君はサックラーの夢を見れるか「GIANT KILLING」

なでしこジャパンがW杯で優勝しましたね。キャプテン翼からずっと続くW杯での優勝の夢を先に女子が成し遂げるとは・・・。前回大会を思い出しても優勝の可能性を模索してようやくってレベルでしたっけ。それだけなでしこも頑張ったということで。非常にめでたいです。
漫画がリアルにどこまで影響を与えるかは分かりませんが、キャプテン翼がサッカーというスポーツの楽しさを教えたのは確実だと思います。そして、「GIANT KILLING」はサッカーの楽しみ方を教えてくれた漫画だと思っています。そんなGIANT KILLINGことジャイキリも20巻に到達。1シーズンの物語であると仮定して、後半戦の序盤にいることを考えると40近くは行きそうですね〜。楽しみ。



モンテビア山形の佐倉監督

現在、世界ナンバー1のサッカーチームは?と聞かれるとバルセロナと言わざるを得ません。その対抗馬と問われれば、やはりレアル・マドリーになるでしょうねぇ・・・。そんなレアルの監督・モウリーニョはプロ経験がありません。しかし、モウリーニョの経歴は一流そのもの。様々な一流クラブを渡り歩き、その都度多くのトロフィーを獲得している名将。口を開けば問題が起きるタイプですけど、残した実績を考えると誰も何も言えないという・・・。
ちょっと長くなりましたが、20巻目のジャイキリでの注目は対戦相手の監督がプロ経験がないという点です。選手経験がないとダメなんてことはありません。必要なのは選手を動かせる能力と、チームを作れるだけの何かがあればいいです。モンテビア山形の佐倉監督、通称サックラーはその何かがあったということです。



サックラーと言えば達海と年齢も近く、オールスター戦で一緒に采配を揮った仲です。達海は日本代表にもなったことのあるサッカー界のスター、一方のサックラーはプロ経験のない無名人。どちらが優秀という話ではありませんが、やはりサックラーの苦悩は多いようで・・・。



選手経験がないと面白みに欠けるよねー( *´艸`)クスクス

小森という山形の選手の一言です。全員がこういった意見ではないですが、まぁ少なからずあるようです。
達海が監督としての最大の能力はモチベーターとしての才能だと思っています。もちろん自身の経験によって裏付けした戦略や、サッカーを楽しもうといった気持ちをチームに植えつけた能力も特筆すべきです。しかし、もっと重要なのは試合前に選手たちのやる気を出させる能力、モチベーターとして最高の監督だと思うわけです。
一方のサックラーは親しみやすさは一流です。それで人がついてくるかと言えば別問題。そんな状況下でサックラーは自身のサッカー理論を駆使して選手たちに能力を認めさせました。ぶっちゃけ達海に比べて1段階遠回りしているんですよ。チームに自身の戦術を植えつけることができる反面、我の強い強豪チームじゃできない芸当ですね〜。



マチュアとプロの差は?と聞かれたらどう答えるでしょうか。1つの回答として、和を持って勝ちを成すのがアマ、勝ちを持って和を成すのがプロです。結果が付いてきてナンボの世界がプロです。例えばサックラーくらいのサッカー好きって世界中にたくさんいるんですよ。プレーするのはヘタだけど、理論はあるという感じの人は確実にいます。それでも山形がチームとして成り立っているのはサックラーの下で勝ち上がったという事実。そういう意味ではサックラーの能力が稀有なものであるということ、さらには運を持った人間だったのかなと思っています。




俺の読み的中!

まぁ、それでもそれを上回るのが達海という男なんですけどねー( *´艸`)クスクス
サックラーが途中で戦術を変えるんですけど、それを読んでいた達海という構図です。惜しむらくはサックラーの山形が発展途上だったという点ですね。もちろん達海のETUも発展途上ですが、チームの方向性を中断期間に固められたというのが大きいです。試合の途中で戦術を変えるしかなかった山形というチームが惜しかった。本当に惜しかった*1。ただ、山形を一段階上に引き上げようとしたETUもさすがということでしょうね。



こうやって選手だけでなく監督も注目されるのっていいですね〜。サッカーがより楽しめます。どの監督がどういった考えを持っているのか、どういった戦術・サッカー観を持っているか。そういった部分を楽しむのもサッカーの魅力ですよ。
余談ですが、サックラーの喜びは半端ないものだと思います。漫画界で言えば、漫画好きがいつの間にか漫画原作をやってて大好きな漫画家さんと同じ雑誌に載っていたレベル。それで戦えているんだから本当に立派としか言いようがないです。サックラーにとってはまだ夢の途中のようですが、サッカー界に引き止めてくれた達海という男と試合ができているのは絶対に嬉しいでしょうねぇ。
なかなかサックラーと同じような経験はできないでしょうが羨ましい限りです。え〜っと・・・、講談社さんご連絡待ってます!!*2



*1:まだ試合結果は出ていません

*2:本当に連絡来たら土下座するタイプ