漫画がバスケを強くする。そんな未来を想像してしまうのです。「あひるの空&DEAR BOYS」

世の少年たちに将来なりたいと思う職業は?と質問したら、野球選手とサッカー選手が高確率で入ると思うわけです。野球は言わずもがな、サッカーも世界的人気に押されて国民が身近に感じるスポーツとなっていますよね。実際のスポーツ選手に憧れたという理由も含め、それには少なからず漫画の力もあると思います。ホント、野球やサッカーを題材にした漫画を挙げればキリがないです。

スポーツ少年はスポーツ漫画で育つ。普通の少年はスポーツ漫画を読んでスポーツを始める。そうであると信じています。しかし、日本中の少年たちを熱くさせたにもかかわらず、今現在いまいち盛り上がっていないスポーツがあるわけです。それは”バスケット”


子供の頃、某ジャンプで連載していたバスケット漫画に熱くさせられました。しかし、今現在テレビを賑わせているのはサッカーや野球ばかり。これはとても残念です。じゃあ、バスケ漫画は下火なのか?いやいや、とんでもない。漫画界のバスケ熱は全然冷めていません!!特に講談社が誇る2大バスケ漫画は少年を熱くさせます。





百春「IHに行けたら契約してよ、まどか」
まどか「えっ・・・。」


講談社の中で最も少年が読むであろう週刊少年マガジンで連載しているあひるの空。何か青春やってます。
スポーツ漫画の前提でもある熱血を常に否定している・・・ように見えて実は肯定しまくりなんですよね。寄り道なのか真っ直ぐ歩いているのか。そんなところが青春してるなぁと思います。
青春といえば、30巻でのまどかと百春がいい雰囲気でしたね。好きな子と放課後に教室で2人きりというだけで燃えます。正直、高校時代シチュでこれ以上のものが思いつかないくらいにベストだと思っています。まぁ、それでヘタレた百春はあひるキャラとしてよく分かっているなぁと思いますが・・・。



長く長く続いてきたあひるの空ですが、30巻にしてこれから本当に最後の大会が始まろうとしています。火事になったり、仲間が減ったり、不幸があったり、ヒロインがチャラ男にキスされたり。もうどれだけ読者の心を折り続けたか分からないこの作品ですが、一番心を折ったのは「負けすぎ」ってことですよね。



(また)負けた・・・

おいおい勘弁してくださいよ・・・。どれだけ負けたら気がすむんですか。
主人公チームが負けたら敗者復活しますとかありえません。それは、全ての青春が常に平等だからです。大会に勝つチームの全てが自分たちと同等かそれ以上の努力をしているわけです。突出した才能が集まっているわけでもなく、主人公補正が存在しない平等な世界だからこそこれがありえます。

まぁ、これまでの敗退にはちょっと納得する部分があります。スポーツ漫画にありがちな1つの大会が長すぎるという部分を排除しているわけです。全ては最後の大会に賭けているんだという意気込みが感じられます。


「読者を傷付けたい」というのは作者でもある日向先生が30巻にて書いていた言葉です。何故か嬉しいことより悲しいことの方が思い出に残っていたりするから不思議です。そこはまさに日向先生の狙い通りなのかもしれません。
あひるの空には技術の成長以上に”人間としての成長”が強く描かれています。バスケットを青春の代名詞として等身大の現実を与え続けます。これでバスケに興味を持たないわけがない。





色んな大会や試合を経験してきたあひるの空ですが、講談社にはその逆に長く大会を続ける漫画もあります。それはDEAR BOYSです。




ACT3になってから、既に6巻目ですよ。長いですねぇ・・・。しかも、ミュージカルの第3弾も決定したそうです。DEAR BOYSがまだまだ健在であることが、バスケ人気の火が消えていないことを証明しているように思います。最新巻では成田中央との試合も中盤を過ぎ、残りの時間の使い方が重要になってくる時間帯に突入し始めました。ここで秘密兵器の三浦の3Pシュートが火を吹きまくりです。
ダンクと3Pはバスケの花形だよね!!・・・と言いつつ、そもそもバスケの試合を見たりしないので一般的にそう思われているのかは謎。ただ、バスケ漫画のキャラで3Pシューターって印象に残りませんか?身体的な能力以上に、努力の積み重ねが必要とされるからかもしれません。
バスケットの一番いいなぁと思う点は、点を取るためには自分との勝負が必要であることだと思うんですよね。野球は投手対打者。サッカーはシュートを打ってもGKが防ぎます。入れて当然という雰囲気の中で、「不確定要素があるとすれば自分」というスポーツなわけです。





とりあえず下條監督が好きすぎる。クールなメガネがとっても素敵。俺もこんな大人になりたいなぁと思ってました・・・が、まさか同じくらいの年齢になってたりしないよね??だとしたら、全然すぎるなぁ・・・。下條監督のようなメガネとネクタイの似合う素敵な大人ってなるのって難しいです。



あと、理想の大人、監督像が下條さんだとしたら、理想の彼女はやっぱりさとみちゃんですよね。




この貧乳具合がいい。もう貧乳であってくれてありがとうと言わざるを得ない・・・。正直、ヒロインはさとみちゃんだと思うわけです。むつみ?まい?・・・それって誰のことだい?(酷







バスケに関わらずスポーツのジャッジって不思議なことが多いです。ぶっちゃけ審判の気分次第じゃないの?と思うんですよ。もちろん審判さんが大変なのは分かっているんですが、特にバスケなんかはぶつかってオフェンスとディフェンスのどっちがファールしたのかって基準とかあるんでしょうか・・・。
そして、そんな大事な試合でファールを4つしてしまったのが石井ちゃん。追い詰められたというよりはふっ切れたかな?という印象です。ヒロインが真っ先に励まし、キャプテンが励まし、やるっきゃないよねと開き直りな石井ちゃんが素敵。この漫画のキャラはいちいちかっこいい。






いまさらですが、日本人がNBAで大活躍する日って来るんでしょうかね・・・。大リーグや欧州サッカーで活躍する日本人が増えてきましたが、バスケでもそういった現象が起きるのか。期待してもいいんでしょうか。野球にしろサッカーにしろ、身体的に劣っていても太刀打ちできるスポーツです。しかし、バスケはもろに身体能力が重要とされるように思います。そんな舞台に日本人が行けるのか・・・。
それもこれも漫画によってバスケの土壌を広げるの手かもしれません。スポーツはサッカーや野球だけじゃないんだぜってのを見せ付けてやってください。