新・日本語の教科書「きょうの思春期」



見ねでけろ・・・

イブニングで連載している「きょうの思春期」がついに単行本化。安定して少ないページながら、不安定な内容を常に描き続ける”こだくさん”先生の作品です。何を隠そう”こだくさん”と言う名前は、一條マサヒデ先生といぬぶろ先生のコンビ名なのです。・・・あ、この二人、混ぜちゃいけないコンビだ!!(いい意味で)
連載が始まって思ったのは、「こだくさんなんて聞いたことないぞ??しかも絵がいぬぶろ先生に似てるなぁ・・・。ネタも一條先生っぽいぞ?」・・・・まさにその通りだったよ!!!もうビックリです。2010年から連載していますが、なかなか単行本が出ずに心配していたんですよ。本当に出たということで嬉しい限りです。


きょうの思春期発売

可愛い女の子の絵柄を描けるいぬぶろ先生(もちろんエロ系です)。言葉を巧みに操りつつ、エロネタが凄まじい原作の一條先生。この二人の出会いは必然か、偶然か。兎にも角にも、まずは表紙ですよ!!!買うときビビりました。”この表紙買いづらい”*1・・・と。可愛い女の子が並んで、何故かモザイクがかかっているという構図。いやまぁ、もちろん買ってモザイク帯を外しましたよ。普通、ほら・・・モザイクかかってエロいと見せかけておいて〜ってのがあるじゃないですか。もうね度肝を抜かれたよ!!最後の最後で意表を突かれた感じです。思わず「お前・・・」と呟くという謎の行動をしてしまいました。まぁ、買って確認してください。




先生「人生には意義があると思います
生徒「いぎあり!
先生「どっちだろう

一條先生の代表作「B.B.Joker」「4ジゲン」「殺し屋さん」といった作風からも分かりますが、日本語遊びがとにかく上手い。いぎありネタは中でも好きな話だったりしますが、他にも「聖職機能(せいしょくき)の強化」や「路理然整(ろりぜんせい)」「敬虔豊富(けいけんほうふ)」といったネタが・・・って、ほぼエロネタじゃねーかよ!!!!本当はエロくないはずの言葉遊び的なネタをいぬぶろ先生が完全なエロネタへと昇華させる・・・。本当に怖いコンビやで。


大体、部を舐めてる⇒大腿部を舐めてる

考えたことあるのかないのかギリギリのネタだと思います。そもそも”大腿部”って言葉をそんなに聞きません。基本的にこんなネタばかりです。
エロネタ以外にも、謎の球拾い部、ひいき先生、心の優しいスケバン、中好きの少女、突き抜けた放送部、真理を語る先生・・・etc。特に球拾い部はかなりの謎ですね。とにかく球を拾うだけの部です。雑用の代名詞・球拾いを部にし、そこらじゅうの球を拾います。公園のBB弾も拾います。もしかして、”玉拾い”というネタに走りたかっただけじゃないかと心配になる部です。あ、それと中好きの少女の大絶賛ネタは皆の心を掴んで離さないこと間違いなしです。



こりこりむけてる

へのへのもへじに対抗して作った”こりこりむけてる”。こういったネタが出せるのはすごいを通り越して、怖い。
しかし、この日本語遊びのようで間違ったことはやっていないというギリギリバランスの作品を読んでると、「これを日本語の教科書にすればいいんじゃね?」という謎めいた結論に到るんですけど・・・どうでしょう?そうだ、中高生必読にすべきなんだ(←たぶん何かが違う
表紙に度肝を抜かれ内容でも圧倒される。一條先生といぬぶろ先生が組んでも、これは健全な漫画であると言い張れます。いや、一周回ってこれはエロくない。真っ当な日本語の教科書なんだ!!



そういや大学の先輩に「妹は思春期」をタイトルだけでエロ漫画扱いされたことがあるけど、一般人からすればこの作品も似たようなもんなんだろうか。

*1:少女漫画やエロ本を買うのにも躊躇しませんが、この表紙に一度考え込んでしまいました