このスポーツ漫画が面白いから読んで・・・・もらえますかね?

週刊少年誌、いや月刊を含めた雑誌の中での話ですけど、今一番「スポーツ漫画」というジャンルで読み応えのある雑誌は週刊少年マガジンだと思います。そもそもの数多さはもちろん、質や熱さは計り知れません。一つ問題があるとすれば、BLACK OUTを野球漫画として数えるか悩むくらいですね。
スポーツ漫画は、才能や努力、運といったものを様々なキャラが背負い込むドラマです。読む人によって感じ方は様々だと思いますが、俺が読んでいて一番感動してしまうのは「努力が報われる」シーンです。もちろん報われないこともあるからドラマであり、報われると予定調和のように見えることもありますが、そんな単純な部分で感動してしまうんです。実際にはそうもうまくいきませんけどねぇ・・・。


特にオススメしたいのは「ダイヤのA」ベイビーステップでしょうか。この2作品だけで週刊少年漫画のスポーツ作品を読みきった・・・と思います。特に今年はね・・・。


ダイヤのA・・・・ぅ。ダイヤのA・・・ぅぅぅううう。と22巻を読みながらお酒に溺れたのも懐かしい話です。どうしてあそこで主人公のチームが負けるんだ。主人公があと少し頑張れば勝てたのに、甲子園へ行けたのに。すっげーかっこいい先輩達がいたチームが負けたとか今でも信じられません。ああ栄冠は君に輝く。そんな単純明快な言葉が叶わなかった青道高校の次のステップが23巻では描かれます。




沢村が1年のまま甲子園でエースになる・・・。そんなストーリーもそれはそれで面白かったに違いありません。むしろそれが昔ながらの野球漫画らしい流れだと思います。それをやめて、あえて本当の本当のエースになるための茨の道をダイヤのAは選びました。



まずはチーム内の争いに勝たなければなりません。圧倒的な剛速球、県予選で先発を数々任された実績。それらを踏まえると、青道高校のエース候補は沢村ではなく降谷です。特に本格派右腕というのがいいですね。単純にエースっぽい。


しかし、エースがどっちに?という問いかけ以上にチーム事情は厳しいです。2番〜5番という打線の中軸が抜けたのは大きいです。特に4番だった哲さんの打撃力は・・・。今後はエース争いと一緒に打撃力から守備力への方針転換が迫られるかもしれません。



残ったセンターライン

一番気になるのは4番で捕手でキャプテンを務めることになった御幸。もちろん青道が負けた稲実に同じような境遇の選手がいました。そんな大選手に追いつかなければ甲子園も遠いでしょう。


プロ野球に興味がなくても高校野球にちょっと興味があるよって人は多いんじゃないかと思っています。地方大会から甲子園、そこで行われる試合は全てドラマです。たった1球に泣き、たった1つのプレーに喜ぶわけです。エースになろうとチームに入った。ライバルも仲間もたくさん増えた。でも予選決勝で負けた。これは本当に漫画なのか。現実の話じゃないかと思うほどにリアルです。そんなダイヤのAは面白いと自信を持って言えますよ。
あとの問題はダイヤの原石のままの沢村が今後どうなるか。まだちょっと自分がミスしたことを引きずっているような描写があるのが怖いですね。磨いて磨いて、沢村が2年3年になった時に甲子園で勝負できる姿を想像したいものです。それには降谷はでかいなぁ。ただ、剛速球・本格右腕=エースではなく、チームの信頼=エースだと思います。そういう意味ではまだまだチャンスはあるはず!!期待してます。




負けてしまったと言えばベイビーステップも負けてしまいました。




ベイビーステップの一番好きなところは「成長」です。タイトルにある通り、ベイビーのステップ、つまり赤ん坊の歩幅が全てなわけです。赤ん坊は何があっても、寝ても覚めても決してやめないこと。それは成長です。少しずつでも、最初は小さくても大きな大きな歩幅になっていく作品がベイビーステップです。
主人公のエーちゃんは高校からテニスを始め、3年になった今では全国レベルの選手にも匹敵する力を持ちました。目標は全国大会優勝。今回は県大会の決勝で負けてしまいましたが、次のステップには進めます。この決勝での敗戦を糧にまた一段のレベルアップをしたように思います。


いい試合をするためには、自らのレベルを上げて強い相手と戦うことが重要です。裏を返せばエーちゃんもそれだけ強くなったということです。それはそれで嬉しい話じゃありませんか。



大大大歓声

ここまで14巻かかりました。長い長い道のりです。あっと驚くような技も武器もなく、本当にただひたすらテニスを楽しみながらここまできました。
これを長いと感じる人がいるかもしれません。しかし、こういった流れが最もシンプルなものじゃありませんか。1つの目標に努力努力努力。俺はこういう作品が大好きですよ。まぁ、実際に言えば3年もかからずに全国までというのもちょっと早い気もしますが・・・。某雑誌でこの成長ぺースだと打ち切りだよなぁと思いつつ、こんな素晴らしい作品が連載を続けられる週マガばんざーいと思うのでした。
ゆっくりゆっくりいこうや・・・。





しかし、エーちゃんってさ。試合に負けたけどさぁ・・・











勝ち組だよね・・・・。くそっ!!(壁を叩きながら)