ついにスラムダンクを越えてしまったか「あひるの空」

今さらですが3月のライオン講談社漫画賞受賞おめでとうございましたー。マンガ大賞も受賞(進撃の巨人は惜しくも・・・)していますが、実に納得の受賞です。将棋を舞台にしていますが、なかなか厳しい世界だと聞いています。その将棋の世界にのめり込み、それ以外の世界には結構無頓着な桐山くん。そんな主人公の桐山くんのちょっとずつな成長がいいですよね。
そういえば最新6巻は読まれたでしょうか。ヒロインのヒナちゃんが5巻からイジメにあっています。学校生活にイジメは付きもの・・・だなんて言いたくはないですが、ヒナちゃんがイジメられるまでの過程を考えると辛いものがありますね。俺は許したくないネタでしたが、とりあえずヒナちゃんの担任がクソでした。協調性がないのと協調しようがないのは全然違います。そこはまぁ・・・桐山くんに頑張ってもらいましょう。誰かの支えがあるって大切ですよ。




二階堂よ永遠に・・・。





学校生活の中で大切なものの1つは友情ですよね。しかし、その友情がこじれるとイジメみたいなことが起きます。昔はイジメる人間なんてヤンキーみたいな奴らがご定番だったように思いますが、今ではふつーの人でもイジメる側になっています。だからこそ言いたい。・・・イジメかっこ悪い。



バスケやらせてください

週刊少年マガジンで連載中のスポーツ漫画あひるの空でもそんなイジメ問題が取り上げられていました。作者の日向先生も「イジメで部活を辞めてしまった」というお手紙をよく貰うそうです。俺は中高とサッカー部に入っていましたが、部活ではあまりそういったイジメは見たことなかったですねぇ。ただ、クラスにあるイジメも部活にあるイジメもそう変わらないでしょう。日向先生も言っていますが、なかなか無くならない気がします。
主人公の空たちが現在試合している相手、霞川崎のキャプテン牧野くんが昔イジメられてました〜って話だったんですけどね。先輩にイジメられ、先生からも無視され、でもバスケがしたいと諦めずにコツコツと努力していました。音を出して練習すると怒られるからと裸足で深夜練習もしていました。


小さくて大きな裸足の闘志

牧野くんがすごく健気。牧野くんは健気萌え。
小さくても凄い奴(=空)を見て、頑張れば努力すればと1年間イジメに耐え、こっそりと練習をして身につけたDF能力。あまりバスケには詳しくありませんが、そういった能力って才能以上のものが必要そうですよね。
先の土下座は、1年間我慢してようやく試合に出られそうな舞台を先輩たちが奪おうとしたため。どんな酷いことをされたとしても、バスケを奪うことだけはやめてほしいとした土下座。某スラムダンクでもバスケがしたいと言った場面がありましたけど、それとは全然違う場面です。奪うって行為は本当に最低です。



「他人の時間を奪ってきた人間が、自分だけ有意義な時間を過ごせると思わないでね」
結局、イジメていた先輩たち(実は牧野くんしか2年生はいなくなっていた)は解雇。新しい顧問の先生が入ってきたことから発覚しましたが、気づいてあげられる人、そして行動してくれる人で良かったです。ただ、それもこれも牧野くんが努力してきたからこその話です。
まぁ、最後は空たちクズ高に負けてしまうんですけど、最後までやれたということ、次は負けないと誓う牧野くんたちのチームには次があります。牧野くんを慕う後輩たちもいます。そして、試合の中で現れてきた牧野くんの本当のプライドがチームを強くするに違いありません。なんというか・・・牧野くんのバスケができる嬉しさ大爆発ってお話でした。やりたいことがやれるって、とっても楽しいことなんだよ?






32巻の途中より、牧野くんたちの霞川崎から鶴工へとお話がバトンタッチしてます。鶴工といえば不良高校のバスケ部。しかし、持ちまえのガッツで善戦中。
「終わりたくない」「やっと面白くなってきたのに」と本心から思う柾木。ようやくバスケに打ち込み始めたのに・・・という悔しい気持ちが出ています。暴れることしかないような学校で夢中になれたもの。ゲ○を吐き、ヒーヒー言いながら走り続け、こっそり練習したりもしたバスケットというスポーツ。32巻の試合を見ていると、どこをどう見てもスポーツマンにしか見えなくなりました。マグミという逸材がいることもありますが、それについて行こうとした根性は本当に立派です。


頑張った人間が必ず報われるわけではない作品ではありますが、頑張った人間、頑張ってる人間は本当にかっこいい。逆に頑張ってない奴らはダセーと思う作品です。主人公たち以外がしっかりと輝いているのも魅力のひとつですね。




クズ高はどこまでいけるか・・・?

32巻で霞川崎を倒した空たちですが、次はついに新丸子戦です。常盤たちとどんな試合を繰り広げるのか・・・。非常に楽しみです。



さて、ついについにあひるの空が32巻を突破しました。実はバスケット漫画で32巻を冠した作品って無かった(もしくは少ない)はずです。DEAR BOYSも長く続いていますが、シリーズ変えをしているのでACT2が30巻でMAX。ハーレムビートで29巻。で、かのスラムダンクが全31巻。そして、その巻数をあひるの空が抜いてしまいました。それもこれも”負け続けた”おかげ??一つの大会をやり抜く形ではなく、何度も何度も大会を負け続けている作品ならではかと。
どこまで行くのか、また負けないかと心配になりながらも、続きを楽しみにしたいと思います。