で携帯をいじってた(ゲームしてた)ら怒られますよ。どこかで教育を間違えたのかもしれません。そんな彼も作中で改心しているので、きっと仏様の力が何らかの作用をしたに違いありません*1。すっ、すげえ漫画だぜ!!*2



美人な古宮姉妹

ゆとりの話もそこそこに、この作品の魅力についてもう少し。いや、とにかくもう女の子が可愛いんですよ!!玄造を見出した三蔵法子(仏像ヲタ)、玄造の幼馴染でメガネっ子の浅倉サクラ、古宮静&偲姉妹。どの子も可愛い!!なお、イチオシはまさかの静さんだったりします。目元のホクロがすごくセクシーですね。妹の偲ちゃんの方は「美人すぎる仏師」と呼ばれている女の子で、ネットアイドルもやっているという逸材。お気に入りの静さんとの美人姉妹コンビはとにかく最高。はよ薄い本を読みたい気分にさせてくれる逸材です。はよ、はよ!



偲&法子

造形タッグマッチでの一幕ですが、サラシとか最高ですね。うーん、どの子も可愛いなぁ。
なお、造形タッグマッチはブッシメン!作中でもかなりの良話でした。取り壊される資料館を舞台に各々の技量を見せ合う大会が開催されています。偲ちゃんたちの仏像もとても良かったですが、玄造とシュガーソルト(佐東年男)くんの東洋vs西洋はかなり見もの。



無駄のない比率”白銀比

西洋が”生”という美を体現しているのに対し、東洋の仏像が”死”を表現しているという対比。取り壊される資料館という最期を舞台にしているからこそ、仏像の良さが引き立つお話でした。西洋の黄金比と東洋の白銀比という対決も面白かったですね。躍動感というよりは、静寂が似合う仏像ならではでしょうか。ちょっと佐東くんが「日本の美術は死んでいる」という挑発が玄造を奮い立たせたようです。


まさか仏師で漫画になるとは思いもせず。それが面白いとか想像もせず・・・。これは神漫画ではなく仏漫画です。読んでて笑えて、何か安心する??とてもいい漫画だと思います。
まぁ、何度も言いますがオススメは静さんですので。彼女からはエロさを感じる。メスのにおいがする。仏の作品だと言いながら、こんな煩悩まみれの終わり方でいいのか悩むところですが、それもまた魅力の1つですから。そう悟らせてくれる作品なんです。オススメ。



*1:作中に全く関係ありません

*2:本当にゆとり社員は仏像と関係ありません